Mac が起動しない 掲載日:2018年11月16日
Mac が起動しない場合は、その症状によって故障原因と復旧までの対応が異なってきます。
Mac が起動しない場合の原因と復旧までの対応について、具体的な症状と共にご紹介します。
※画像では分かりやすいようにフォルダ?マークを少し拡大しています。
【原因】
Mac がフォルダ?マークで起動しない場合、次の原因が考えられます。
・起動ディスク(ハードディスクや SSD)の故障・・・電源ボタンを押した後、起動時にフォルダ?マークが表示されるケースは、Mac が起動可能な OS を見つけられないということです。まず第一に考えなければならないのは、OS が保存されている起動ディスク(ハードディスクや SSD)の故障です。
・OS の異常・・・起動ディスク(ハードディスクや SSD)が正常であっても OS が正しいデータ構成になっていなければフォルダ?マークが表示されることがあります。
【復旧までの対応】
・起動ディスク(ハードディスクや SSD)が故障している場合・・・起動ディスク(ハードディスクや SSD)に故障が発生していないかどうか調べるには、起動時に「option」キーを押し続け、Startup Manager の画面で起動ディスク(ハードディスクや SSD)が表示されるかどうかを確認します。Startup Manager で起動ディスクを選択する方法については、外部リンク Apple のサポート記事『別の起動ディスクを選択する方法』を参照してください。Startup Manager の画面で起動ディスクのアイコンが何も表示されなければ、起動ディスク(ハードディスクや SSD)の故障が濃厚です。起動ディスク(ハードディスクや SSD)の交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
・OS に異常が発生している場合・・・Mac OS X 10.7 (Lion) 以降であれば、起動ディスクの領域に Recovery HD(リカバリーハードディスク)がありますので、電源ボタンを押したら同時に、(command)+ R キーを押します。起動ディスクが機械的に故障していなければ、Recovery HD(リカバリーハードディスク)の OS が起動してくる筈ですので、ディスクユーティリティを起動して起動ディスク(ハードディスクや SSD)の診断/修復を試みたり、OS の再インストールが可能です。もし、Recovery HD(リカバリーハードディスク)の OS が起動してこなければ、起動ディスク(ハードディスクや SSD)の故障が濃厚です。起動ディスク(ハードディスクや SSD)の交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
※画像では Sad Mac の顔を貼り付けています。実際には画面は真っ暗の状態となります。
【原因】
電源ボタンを押した後、画面が真っ暗で起動しないケースでは様々な原因が考えられます。
・電源ケーブル/コンセントの問題・・・症状の特徴として Mac の電源ボタンを押しても Mac が無反応です。
・電源ユニットの故障・・・故障症状の特徴として Mac の電源ボタンを押しても Mac が無反応です。
・ロジックボードの故障・・・故障症状の特徴として電源ボタンを押しても Mac の電源は入っているようですが無反応の症状だったり、画面が真っ暗なまま Mac から数回のビープ音が鳴ることがあります。
・GPU(グラフィックプロセッサーユニット)の故障。グラフィックカード、ビデオカードとも言います・・・GPU は画面に映像を表示するための部品(ユニット)です。この部品が故障してしまうと画面に何も表示されません。
・ディスプレイの故障・・・故障症状の特徴として電源ボタンを押しても Mac の電源は入っているようですがディスプレイに何も表示されません。
・Mac がシステム構成を正しく認識していない・・・ハードウェアは故障していないのに、画面が真っ暗で起動しないことがあります。
【復旧までの対応】
・電源ケーブル/コンセントの問題で起動しない場合・・・電源ケーブルがコンセントに接続されているかどうかを確認してください。Mac 側の電源ケーブルの接続も確認してください。
・電源ユニットが故障している場合・・・使用しているユーザーが対処できることは殆どありません。電源ユニットの交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
・ロジックボードが故障している場合・・・使用しているユーザーが対処できることは殆どありません。ロジックボードの交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
・GPU(グラフィックプロセッサーユニット)が故障している場合・・・GPU(グラフィックプロセッサーユニット)の交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
・ディスプレイが故障している場合・・・iMac のような一体型の Mac でなければ、別のディスプレイに Mac を接続してください。iMac やノートタイプといった一体型 Mac のディスプレイが故障している場合には、ディスプレイユニットの交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
※GPU(グラフィックプロセッサーユニット)、またはディスプレイが故障しているケースでは OS はバックグラウンドで正常に動作していることがあるので、画面が真っ暗な状態でもターゲットディスクモードを使用してデータを取り出せる可能性があります。詳しくはサポート FAQ の別記事『ターゲットディスクモードでMac内のデータを取り出す』を参照してください。
・Mac がシステム構成を正しく認識していない場合・・・NVRAM/PRAM クリア、もしくは SMC リセットを実施することにより、トラブル症状は改善することがあります。※NVRAM/PRAM クリア、もしくは SMC リセットの方法についてはサポート FAQ の別記事『Macを起動させたら、Macとディスプレイの電源は入っていますが、ディスプレイは暗いままです』、『SMC(システム管理コントローラ)リセット方法』を参照してください。
※画像では分かりやすいように Apple マークとギヤマークを少し拡大しています。
