働き方改革・業務効率化


総務省が発表した平成30年通信利用動向調査 によると、テレワークの導入、もしくは検討している企業は全体の26.3%という結果が出ています。この数字には、モバイルワークも含まれるため、純粋に自宅やサテライトオフィスでのリモートワークとなるとさらに少なくなると推察されます。
企業として多様な働き方を認めることは、社員満足度や企業イメージの向上にもつながります。今回はリモートワークのメリットを確認しながら、導入を成功させるためのポイントと注意点について考察していきます。

リモートワークを導入することのメリット

リモートワーク導入に着目する企業が増えている理由としては、リモートワークは企業、社員双方にとってメリットがあることが挙げられます。ここでは、それぞれの立場での主なメリットを見ていきましょう。

企業側のメリット

生産性の向上

自宅からオフィスへの通勤時間が削減されるため、生産性の向上が期待できます。

交通費の削減

リモートワークを導入し、自宅勤務の社員が増えれば、これまで支給していた交通費を削減できます。

オフィスの省スペース化

オフィスに常勤する社員が少なくなると、オフィスの省スペース化が実現し、賃貸料の削減にもつながります。

地方にいる人材の採用が可能

リモートワークを導入すれば、オフィスに出社するという採用条件が必要なくなります。そのため、全国各地にいる優秀な人材の採用が可能になり、人手不足解消にも効果を発揮します。

優秀な人材の流出を止めることが可能

これまでは、育児、介護などの理由で退職せざるを得なかった社員も、リモートワークの導入により業務を続けられるようになり、優秀な人材の流出を防ぐ効果が期待できます。

社員満足度・企業イメージの向上

リモートワークの導入で多様な働き方が実現すれば、社員満足度はもちろん、企業イメージの向上にも大きく貢献します。また、リモートワークによりオフィスの省スペース化が実現すれば、空いたスペースにオフィスカフェやリラックスルームを設置することもできます。さらなる社員満足度の向上につながるでしょう。

社員側のメリット

多様な働き方の実現

これまではオフィスに出社する働き方しかありませんでした。しかし、リモートワークの導入により、オフィス以外に自宅、サテライトオフィス、コワーキングスペースなどさまざまな場所で業務ができるようになると、多様な働き方が実現します。

通勤のストレスからの解放

通勤ラッシュのストレスから解放されることは大きなメリットです。

衣料費の削減

フォーマルな服装が義務づけられているオフィスに出社するためには、ふさわしいスーツやワイシャツを揃える必要があります。リモートワークの導入でオフィスに出社する機会が減少すると、衣料費の削減につながるでしょう。

育児、介護でオフィスに出社できなくなっても仕事を続けることが可能

育児や介護といった事情でも退職することなく継続して働くことができれば、金銭面の不安が減ることはもちろん、新しく仕事を探さなければならないというストレスも解消されます。

リモートワークを導入するための手順

リモートワークの導入は、一般的には次のような手順で進めていきます。

1.導入する目的を明確にする

リモートワークはただ漠然と導入するだけでは、メリットを享受することはできません。なぜ、リモートワークが必要なのか、どういった問題点を解決したいのかを明確にすることが必要です。

2.導入する対象を決める

試験的に一部で導入し、様子を見ながら対象範囲の拡大をおこないます。リモートワークというと、プログラマーやSEなどのデスクワーク中心の技術者向けといったイメージを持つ方も多いかもしれません。実際には技術職や研究職のほか、事務職やコールセンターのオペレーター、テレフォンアポインターといったサポート職、販売、営業職でも実施可能です。そのため、よりメリットを受けられる従業員が多い業務を優先的に選定することをおすすめします。その際、職務単位ではなく業務単位で選定したほうが、導入しやすいでしょう。

3.就業規則の改正を行う

試験的にリモートワークを導入し、課題を洗い出します。そのうえで必要な実施環境の整備を行い、評価基準や勤怠管理、業務管理、セキュリティなどの細かい就業規則を必要に応じて改正します。

4.導入計画の策定を行う

試験を終え、就業規則の改正や環境整備などの準備が整ったら、対象範囲を広げた本格的なリモートワークの導入計画を策定し、研修・説明会を開催します。

5.効果検証をおこなう

導入後は定期的に効果検証をおこない、課題点があればその都度、改善していきます。当初の目的は達成されているか、社員満足度は向上しているかなど、アンケート、ヒアリング、グループインタビューなどを通し、量的・質的調査をおこない、検証します。なお、効果検証は試験期間だけではなく、本格的な導入後も継続しておこなうことで、より高い効果が期待できるようになります。

リモートワークを導入する際に注意すべき点

リモートワーク導入を成功に導くためには、前章で説明した手順に沿っておこなうことに加え、次の3点にも注意する必要があります。

1.緊急時の連絡手段を決めておく

同じオフィス内にいれば、何か問題が起きた際にすぐにでも確認することが可能です。しかし、リモートワークの場合、離れた場所にいるため、場合によっては居場所がわからず連絡が取れなくなってしまう可能性があります。そのため、リモートワークをおこなう社員は、就業時間中は携帯電話やタブレットなどすぐに連絡が取れるデバイスを常に携帯し、連絡先を告げておくようにするルールが必須です。

2.セキュリティ対策を明確にしておく

リモートワーク導入をためらってしまう理由の一つがセキュリティに対する不安です。オフィス外のパソコンで社内資料やメールの閲覧をするため、社員個人のセキュリティ管理に任せなくてはならなくなります。そのため、リモートワークを行う社員に対するセキュリティ研修、セキュリティツールの導入の徹底など、対策を万全にする必要があります。

3.リモートワークをおこなう社員の評価制度を決めておく

リモートワークで働く社員の評価に、従来の基準をそのまま当てはめてしまうと、リモートワークで働く社員、オフィスで働く社員の双方から不満が生まれることがあります。そのため、リモートワークを導入する際は、試験期間中に評価基準を検討しておく必要があります。

リモートワーク成功のポイントは導入目的の明確化と企業、社員の意識改革

リモートワークの導入は、企業、従業員双方にさまざまなメリットをもたらしますが、正しい導入手順を怠ってしまったり、緊急時の対応を明確にしていなかったりといったことにより、導入したものの廃止してしまう結果に終わるケースが珍しくありません。
リモートワーク導入を成功させるためには、ルールづくりやセキュリティ対策だけではなく、企業、社員双方の意識改革が欠かせません。オフィスでの労働と、自宅における労働では、環境が大きく異なります。そのため、急にネットワークにつながらなくなる、家庭の事情で数時間業務が滞ってしまうなど、不測の事態が起こることも想定しておく必要があります。

互いにこれまでとは働き方が変わるという意識を持ち、万が一の際に柔軟な体制を取れるかどうかが、リモートワーク導入を成功させるために重要だといえるでしょう。

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