カラーマネジメントインターネット教室
(2ページ目)
デバイス(機器)による表現の違い
【モニタ】
パソコン上で色を表す基本は「RGB」モードです。レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の光の3原色で、それぞれの色の濃さを0から255の256段階で表現します。これにより各色の組み合わせ(256の3乗)でフルカラー(1670万色)を表現することができるわけです。
ここで問題になってくるのは、それぞれのモニタで再現できる色は製品毎に異なりますし、同じ製品でも個体差があります。また経年変化によっても変わってきます。つまり同じ画像を表示させてもモニタが違えば色は違って当然と言えるのです。
モニタは特に、設置されている環境にも、見え方が左右されます。

モニタ昼光色蛍光灯D-50 モニタ白色蛍光灯
上図は、室内照明の違いをシミュレーションしたものです。ともにモニタそのものの発色は同じです。証明光源を昼光色蛍光灯と白色蛍光灯に変えて撮影し、グレースケールを同じになるように調整しました。ちょうど肉眼が色順応するように、環境光(室内照明)を考える必要があります。
【プリンタ】
DTPには不可欠なプリンタには、いくつかの種類があります。それは印字方式の種類と言って過言ではありません。
インク(色材)と、用紙の組み合わせも、色には影響が表れます。
・インクジェットプリンタ
現在最も多く使われているプリンタですが、DTPの業務で使用するには、専用のコントローラー(RIP)などが必要になります。
インクジェットプリンタは基本的には「RGB」プリンタですので、受け取ったRGBデータを、鮮やかさをより忠実に再現できるように、設定されていますので、CMYKデータをそのまま送ると、思うような色が再現されないことを、経験された方は多いと思います。
安定性はありますが、用紙を選ぶなど紙との相性に左右されます。
・カラーレーザープリンタ
基本的にはカラーコピー機にコンピュータを組み合わせ、プリンタ化したもので、インクの代わりに「トナー」というプラスチックの細かい粉を電子的に紙に付着させ、熱でとかして定着させる方式のプリンタです。トナーの色が印刷インクに近いものがあり、多くの現場でカンプ出力に利用されています。
スピードが早く生産性は高いのですが、外気の環境に左右されやすく、安定性に欠けるのが難点です。CMYKプリンタですが、多機能化が進みRIP搭載のものが主流です。
・銀塩写真プリンタ
個人向けではほとんど使われていないでしょうが、DPEショップでデジタルカメラのプリントを頼んだ場合は、このプリンタで出力されるのが一般的です。従来の現像方法に基づいた、印字方式なのでRGB画像の再現性は群を抜いています。ただしインクジェットプリンタのように、CMYKデータの処理は苦手です。画像のプリントだけ欲しい場合には最適です。
※このほかにも様々なプリンタがありますが、カラーマネジメントを視野に入れた場合は、プリントスペースやプリンタドライバに対応するプリンタの固有機能を設定できることが必要です。
【スキャナ】
現在、最も多くのユーザーが使用しているスキャナは、フラットベットスキャナと言い、ガラス版に原稿を載せて、下から光源を当てて反射した映像を、センサーで取込むもので、本体が安価になり、
色調整様々などの多彩な機能がついて、より使い易くなりました。
その反面、思うような色合いにスキャニングできないなど、お仕事で使っている方には、不満も有るようです。
ポジフィルムのスキャニングを含めて、画像入力は専門家の仕事でしたが、機器の性能がアップし、だれにでも高画質の取込みができる現状では、取込んだ後の編集作業にポイントの重きが替わってきています。スキャナの個体差や原稿の特性など、まずはカラー調整が必要でしょう。その上で取込んだデータが編集に値するかどうかが重要だと思います。
【デジタルカメラ】
現在、広告宣伝の制作現場でもデジタルカメラ撮影が、一般的になっています。デジタルカメラでは撮影時のライティングなど様々な環境要素があるため、キャリブレーションが取りにくく、カラーマネジメントは難しいとされていますが、カメラの機能として撮影時にsRGBやAdobeRGBのカラースペースに取り込むように設計されているものもあり、CMS運用の可能性が広がりました。デジタルカメラも一種のスキャナですから、個体差や照明などの撮影条件によって、画像の仕上がりが変わってきます。
詳しくは後述しますが、デジタルカメラはプリンタ以上に難しいメカニズムが影響するので、そのデータの扱いは注意が必要です。
