Hallmarker導入事例 株式会社 資生堂 様

化粧品パッケージの生産ラインに乗る前の最終チェックを効率化

株式会社資生堂 久喜工場様は、大量生産拠型点ならではの品質管理に力を入れていらっしゃいます。今回お話をお伺いした技術部外装技術グループは、実際に商品化される段階での商品パッケージの研究開発、商品企画部門、デザイン部門から上がってきた企画を材料メーカーとともに生産ラインに問題なく乗せられるように調整する重要な役割を担っていらっしゃいます。今回は、商品化の最終段階で活躍する検査・検版システム「Hallmarker」を導入された経緯や効果をお聞きしました。

外装グループの仕事


石垣 緋奈子氏と石崎 順帆氏の写真

株式会社 資生堂 久喜工場の外装技術グループでは、パッケージのデザインや商品の企画を元に、材料メーカーさんと製品外装を作り上げていく工程を担っています。本社や外部の材料メーカーさんと話し合いをしながら外装設計します。久喜工場では大量生産型の製品を扱うため、パッケージデザインを製品化する際には、工場のライン設備も踏まえて検討する必要があります。
製品を識別するコードや、材質表示マークを入れるため、それらをデザインに反映させてもらう必要もあります。もちろん機械が読み取るコードだけではなく、人が見ても判断できるようなマークを入れてもらうなど、具体的にどのように製品を識別していくかなどの話し合いも行われます。デザインを製品化しながら、製品に求められる機能を満たしていかなければなりません。

目視によるチェックは精神的・肉体的に負荷が大きい


「絶対に見落としてはいけない、という精神的・肉体的なプレッシャーがある作業です」(柿崎氏)


これらの表示要件を満たした製品化の工程では、表⽰原稿、版下、⻘焼き、標準⾒本、製品現品などあらゆる段階で文字照合チェックが行われます。私たちのグループでは、青焼きと標準見本品のチェックを担当しています。文字をはじめ、色調、傷や異物も含めてすべてがチェックする対象です。
この後も最終段階の材料受入検査はありますが、万が一ミスがあった場合には、私たちのところで気がつかないといけません。この後の受入検査で見つかった場合にはすでに生産されてしまっている、納品されてしまっているわけで、その場合は大変なことになってしまうからです。



例えば標準見本品のパウチの場合、複数面付けされていると、そのすべてに文字欠けや合致していないものがないかどうか、一字一句見ていきます。青焼きは紙ベースなのでちょっと滲んでいたりすると、小さい文字のため、とても見づらいわけです。間違えてはいけないので、長いものだと1時間以上かかり、とても気を張る作業になります。長い時間、緊張しながら見るので、始める前は気合が必要で、終わった後はどっと疲れます。すべて目でチェックしていた時は、1日に何件もあると気持ちがどんよりする感じでした。

細かい文字の画像照合にも対応、平らにできるものは自動化へ

OCRなどテキストの比較ツールは以前から検討していましたが、久喜工場の技術部長が本社で検討しているHallmarkerを教えてくれました。Hallmarkerは画像どうしで照合をするわけですが、最初にそれを聞いた時は、この細かな文字を画像照合するのは無理なのではないかと実は疑っていました。


Hallmarkerでは青焼きのデジタル(PDF)データと、刷り見本のスキャンデータを比較している。


実際やってみると結構使えると分かったので、取り敢えず1ヶ月借りてみようということになったのです。ただ、日常作業ではそうそう異常は出ないので、わざわざ異常サンプルを作ったり、現物も含め100例以上試してみました。はじめは機械に対しての苦手意識もあり、正直言って目視の方が早いのではと思っていました。もちろん今は違います。Tooの技術スタッフにサポートしてもらいながら、ノウハウを積み重ね、これはいけそうだとなり、平らにできるものは目視照合は止めましょう、と導入することになりました。


Hallmarker活用ノウハウの蓄積で照合精度を向上

Hallmarkerでチェックできるようになり、精神的にも肉体的にも本当に楽になりました。時間短縮だけではなく、プレッシャーの軽減が非常に有難いです。目の疲れも軽くなりました。いまはHallmarkerを活用するワザをメンバーで見つけるのを楽しんでいます。


「試行錯誤は続いていますが、利用範囲を広げようとチャレンジしています。」(岡安氏)


Hallmarkerを利用するにはデータ準備のノウハウが必要だと思います。青焼きと現物のベース色が違うので、そのままではデジタル比較できません。導入したばかりの頃は、青焼きと現物の差、青焼きのかすれや現物のスキャン時のゴミなどで上手くいかないこともありましたが、最近は材料メーカーさんと解決策を相談しながら進めています。PDFの⻘焼きデジタルデータをもらい、⻘焼きPDFデータと標準⾒本との照合をしています。青焼きがデジタルになることによって、照合精度が目に見えて向上しました。


利用しているHallmarkerの比較画面。


今だに試行錯誤は続いていますが、このパターンならこうすればいい、ということは、一定形態のパッケージではほぼできる様になりました。今は別の形態のパッケージでも使えるよう利用範囲を広げています。
Hallmarkerと出会えてから、様々なパッケージに対して毎回どう処理しようと考えてワクワクします。今後どんな材料が来るかわかりませんが、やっていないことをどんどんやることによって、ノウハウが溜まり時間短縮に繋がるので、ぜひ挑戦したいと思っています。

これから

私たちのグループでは、小集団活動のテーマにこのHallmarkerによる文字照合を選んでいて、この秋に社内で成果を発表する予定になっています。チーム名は「夢の玉手箱」。文字照合という作業は、社内の様々な部署で行っていてどうしても欠かせない作業で、どこのグループでもかなり以前から何とかならないかと考えていた課題でもあるんです。お互いの手法を紹介し合ったり、良いやり方の共有などができるといいと思っています。

株式会社 資生堂 久喜工場

株式会社 資生堂 久喜工場様は、1983年に設立され2,300品目を超える製品を生産されています。「TSUBAKI」「専科」「SEA BREEZE」「uno」などをはじめとするヘアケア・スキンケア・ボディケア製品などパーソナルケア製品を主力で生産されており、年間生産数量は約4億5千万個に及びます。久喜工場様では、大量生産に対応する品質管理と、環境に配慮した活動にも力をいれていらっしゃいます。
〒346-0035 埼玉県久喜市清久町5番地 TEL 0480-23-1101(代表)
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各検査工程で使用されるさまざまな媒体の組み合わせに対して比較検査できます。スキャンデータのにじみや 歪みによる差異を無視させ、本当に抽出したい差異だけを検出することができる独自開発の検査エンジンです。デジタルデータ対紙カンプ、紙カンプ対見本刷り、など様々な形状・大きさ・媒体に対応したオールマイティな検査・検版システムです。


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