【原因】
電源ボタンを押した後、Apple マークの下にシステム読み込み中のギヤマークがくるくる回ったまま、一向に起動しない症状になることがあります。原因として考えられるのは主に以下の項目となります。
・起動ディスク(ハードディスクや SSD)の故障・・・特に起動ディスクがハードディスクだった場合に、ハードディスクのスピンドル(回転)モーターの故障により発生する症状です。
・OS の構成データに不備(不具合)があり起動しない・・・OS の構成データに不備(不具合)がある場合には、Apple マークの下にシステム読み込み中のギヤマークがくるくる回ったまま起動しないことがあります。
【復旧までの対応】
・起動ディスク(ハードディスクや SSD)が故障している場合・・・使用しているユーザーが対処できることは殆どありません。起動ディスク(ハードディスクや SSD)の交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。またユーザーにとって重要なデータがあり、どうしてもデータ復旧を試みたい場合にはデータ復旧業者に依頼することによりデータを復旧できる可能性があります。弊社ではデータ復旧サービスを実施しておりますので、是非お問い合わせください。⇒ 『あんしんデータ復旧サービス』
・OS の構成データに不備(不具合)があり起動しない場合・・・まずセーフブートができるかどうか調べてみます。
※セーフブートの方法についてはサポート FAQ の別記事『起動が正常に完了しない場合』を参照してください。
セーフブートができたら重要なデータのバックアップを実施してから原因の特定や、Recovery HD(リカバリーハードディスク)から起動し、ディスクユーティリティを開き、起動ディスク(ハードディスクや SSD)の診断/修復を試みたり、OS の再インストールを試してみてください。
Time Machine でバックアップを実施していれば、トラブル症状が出ていない時点のバックアップデータで復元することも有効です。
Time Machine のバックアップから復元する方法については、外部リンク Apple のサポート記事『バックアップから Mac を復元する』を参照してください。
※画像では分かりやすいように禁止マークを少し拡大しています。
【原因】
電源ボタンを押した後、禁止マークが出て起動しない場合は、次の原因が考えられます。
・起動に必要なシステムが検出されない・・・その Mac を起動するのに必要な適切な起動システムではない時にこの症状が発生します。
・Fusion Drive の構成に異常が発生・・・Fusion Drive の構成に異常が発生した場合に禁止マークが出て起動しないことがあります。
【復旧までの対応】
・起動に必要なシステムが検出されない場合・・・データのバックアップや取り出しを第一に考えるのであれば、ターゲットディスクモードでデータのバックアップを取ります。
※詳しくはサポート FAQ の別記事『ターゲットディスクモードでMac内のデータを取り出す』を参照してください。
次に起動ディスクが認識するかどうかを調べてみます。
起動ディスク(ハードディスクや SSD)に故障が発生していないかどうか調べるには、起動時に「option」キーを押し続け、Startup Manager の画面で起動ディスク(ハードディスクや SSD)が表示されるかどうかを確認します。Startup Manager で起動ディスク(ハードディスクや SSD)を選択する方法については、外部リンク Apple のサポート記事『別の起動ディスクを選択する方法』を参照してください。Startup Manager の画面で起動ディスク(ハードディスクや SSD)のアイコンが表示される場合には、Recovery HD から起動して、OS のインストールを実施するか、Time Machine でバックアップを実施していれば、トラブル症状が出ていない時点のバックアップデータで復元することも有効です。
Time Machine のバックアップから復元する方法については、外部リンク Apple のサポート記事『バックアップから Mac を復元する』を参照してください。
Startup Manager の画面で起動ディスクのアイコンが何も表示されなければ、起動ディスク(ハードディスクや SSD)の故障が濃厚です。その場合には起動ディスク(ハードディスクや SSD)の交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
・Fusion Drive の構成に異常が発生した場合・・・使用しているユーザーが対処できることは殆どありません。Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
※画像では分かりやすいようにカーネルパニックの画像を少し拡大しています。
【原因】
電源ボタンを押した後、カーネルパニックの表示が出て起動しない場合は、様々な原因が考えられます。
・ロジックボード、メモリー、GPU(グラフィックプロセッサーユニット)、起動ディスク(ハードディスクや SSD)など、Mac を構成しているコンポーネント(部品)に機械的な故障が発生している場合に、この症状が発生します。また OS のデータに異常がある場合にもカーネルパニックが発生することがあります。
【参考画像】 カーネルパニックの画像
【復旧までの対応】
・カーネルパニックが発生している場合・・・使用しているユーザーが対処できることは殆どありません。故障しているコンポーネント(部品)の交換が必要になりますので、Apple 正規サービスプロバイダーにお問い合わせ下さい。
またカーネルパニックが発生している状態でも、ターゲットディスクモードでデータをバックアップできる可能性があります。
※詳しくはサポート FAQ の別記事『ターゲットディスクモードでMac内のデータを取り出す』を参照してください。
【Tips】
すべての故障症状に対処する上で、データバックアップは重要です。Mac OS X 10.5 (Leopard) 以降の OS であれば、Time Machine(バックアップの仕組み)を利用できます。
また、複数台の Mac 環境があればターゲットディスクモードでデータを取り出すことが可能になります。
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