Autodesk ライセンス

Autodeskのマルチユーザーライセンスは、ライセンスサーバーとクライアントPCが同じLAN内でネットワーク接続されている必要があります。一時的にネットワークから外したい、あるいはノートPCを持ち出してアプリケーションを使用しなければならないといった場合、ライセンス借用を行うことによって問題を回避できます。

ライセンス借用の例

例えば 3ds Max をマルチユーザーで5ライセンス使用している場合を例にとります。

一部のPCを一時的にネットワークから外さなければならない、ノートPCを社外に持ち出して 3ds Max を使用しなければならない、などの場合にライセンス借用を使用することにより解決できます。

ライセンス借用によってサーバ内のライセンスを一時的に持ち出すことが可能です。1ライセンスを持ち出している間は、ネットワーク内では残りの4ライセンス分の 3ds Max を使用可能です。

持ち出したPCを再度ネットワークに接続し、ライセンスをサーバに返却すると、ネットワーク内で5ライセンス分の 3ds Max が使用可能になります。

ネットワーク管理プログラムを設定することにより、ライセンス借用期間の最大日数を設定することが可能です。また、借用可能・不可能なクライアント設定も可能です。もし持ち出したライセンスが戻ってこなかった場合、借用期限が来た時点でサーバ上の 3ds Max ライセンスは元の状態に戻り、持ち出されたライセンスは使用できなくなります。

持ち出したライセンスを返却し忘れた、あるいは持ち出したPCが破損・盗難などにあった場合、借用期限が過ぎた時点で 3ds Max のライセンスが元に戻ります。

借用されたライセンスは、ログインユーザごとに適用されます。借用したユーザと異なるユーザでログインした場合、借用ライセンスを使用することはできません。

ライセンス借用の手順

  • [ヘルプ]メニュー>[○○○ について]を選択、ダイアログ内の[製品のライセンス情報]ボタンを押します。


    【例】 3ds Max の場合

  • 表示されるダイアログで[ライセンスを借用]ボタンを押します。

  • [ライセンスを借用]ダイアログのカレンダーで借用期限の日付を選択し、[ライセンスを借用]ボタンを押します。

    例えばライセンス借用期限を7月31日とした場合、7月31日午前0時にライセンスが返却されます。7月31日中もライセンスを借用したい場合は、借用期限を8月1日以降にする必要があります。

    3ds Maxの場合は、[ヘルプ]メニュー>[ライセンス借用]から直接借用することができます。

Maya等で追加の INCREMENT ライセンスを借用するには

  • Mayaのマルチユーザーライセンス版の mental ray 5 Batch License など、アプリケーション本体とは別のライセンスになっているものがあります。上記の手順でアプリケーション本体のライセンスを借用しても、それらの追加ライセンスは使用することができません。

  • アプリケーション本体以外の追加ライセンスを借用するには、クライアントPCにもライセンス管理ソフトウェア Network License Manager のインストールが必要になります。

  • LMTOOLS を起動し、[Borrowing]タブへ移動します。

  • [Vendor Name]に「adskflex」と入力、[Return Date]にライセンス借用期限を入力します。
    (2011年7月31日を期限としたい場合、「31-jul-2011」と入力します)
    続いて[Set Borrow Expiration]ボタンを押します。

  • ここで、借用したい追加ライセンスを使用します。
    【例1】 Maya 2012 を起動し、Backburner へレンダリングジョブを投げて mental ray 5 Batch License を使用します。
    【例2】 Maya 2011 を起動し、Fluid と mental ray を使用します。

    Maya 2011までは、mental rayレンダラーとFluidはMaya本体とは別のライセンスに分かれていました。Maya 2012以降ではMaya本体のライセンスに統合されたため、Mayaアプリケーションを借用するだけでFluidとmental rayも合わせて借用されます。
    mental ray 5 Batch License(Backburner用のmental rayライセンス)は、Maya 2012以降でもMaya本体と別のライセンスです。

  • 借用したいライセンスを使用したら、LMTOOLS の[Don't Borrow Anymore Today]ボタンを押して借用を完了させます。

借用したライセンスを期限前に返却するには

アプリケーション本体のライセンスのみを返却する場合

  • 借用した時と同様の手順で[製品のライセンス情報]ダイアログを開き、[ライセンスを返却]ボタンを押します。

    3ds Maxの場合は、[ヘルプ]メニュー>[ライセンス借用]>[ライセンスを返却]から直接返却することができます。

LMTOOLSで返却する場合

追加の INCREMENTライセンスを返却するには、こちらの方法を用いる必要があります。

  • [Vendor Name]に「adskflex」と入力されている状態で[List Currently Borrowed Features]ボタンを押すと、下部ウインドウに借用中のライセンスリストが表示されます。 返却したいライセンスの FEATURE名をマウスで選択して[Ctrl+C]でコピー、[Feature Name]にペーストします。

    上記では Maya Entertainment Creation Suite Standard 2012 のライセンスを返却する例です。
    FEATURE名として「85716MYECS_2012_0F」をコピー&ペーストします。

  • [Return Borrowed Licenses Early]ボタンを押すと、借用期限前にライセンスサーバへライセンスを返却できます。

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