株式会社Too主催の「Tooモバイル&クラウドセミナー2015 夏」が、東京、名古屋、大阪、福岡、仙台、札幌で開催されました。

AdobeとAppleという切り口から、モバイル&クラウドを活用するTipsや製品の最新情報をお伝えする内容で、アドビ システムズ株式会社の協力によるAdobeセッション「Adobe Creative Cloud 最前線! -CC2015最新情報をお届け-」と、Appleセッション「Mac & iPhone/iPad でビジネスを加速する!」を同時開催しました。


KDDIホール入り口。FileMakerとiPadによるTooオリジナル受付システムで受付しました

本記事では、KDDIホール(東京・千代田区大手町)で2015年6月26日(金)に行われたAdobeセッションとAppleセッションとをレポートします。

Adobeセッション「Adobe Creative Cloud 最前線! -CC2015最新情報をお届け-」

Adobeセッションでは、6月にリリースされたばかりのAdobe Creative Cloud 2015年度版の最新情報を、アドビ システムズ株式会社・大倉壽子氏が紹介しました。


MacとiPadとでデモンストレーションを行ったアドビ・大倉氏

Creative Cloud 2015年リリース版のポイントは以下の3点です。

  • 正確さとパフォーマンス
  • コネクテッドアプリ
  • CreativeSync

既存のアプリケーションのパフォーマンス強化を進めるとともに、モバイルアプリやクラウドサービスを活用することにより、便利で効率化されたワークフローが実現できることを実感できるセッションでした。

カンプ・モックアップが簡単に作れるiPad向けアプリComp CC

最初に紹介したアプリケーションは、IllustratorでもPhotoshopでもなくモバイルアプリのAdobe Comp CCでした。


iPadでカンプやモックアップを作れるAdobe Comp CC

Compは、iPadでデザインカンプを作るアプリケーションで、作ったデータはPhotoshop、InDesign、Illustratorでさらに編集が可能です。

デモンストレーションでは、Compでレイアウトしたデザインデータを、Illustratorに送信して続きの作業を行うワークフローを紹介しました。


CompではTypekitやCreative Cloudライブラリの素材も扱えます

Comp上でTypekitのフォント、Adobe Stockの写真素材やCreative Cloudライブラリの素材が利用できるといった、Adobeの各サービスとの連携が強みです。

日本語フォントに対応したTypekitと新登場のストックフォトサービスAdobe Stock

Creative Cloud 2015のリリースと同時に、高品質なフォントライブラリーを提供するAdobe Typekitに日本語フォントが追加されました。日本語フォントを選ぶためのインターフェイスも追加されています。


日本語フォントの扱いも始まったTypekit

Creative Cloudの各アプリケーション上から簡単にフォントのインストール/アンインストールができ、PDFに埋め込むこともできます。


新サービスAdobe StockはCreative Cloud製品と連携するストックフォトサービス

また、ロイヤリティフリーの写真素材を有償で提供するAdobe Stockがスタートしました。Creative Cloudアプリケーション上では、カンプの状態ではアタリ用の画像を使い、本番時には購入した画像に自動で差し替えられるところが便利です。

定番のIllustrator、Photoshop、InDesignの強化ポイント

Illustratorでは、自動保存機能が実装されたのが、地味ながら1番のポイントです。保存する間隔を設定でき、無効にもできます。
ズーム機能はPhotoshopと同じスクラブズームとなり、高速化しています。「環境設定 > GPUパフォーマンス > アニメーションズーム」のチェックを外すことで無効にすることも可能です


Illustratorは待望の自動保存機能を実装

Photoshopでは、レイヤースタイルで同じ項目の効果を複数適用することが可能になり、Illustratorのアピアランスに近い使い方が可能になりました。

また、Illustratorと同様のアートボード機能が追加され、各種モバイル端末の画面サイズに合わせたデザインを複数作る場合などに役立ちます。


Photoshopにも複数アートボード機能が搭載

さらに、デバイスプレビュー機能を使うと、同じ無線LAN上にあるiOSデバイスでデザインを素早くプレビューできます。その際、iOSデバイスには専用アプリAdobe Preview CCをインストールしておく必要があります。

