Autodesk ライセンス

Windowsクライアントにて、ライセンスサーバーを設定する設定を解説します。

起動時にライセンスサーバーを設定

アプリケーションの起動時に表示される[それでは始めましょう]ダイアログで[マルチ ユーザ]を選択します。

ライセンスサーバの設定に合わせ、[ライセンス サーバ モデルを選択] します。[サーバ名] 欄にライセンスサーバのコンピュータ名、もしくはIPアドレスを入力します。

  • コンピュータ名を入力する場合: ネットワーク内で正しく名前解決がされている必要があります。
  • IPアドレスを入力する場合: ライセンスサーバのIPアドレスが固定されている方がいいでしょう。

ライセンスサーバーをIPアドレスで指定する場合、ネットワーク環境によっては、ライセンスファイル1行目の記述をIPアドレスにしておかないとうまくいかないことがあります。

<例> SERVER 192.168.1.1 xxxxxxxxxxxx

管理者向けのチェックポイント (Windows)

ライセンス管理者の方がライセンスサーバーの設定を確認・変更する場合などは、下記もご参照ください。

STEP 1 レジストリをチェック

レジストリエディタを起動、下記の場所にある[ADSKFLEX_LICENSE_FILE]の記述を調べます。 それぞれの箇所の記述に矛盾があると、正常に動作しないことがあります。 場合によっては1箇所しか記述が無いことがありますが、他の箇所と矛盾していなければ大丈夫です。

[1] ローカルマシン64bit部分
[HKEY_LOCAL_MACHINE]>[SOFTWARE]>[FLEXlm License Manager]

[2] ローカルマシン32bit部分
[HKEY_LOCAL_MACHINE]>[SOFTWARE]>[Wow6432Node]>[FLEXlm License Manager]

[3] カレントユーザ64bit部分
[HKEY_CURRENT_USER]>[SOFTWARE]>[FLEXlm License Manager]

[4] カレントユーザ32bit部分
[HKEY_CURRENT_USER]>[SOFTWARE]>[Wow6432Node]>[FLEXlm License Manager]

値の記述のパターンとしては、下記の2種類があります。

(1)ライセンスサーバーの[コンピュータ名]もしくは[IPアドレス]が記述されている場合。
  <例:コンピュータ名で指定した場合> @LicenseServerName;
  <例:IPアドレスで指定した場合> @192.168.x.x;

※ @LicenseServerName のように、 ; が含まれずに記述されている場合もあります。

この場合は、値を直接編集してします。

(2)インストールされているアプリケーションのパスが記述されている場合。
  <例> C:\Program Files\Autodesk\3ds Max 2016

この場合は、以下のように[LICPATH.LIC]ファイルを編集します。

STEP 2 [LICPATH.LIC]ファイルをチェック

上記レジストリ部分で指定されているディレクトリに移動し、[LICPATH.LIC]ファイルをテキストエディタで開きます。[コンピュータ名]もしくは[IPアドレス]部分を編集します。

[LICPATH.LIC]ファイル記述の例(コンピュータ名で指定した場合)
SERVER LicenseServerName xxxxxxxxxxxx
USE_SERVER
[LICPATH.LIC]ファイル記述の例(IPアドレスで指定した場合)
SERVER 192.168.x.x xxxxxxxxxxxx
USE_SERVER
  • [LICPATH.LIC]ファイルにサーバ情報を記述しても、STEP 1 でライセンスサーバーが直接指定されている場合は[LICPATH.LIC]ファイルが参照されることはありません。

管理者向けの追加情報 (Windows)

Autodesk インストーラの仕様により、通常は上述の2箇所をチェックいただければいいでしょう。しかし、Flexlmライセンスシステムには他の設定箇所もあるため、ユーザー様のご環境によっては、別の設定方法の方が適しているかもしれません。

クライアントPCがライセンスサーバーを参照する順番は、概ね下記の優先順になります。

優先度 1 ユーザー環境変数[ADSKFLEX_LICENSE_FILE]にて指定されているサーバ
優先度 2 システム環境変数[ADSKFLEX_LICENSE_FILE]にて指定されているサーバ
優先度 3 レジストリの[ADSKFLEX_LICENSE_FILE]にて指定されているサーバ
優先度 4 システム環境変数[LM_LICENSE_FILE]にて指定されているサーバ
優先度 5 [LICPATH.LIC]ファイルで指定されているサーバ
優先度 6 [flexlm]フォルダ内の*.licファイル (Maya、MotionBuilder、Mudboxのみ)

  • 上述のチェックポイントの通り、通常はインストールした時点では 優先度 3 もしくは 優先度 5 で設定されています。
  • 優先度 1 の設定はログインユーザーごとに異なってしまうため、基本的に使わない方がいいでしょう。
  • 優先度 2 の設定は、例えば教育機関様や不特定多数のユーザー様が端末を共有している制作環境の場合など、ログインユーザーに左右されたくない場合に設定するといいかもしれません。
  • 優先度 4 の設定は、ライセンスシステムのメンテナンス用の設定ですので、基本的に使用しないようにしてください。
  • 優先度 6 の設定は、Autodesk社に買収される前のAlias社などの設定の名残です。基本的に使用しないようにしてください。

  • 環境変数およびレジストリでサーバを指定する場合は複数のサーバを列記することができますが、優先度 5 および 優先度 6 の場合は1台のサーバのみ指定することになります。
  • 優先度の低い設定を有効にするには、より優先度の高い設定がされていないことが必要です。

環境変数の書式

変数名: ADSKFLEX_LICENSE_FILE
変数値: @サーバ名(IPアドレス)

システム環境変数とユーザー環境変数の両方に記述があった場合、ユーザー環境変数の値のみが参照されます。

複数のライセンスサーバーを設定する場合、下記のような書式となります。

変数値: @サーバA; @サーバB;

この場合、まずサーバAを参照し、ライセンスが見つからない場合にサーバBを参照します。
ただし、3つ以上のサーバを指定した場合、最初の2つしか参照しない場合があるようです。

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