
皆さんこんにちは!
株式会社Tooのアドビスクール「Desi(デジ)」講師です。
2025/11/21にAdobe Fireflyのパートナー(他社)モデルでGemini 3(通称 Nano Banana Pro)が使用できるようになりました。 このスクリーンショットはFirefly Web版(公式ホームページ)で、管理者からパートナーモデルの使用を許可された状態です。

Gemini 2.5(通称 Nano Banana)でも多様な機能がありましたが、Gemini 3はそれをはるかに上回る形で非常に完成度が高いです。インターネットでお聞き及びの方も多いと思うので、ここではFireflyで以前から使えているGemini 2.5との違いをご紹介します。
Gemini 2.5や3の特徴として、既存の画像の内容を保ったまま、かなり強力な修正・編集をすることができます。
例えば男性の画像に対して、Gemini 2.5で「革ジャン、派手なTシャツ、長髪、サングラス、他は変えない」とプロンプトを打つと、次のような結果になります。

元々の男性のイメージは維持したまま、プロンプトで指定した箇所のみ変更されました。
Gemini 3ではさらに描写が詳細になり、プロンプトに入れた地名情報にもある程度反応するようになりました。また、従来の生成AIでは困難と言われてきた「画像内の文字」も精度が大きく向上しています。
例えば男性の画像に対して「背景は渋谷のスクランブル交差点」と指示すると、Gemini 2.5では渋谷っぽい雰囲気はあるものの、道路や看板の文字表記がかなり不安定に見えます。

Gemini 3では看板の文字はもちろんのこと、ライティングや質感も自然に馴染ませスナップ写真のような仕上がりになります。
先ほどの男性の画像と、もう一枚人物の画像を読み込ませ、プロンプトを「夜のカフェで向き合って話す男女」と指示すると、次のような結果になります。

登場人物のみを2枚の写真からそれぞれ抽出し、向きや姿勢を変えて自然に配置しています。これまでの生成画像にありがちな違和感はほとんど感じられません。
SNSなどでは「Gemini 3はWebのバナー広告やPowerPointのプレゼンデータにも力を発揮する」と言われています。
今回は少し長めですが、以下のプロンプトを使います。
「タイトルは『Adobe Creative Cloud 2026 新機能ウェビナー』、実施は2025/11/25の午後1時から3時まで、オンライン開催(zoom)のイベントの目立つバナー」(イベント情報はダミーです)

それぞれを比較すると、Gemini 2.5で出力した際の雰囲気は良いですが日本語表記がかなり不安定です。Gemini 3ではこのような画像が数十秒で生成されるため、正直驚かされます。
なお、日付の後にある「(火)」という曜日表記はプロンプトに含めておらず、Gemini 3が自動的に補完しています。イベント告知では曜日表記が必要だという判断なのでしょうか。また、右下にモザイクを入れていますが、こちらについては後ほどご説明します。
さらに「参照画像」機能で別画像を読み込み、「主催は『株式会社Too』、登壇は『Desi講師』(顔写真の男性)」と追記すると、次のようになります。

※Photoshopでは複数画像を同時に読み込めないため、レイヤーを重ねることで実現しています。
共有の「画像から動画を作成」を使えば、生成したビジュアルを動かすことも可能です。(音声なし)
Firefly Web版の「編集」機能を使うと、画像のサイズ変更も簡単です。
先ほどのバナー画像を読み込ませて「正方形のバナーにして」「縦長のバナーにして」と指示すると次のようになります。

このような処理はGemini 2.5ではうまくできなかった部分です。
完成したバナーを、デザインや文字内容、バランスを保ったまま自動で調整できるのは非常に便利ですが、元データをデザインした制作者の許可は必ず取る必要があります。
ここまで良い点を中心に紹介してきましたが、もちろん注意点もあります。それは、学習元と生成結果の著作権についてです。 アドビでは「Firefly経由でのパートナーモデルの使用については、各パートナーの規約に委ねており、使用についてはユーザーが責任を持つ」と明記しています。
Q. パートナーモデルの出力は商用目的で使用しても安全ですか?
アドビは、アドビアプリでパートナーモデルを使用できる情報へのアクセスを提供していますが、
モデルのトレーニング方法や商用利用の可否などを考慮し、プロジェクトに適しているかを判断する責任は作成者にあります。
引用:Adobe公式ヘルプ(別のサイトに飛びます)
また最近、次のような記述も追加されました。
Q. アドビまたはパートナーモデルは、アップロードまたは生成されたコンテンツを使って学習しますか?
アドビのクリエイティブアプリ内で使用される生成AIモデルでは、ユーザーコンテンツはトレーニングには使用されません。
引用:Adobe公式ヘルプ(別のサイトに飛びます)
Firefly経由でパートナーモデルを使った場合、こちらの画像が学習されないと明示されている点は非常に重要です。
ただし、既存のキャラクター名をプロンプトに入力してそのまま生成されるケースは問題です。さらに厄介なのは、名前を出さなくても特徴を列挙することで特定のキャラクターを想起させる場合です。
例えば「青い猫型ロボット、首に黄色い鈴、お腹にポケット」と入力すると、多くの方が思い浮かべるキャラクターが生成されてしまいます。 このように「似せに行く」行為は「依拠性(いきょせい)」と呼ばれ、著作権の世界では「類似性」と並んで重要な争点になります。Firefly以外の生成AIを使うということは、意図せず既存の著作物や権利を侵害するリスクを含んでいます。
Firefly自体は、こうした権利面への配慮が厳重に設計されているため、比較的安心して使うことができます。
▶︎ 参考動画(アドビ公式YouTube)
生成AIと著作権?5分で分かるAdobe Fireflyの安全な商用利用のための設計
クリエイターの権利と生成AI?4分で分かるAdobe Fireflyの倫理面への取り組み
先ほどのバナーでモザイク処理していた部分には、アドビ社の公式ロゴが入っていました。

Gemini 3は「アドビ製品のイベント」と判断して、良かれと思ってロゴを挿入しています。ロゴやアプリアイコンの出所や使用可否については、今後ますます確認が重要になっていくでしょう。
生成AIは日々驚くスピードで進化しています。便利さと同時に、権利面への慎重な姿勢がこれまで以上に求められます。
株式会社Tooでは今後も情報収集と検証を重ね、その結果を皆さまにお伝えしていきます。
アドビアプリの対面講習・オンデマンド講座も実施しています。
▶︎アドビアプリのデザインスクール「Desi」
法人版限定のディスカウントもあります。
▶︎ボリュームディスカウントについて
ありがとうございました。
今後も最新情報やTIPSなど配信していきますので、ぜひご覧ください!
記事は2025年12月23日現在の内容です。