InDesignでは、表の中への画像の配置や、段落の背景色の設定などの追加機能を紹介しました。


ワークフローを効率化する機能強化がされたInDesign

Appleセッション「Mac & iPhone/iPad でビジネスを加速する!」

Appleセッションでは、Too 販売推進部のプラットフォームエンジニア・多賀による、Apple製品をビジネスで活用するための機能と事例の紹介が行われました。


AppleセッションはToo 販売推進部多賀がご紹介

iPhone、iPadといったiOSデバイスとMacとを便利に利用するためには、iCloudを活用することが近道です。本セッションでは、意外と知られていない、iCloudを利用したApple製品活用のヒントの数々を解説しました。

Appleの提供する標準のアプリケーションだけの運用でも、十分ビジネスに役立つ使い方ができることを納得いただけるセッションだったと思います。

iCloudを利用したデータの受け渡し

iCloudを利用して、iOSデバイス間、あるいはiOSデバイスとMacとでデータの受け渡しをする3つの方法があります。

  1. iCloudフォトライブラリ
  2. AirDrop
  3. MailDrop

MailDropは知らない人も多いと思われますが、OS Xのメールを使い、添付ファイルの代わりにiCloud経由で大きなファイルを送信する機能です。OS X以外のOSにもデータを送信することが可能です。


大容量のファイルの遠隔とのやりとりに便利なMailDropの解説

遠隔の特定の人やグループとのデータ共有にはiCloudフォトライブラリ、社内での情報共有にはAirDropが適しています。

iCloudを利用したグループワーク

グループワークとしては、まず、Apple製デバイス同士で利用可能なビデオ会議とメッセージ(チャット)ツールを紹介しました。

FaceTimeはiPhone、iPadのカメラを使ってビデオ通話ができますが、Macでも利用可能なので、ビジネスの現場でのビデオミーティングにも利用できます。

メッセージはテキストだけでなく、写真、ビデオ、位置情報、連絡先も送受信できるため、外出先での仕事を円滑に進めるために役立つでしょう。

また、Apple製のビジネスアプリケーション・iWorkを、iCloud.com上で共有して使うことで、グループで同じファイルを編集することが可能です。Webアプリとして使用するため、OS X以外のOSでも利用できます。


グループワークに便利な3つのツールの特徴

iCloud活用事例とiPad導入事例

iCloudのビジネス分野での活用事例として、東京の飲食店と岩手県大船渡の漁師とが鮮魚の仕入れにFaceTimeを利用した例と、自動販売機管理会社がグループメッセージをリアルタイムな情報共有に活かした例とを紹介しました。


位置情報をリアルタイムな情報共有に活用した事例の紹介

Tooでは、iOSデバイスの導入支援やサポート、トレーニング、修理をはじめ、Wi-Fi、プロジェクター、プリンターや充電・盗難防止の環境整備なども行っています。

TooによるiPadの導入事例として、ANAエアポートサービス様、エフ・ジェイ ホテルズ様、官公庁様への提供した内容や導入効果の紹介も行いました。


多くのお客様にAdobe、Appleの両セッションに参加していただきました

展示ブース

会場入り口の展示ブースでは、セイコーエプソン株式会社、EIZO株式会社、株式会社ワコムに協力をいただき、展示・デモンストレーションを行いました。


バッテリー内蔵でWi-Fiに対応したエプソンのモバイルプリンター


正方形で1920×1920pixelの液晶モニターFlexScan EV2730Q


ワコムの液晶ペンタブレットCintiq HDシリーズ


セミナーの合間や終了後、たくさんの方に展示ブースもご覧いただきました

大勢のお客様にご来場いただき、ありがとうございました。

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