「クリエイター重視でつくる世界のIT基盤とセキュリティ事情」セミナーレポート | イベント・キャンペーン | 株式会社Too

Too主催の特別セミナー「.design surf seminar 2017 - デザインの向こう側にあるもの - 」が、2017年10月13日(金)に虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区虎ノ門、虎ノ門ヒルズ森タワー4F)で開催されました

昨年に続き第2回目となる今回も、デザインをビジネスの側面から捉えた9本のセミナーを行いました。

本レポートでは、世界最先端のクリエイティブ企業でのITトレンドを紹介した「クリエイター重視でつくる世界のIT基盤とセキュリティ事情」についてレポートします。

スピーカー紹介

齊藤 愼仁

株式会社クラウドネイティブ 代表取締役社長 CloudNative Inc. 創業者 セキュリティと情報システムのコンサルティングを中心に、すべてのクラウドサービスを活用して楽しい会社組織を作るお手伝いをしている。
サーバーハードウェアの企画・設計、科学技術計算向けのHPCハードウェアのプリセールス、高密度計算機の設計などを経て、アイレット株式会社cloudpack事業部にて社内インフラのセクションリーダーを担当。情報システム、ネットワーク、セキュリティの3チームを統括し、情報セキュリティ管理責任者、個人情報管理責任者、PCIDSS管理責任者を兼務した。2017年8月より起業。

齊藤愼仁さんは、ブログ「ロードバランスすだちくん」を運営し、IT関連の情報を発信しています。「AWSや沢山のクラウドサービスから社内インフラの小ネタを少々」と謳うこのブログは、企業の情報セキュリティ管理責任者が自社のセキュリティ事情を赤裸々に公開していることから話題となったこともある人気ブログです。

なお、ブログでは齊藤さんは自身を「シンジ」と呼んでおり、「すだちくん」とは愛猫の名前。猫の写真を載せるとPV(ページビュー)が稼げると発言し笑いを取っていました。


テンポ良く経歴を語る齊藤愼仁さん

そんな齊藤さんの経歴は、パソコンが欲しいと思いパソコンを作るバイトについたら、「パソコンじゃなくてサーバーだった」などユニークなものばかり。今回のdesign surf seminarでIT系は本セッションのみなのでアウェイ感を感じると言いながらも、文字中心のシンプルなスライドを使ったテンポの良い経歴紹介だけで、すっかり会場のムードを自分のものにしていました。


スライドはブログ同様の柔らかい文体で作られていました

情報セキュリティとは「機密性」「可用性」「完全性」

「みなさんセキュリティ気にされてますか?」と、本題のセキュリティの話になり、そもそもセキュリティとは何かがわからないと対策ができないと語る齊藤さん。


ざっくばらんに核心を突いた発言を繰り返し、来場者を惹きつけていた齊藤さん

情報セキュリティとは「機密性」「可用性」「完全性」にまとめられ、この3つが説明できるとセキュリティは担保される最低限のラインだと解説しました。

これはセキュリティ的にどうだろうと思うケースでは、この3箇条を当てはめてみると良いそうです。

従業員はファイル管理を意識していないという事例

強固なセキュリティのために社内統制して従業員に対し「制限する」「申請させる」「教育する」あるいは「他事業者への責任転嫁」を情報システム部門ではやりがちだと指摘する齊藤さん。彼が目指すのは、ITの知識のない人が難しいことを考えたり面倒なことをしなくても良い環境の構築です。


クラウドサービスとしてBoxが取り上げられました

世界的に有名なアメリカのアニメーションスタジオに視察に行ったエピソードとして、従業員はみんなファイル管理を意識してなく、端末がクラウドサービスの「Box」につながり自動でファイルのアクセス権などの制御が行われていたという話をしました。齊藤さんはこれを「究極の内部統制」と称していました。

生体認証を使いパスワードをなくした

齊藤さんの実績としては、面倒なパスワード入力をなくしてしまおうという取り組みが紹介されました。生体認証を利用してパスワードを不要にしたそうで、次世代認証プロトコルの「FIDO 2.0」というキーワードも出てきました。

パスワードを不要としログイン画面をなくすことで、従業員が面倒なことをせずに情報セキュリティを担保できる環境が作れたというわけです。


技術や仕組みについての知見を出し惜しみすることなく披露していきました

このような、「本当にITを意識するのはITのプロ達だけで、それ以外はITを意識しない世界」が理想と語る齊藤さんは、ここで紹介したテクノロジーたちは、「未来のもの」ではなく「既に動いているもの」だと強調していたのが印象的でした。

「ITという道具を自社に合わせるのではなくて IT側に会社を合わせないとダメ」というメッセージとともに、企業で働く方々に大きな刺激を与えたはずだと思います。


最後に、今回の最新事例を現在既に使われているものだと強調

ブログ同様の軽妙な語り口で笑いの絶えなかったセッションですが、既に使われているという先端テクノロジーの数々の紹介に、情報システム部門の人はもちろん全ての来場者にインパクトを残したことでしょう。

ちなみに当社社員たちも後ろで大勢立ち見をしており、とても熱心に聞き入っていました。


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