「働く場所について考える」セミナーレポート | イベント・キャンペーン | 株式会社Too
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Too主催の特別セミナー「.design surf seminar 2017 - デザインの向こう側にあるもの - 」が、2017年10月13日(金)に虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区虎ノ門、虎ノ門ヒルズ森タワー4F)で開催されました

昨年に続き第2回目となる今回も、デザインをビジネスの側面から捉えた9本のセミナーを行いました。

本レポートでは、クリエイティブに特化した新しいシェアオフィス「HOLSTER」を運営する2社の代表によるトークセッション「働く場所について考える」を紹介します。

草彅 洋平

株式会社東京ピストル 代表取締役、編集者 1976年東京都生まれ。2006年にクリエイティブカンパニーの株式会社 東京ピストルを設立。代表取締役社長として、編集を軸にデザインディレクション、プロデュース、コンサルティング等幅広い業務をこなす。代表作にももいろクローバーZ の一連の公式ツアーパンフレットの編集長(2012年から現在まで)、日本近代文学館内の文学カフェ「BUNDAN COFFEE & BEER」(2012)、渋谷のシェアオフィス「HOLSTER(ホルスター)」(2014)、京王線井の頭線高架下のイベントパーク「下北沢ケージ」(2016)のプロデュース&運営など。著書にOKAMOTO'S との共著『OPERA』(河出書房新社)、編著に『決定版・ゲームの神様 横井軍平のことば』(P-VINE/2016年慶應義塾大学入試問題に採用)など。2017年10月、にプロデュースを担当した「LOVE」がテーマの本だけを取り扱う「歌舞伎町ブックセンター」がオープン。

富永 勇亮

dot by dot 代表取締役、プロデューサー 2000 年立命館大学在学中に、 AID-DCC Inc. 設立に参画し、2014 年まで COO として在籍。2014年4月、dot by dot inc. を設立。広告キャンペーンのインタラクティブ、デジタル領域、インスタレーション、ミュージックビデオ、IoT、ファッション、TVなど幅広い領域を担当。カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル、SXSW、文化庁メディア芸術祭、The Webby Awardsなど国内外の広告賞を受賞。

株式会社 東京ピストル と dot by dot によって渋谷にうまれた、クリイエティブに特化した新しいシェアオフィス「HOLSTER」は、今年で3年目を迎えました。その入居者は多種多様なクリエイターばかり。そんな「HOLSTER」を運営する2社から、仕事と働き方についてお話ししてもらいました。


イベントパーク「下北沢ケージ」の様子

東京ピストルは、紙、WEBといったメディアから、企業、プロデュース、スペース運営まで、あらゆる「もの・こと」を編集する新時代編集プロダクション。場をメディアと捉え、イベントパーク「下北沢ケージ」やカフェ「BUNDAN COFFEE & BEER」の運営から、今話題の「歌舞伎町ブックセンター」プロデュースまで、既存の編集という枠を超えた幅広い活動をしてます。

dot by dot は、デジタルテクノロジーを駆使したユニークなインタラクティブ・コンテンツを手がけるクリエイティブ・プロダクションです。約3000本の造花が動くウィンドウディスプレイ『Flower Mirror』や、アルチンボルドの絵画のように自分の顔を野菜や果物で表現してくれるインスタレーション、音楽と同期して歌詞が表示される次世代スピーカー『Lyric speaker』など、ユニークな作品の数々が紹介されました。

クリエイターが集まるシェアオフィス「HOLSTER」

続いて、お二人で運営されている、クリエイティブシェアオフィス「HOLSTER」が紹介されました。「HOLSTER」に入居しているのは、様々なジャンルに特化したクリエイターばかり。11社、52名のデザイナー、エンジニア、Webデザイナー、建築家、プロデューサー、PR、映像作家、編集者などが在籍しています。当初こそ入居者が集まらなかったものの、現在はほぼ満員とのこと。


「HOLSTER」をご紹介



一般貸出もしている「GALLERY HOLSTER」は情報発信の場であるとともに、情報が集まる場として有効

入居者同士の交流を深めるイベントとして、いろんな分野のクリエイターを“ママ”としてゲストに招く「月刊スナック」や、入居者を集めて各自の作品についてクリエイティブな議論をする「HOLSTERのねえねえ見せて!」などが紹介されました。

「HOLSTER」はオフィスとしての設備面は最新ではないと語ります。入居面接ではそれを受け入れてくれる人、そして入居者や作品やそのビジョンを重視するそう。富永さんは「何か一緒にできることがある人に、入居してもらいたい」と話されていました。

自由がクリエイティブを前進させる

テーマでもある「働き方」について。シェアオフィスは、富永さんの会社設立のタイミングで、草彅さんが共同運営を誘ったのがきっかけでした。富永さんは少人数での会社立ち上げに寂しさを感じたこと、また周りのいろんな人に相談できる環境をつくりたかったことなど、シェアオフィスを選択した理由を明かしてくれました。


草彅さんから富永さんへ、前々から聞きたかったという質問

dot by dot inc.では、「リモートワークOK」「所属クリエイター制度を導入」など、枠に囚われない働き方を実現されています。富永さんはこれらの理由はひとつ、「すごく良いクリエイターを集めたいから」と説明しました。

リモートワークについては、ネットツールを駆使すれば意外と問題なく仕事ができること、その一方で、コミュニケーション面を大切にされていることが紹介されました。大阪でリモートワークをする2名も、月1程度の頻度で東京のオフィスを訪れているそうです。

所属クリエイター制度は、アーティスト活動と会社組織の活動を両立したいクリエイターや、フリーで会社外の仕事も受けたいプログラマーなど、メンバーのハイブリッドな活動を実現しています。「コミットするのは結果だけで良い。プロセスは任せています」と話す富永さんに、草彅さんも大きく同意されていました。「クリエイティブは、管理するよりも自由を与えた方が絶対に前進する」という富永さんの言葉が特に印象的でした。

コミュニケーション能力を重視

また2人の軽快なトークは、多様な働き方のためのスキルについて話題が及びました。「いまは専門の仕事スキルを持ちつつ、満遍なく幅広い仕事ができる方が動きやすいと思う」と、実際に幅広く活動されている草彅さんは話します。

「編集の仕事はどれだけ人を引っ張ることができるか、シェアオフィス運営も情報の集まる場をつくりたいからです。その上で相手が仕事を受けてくれるかどうか、編集の仕事はコミュニケーション能力につきると思います。」という草彅さんに対し、富永さんも「我々の仕事も雑談力が大事ですね。クライアントのオーダーに対して、その技術である意味や理由をちゃんと紐解くコミュニケーションが必要です。」と応じました。


お互いの話に共感されながらのトークセッションでした

2人の息のあった掛け合いに、終始会場から笑い声の溢れる楽しいトークセッションでした。難しく考えがちな「働き方」への取り組みですが、体験談を楽しげに話されるお二方から、様々なヒントをもらったのではないかと思います。


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