
コミュニケーションツールや情報共有用のクラウドツールを使いこなせずに、逆に振り回せれていませんか?この記事では、多様化・複雑化するクラウド製品の中からMiroとBoxを取り上げ、それぞれの強みを活かしながら連携し、ワークフローを加速させることでチームの共創力を高める方法をご紹介します。
「便利ツール」が増えるほど、仕事が複雑になってしまうパラドックス
プロジェクトが複雑化し、チームが多様化するなかで、「情報共有」と「共同作業」のあり方は、これまで以上に重要になってきています。プロジェクトが大きくなるほど、多様なアイデア、関係者ごとの視点が交錯し、ファイル数も増大、状況は日々目まぐるしく変化して把握するのがより一層難しくなってきました。
SaaSツールのベンダーは、それぞれ専門領域ごとに非常に効率化できるツールを提供してくれます。しかし、ツールが増えすぎたことでかえって情報や作業が分断され、時間や労力を奪うケースも増えています。このような課題に対し今注目されているのがクラウドツールのシームレスな連携です。
ビジネスにおける共創の重要性
共創(きょうそう)とは、複数の人や組織が協力し合いながら、新しい価値やアイデア、製品・サービスなどを共に創り出すことを意味します。言うまでもありませんが、仕事の結果はチームによってもたらされます。個々のスタッフが業務に集中でき、さらにチームとしてコミュニケーションをとりながら、一丸となって業務に取り組める環境づくりが重要です。
共創の主なポイント
共同で創造する
関係者全員がアイデアや知識を持ち寄って一緒に作り上げてきます。一方的に誰かが作るのではなく、チームメンバーそれぞれが、主体性を持って取り組むことが重要です。顧客、パートナー、社内メンバーなど、すべてのステークホルダーが価値創出の「プレイヤー」になります。
多様な視点の融合による創造力
異なる専門性、文化、立場を持つ人々が協力することで、1人では生み出せない発想やソリューションが生まれます。
クラウドツールの活用
オンラインによるコミュニケーションが多用される現代では、クラウドツールをいかに活用できるかがポイントです。
連携する必要性
データはBoxでセキュアに。コラボレーションはMiroで活性化
ここで取り上げる2つのツールは、どちらも会社の基盤となるプラットフォームであることを掲げており、とても強力なツールの一つです。どちらも組織全体の情報やアイデアの集約・整理を支援する点では共通していますので、業務の土台として大活躍するツールであることに間違いありません。
BoxとMiro:それぞれの強み
Box:クラウドコンテンツマネジメントプラットフォーム
あらゆるファイルをセキュアに一元管理できるクラウドストレージです。
監査ログ、きめ細やかな権限管理、データガバナンスなど、企業要件にしっかりと応えられるセキュリティレベルが特長です。
Miro:イノベーションワークスペース
多様なアイデアを視覚的に整理し、ディスカッションのスピードと質を高めてくれるコラボレーションツールです。
無限のキャンバスに付箋、マインドマップ、AI機能など、自由度の高い表現と共同編集が魅力です。
お互いのツールの強みを掛け合わせて導入効果を最大化する
BoxやMiroにも苦手なことは存在します。
Boxはファイルの管理や保護、外部共有に特化しており、リアルタイムでの議論やビジュアライズは得意ではありません。一方、Miroは、共同編集やアイデア整理に優れる一方で、データの添付サイズに制限があり、データのセキュアな保管や共有にはやや不向きです。
裏を返せば、両者は機能面で補完し合う関係にあります。
「アイデアを形にする場」と「それを守る器」のように2つのツールを連携することで、“発想〜成果物管理”をひとつながりにできるのです。
連携で可能になること
連携によってMiroの中でBoxのファイルを取り扱えるようになります。それによって以下のようなことが可能になります。
- BoxにあるファイルをMiroへ埋め込む
- MiroでBoxにあるファイルを直接閲覧・編集する
- Miroに埋め込んだファイルの取り扱いはBoxで設定された権限で運用できる
- Boxのコメントやインサイトなどの機能をMiroでも利用可能
- MiroのフォーカスモードでBoxとほぼ同様の画面でBoxのファイルを操作
ツールを「連携」すると2つのツールの垣根がなくなり、ユーザーは一つのツールを使っているようなUXを得られます。するとツールを使いこなさなければならないことを意識する必要がなくなり、よりクリエイティブな作業に集中できるようになります。それこそが、チームの生産性を加速させるカギなのです。
BoxとMiroのシームレスな連携の活用例
ドキュメントスペース活用でプロジェクトの生産性を最大化!
MiroにBoxのファイルを埋め込むのは簡単です。まずBoxの共有URLをコピーしMiroのメニューでペーストすれば完了です。

あるユーザ―はAとBの2つのプロジェクトを進めていると想定します。
A、BそれぞれMiroのボードに、ドキュメントを集めておくドキュメントスペースを作成し、各プロジェクトに必要なドキュメント類を直接BoxからMiroボードに埋め込んでおくことで、資料検索にかかる時間を大幅に短縮できます。
また、AとB双方で同じ資料を参照したい場合は、特に便利です。BoxとMiroのどちらから編集しても内容が反映されるため、常に最新のコンテンツがMiroボード上に揃います。
Boxのコンテンツに集中したい場合は、前述のフォーカスモードを使えばそのままBox内のファイル操作ができます。

このように、プロジェクトを進める際に、ファイルが一元化され正しい情報が共有されることで、全員が齟齬のない共通認識を持てるようになります。その結果、スムーズなコミュニケーションと意思決定が可能になります。
有償プランへのアップグレードを
Miroの無料プランではBoxとの連携は利用できません。もしMiroを無料プランでご利用でしたら、有償プランへのアップグレードをご検討ください。TooではEnterpriseプランの無料トライアルが可能ですので、ぜひご利用ください。
コラボレーションとセキュリティの理想的なバランスを
働き方が変化する中で、「ツールの分断をいかになくして本業に専念できるか」が早急に解決すべき課題として、ますます注目されています。
Boxと Miroの連携は、この重要な課題を見事に解決する一つの答えです。
私たちTooは、BoxのGold Partner、MiroのPremier Partnerとして活動を続けております。単なるツールの導入にとどまらず、「実際にどう活かすか」「既存業務にどう組み込むか」まで含めたご提案が可能です。
無料MiroやBoxの導入・活用に関する相談ができる「Miroワークショップ」も随時受付中ですので、ぜひお申し込みください。
Miroワークショップ(無料)
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Miro初心者からMiroを既に使ったことがある方まで、さまざまなご要望にお応えします。実際にMiroボードに入って機能を体験、仕事での具体的な活用場面をイメージしていただけます。(オンライン)