
株式会社キタムラ様は、「『思い出』『きずな』『感動』をつくる。」というミッションのもと、「カメラのキタムラ」や「スタジオマリオ」などの店舗運営を基盤とした付加価値向上につながる事業やマーケティング・サプライチェーンの企画、サービスの開発をおこなっています。
キタムラ様では、全国約1,000店舗で従業員が使用する3,000台の接客用iPadを管理するため、Apple専用MDM「Jamf Pro」を導入されました。IT本部 業務IT部 部長 鈴木 祥高様、IT本部 ITインフラ部 ITソリューショングループ 坂本 宏樹様、IT本部 業務IT部 業務システムグループ 白樫 弘行様に導入の経緯や効果を伺いました。
キタムラ・ホールディングスのグループ企業7社のITインフラを包括的に管理

鈴木様(以下、敬称略):
キタムラ・ホールディングスの傘下にある株式会社キタムラは、カメラの販売やリユース、その周辺のフォトプリント、メンテナンスサービスなどを中心に事業を展開しています。また、Apple正規サービスプロバイダとして、 Apple製品の修理もおこなっています。グループ企業12社と共に新しい写真の楽しみ方を提供し、写真文化の発展進化させることを目指しています。
情報システム部門は株式会社キタムラともう1社に集約されており、関連するグループ会社も含めた7社のITインフラをIT本部が管理しています。画像システムや工場の生産システムの内製にも注力しており、カメラをただ売るだけでなく、お客様への仕掛けづくりや価値提供を大きなテーマとして業務にあたっています。

長く使えるiPadを接客用デバイスに採用
白樫様(以下、敬称略):
店舗では、店頭機代わりの年賀状の注文・実績管理やAppleデバイスの修理受付などをiPadでおこなっています。Wi-Fiモデルがほとんどですが、カメラやカメラ用品の出張買取サービスなどでiPadを外に持ち出す場合には必要に応じてセルラーモデルを使っています。
坂本様(以下、敬称略):
iPadの前は価格面から他のタブレットを採用していましたが、耐用年数の短さや調達元ごとにデバイスの機種や動作状況にばらつきがあり、管理業務が煩雑になってしまうことが課題でした。デバイスの耐用年数が長く、OSも長期的に使えることから、iPadに切り替えました。
細やかなセキュリティ管理が叶うJamf Proに切り替え
鈴木:
現在、店舗で使うiPadは、さまざまな情報を安全に管理する必要性からJamf Proで厳重に管理しています。白樫が所属する業務システムグループが、3,000台のデバイス管理を少人数で支えています。
白樫:
Jamf Proでの管理は500台からスタートしましたが、台数が増えても問題なく運用できています。
坂本:
Jamf Pro導入以前は別のMDMで運用していましたが、デバイスごとにプロファイルを1つしか適用できず、部門や店舗の業態に合わせた柔軟な管理ができないことがネックでした。より良い管理の仕組みを模索する中で、ネットで紹介されているツールはひと通り検討しましたが、Jamf Proの詳細なインベントリ検索やプロファイル適用の柔軟性が決め手となりました。
店舗業態に合わせてデバイスを柔軟に管理。OS最新バージョンの同日サポートにも安心感

白樫:
Jamf Proは、デバイスをグルーピングしたり、複数の構成プロファイルを適用することができるため、店舗の業態や部門ごとにセキュリティ環境を柔軟に設定しています。繋げられるWi-Fiを指定したり、Safariのブラウジングを制限して、必要なサイトだけが使えるように、専用のアプリのような形で配布しています。 基本的には従業員のみがiPadを使用しますが、お客様が操作する場合には、特定のアプリ以外は起動できないようシングルAppモードにして安心して使用いただける環境を整えています。セットアップは基本的にJamf Proで完結するため、店舗でおこなってもらう作業はほとんどありません。
坂本:
以前のMDMは、Appleが提供している設定の種類や制限内容が十分に網羅されておらず、対応していない項目は外部のツールを使って手作業で設定ファイルを作成して配布していたため、工数がかかっていました。今はJamf Pro一つで構成プロファイルの作成から配布まで完結しますし、 設定項目の並び順もAppleの環境設定に準拠しているため、感覚的に操作することができます。
Appleが最新OSを公開した同日からサポートしてくれることもありがたいです。従業員が知らずにアップデートしてしまわないように構成プロファイルで一定期間表示させないようにするなど、即座に対応することができます。
白樫:
店舗ごとの台数は、デバイス名で管理しています。店舗にiPadが届いたら、初期設定の「未完了端末リスト」から「店舗コード+管理番号」に変更してもらいます。
坂本:
「未完了端末リスト」のうちはJamf Proのダッシュボードに表示されるような運用をしているので、名前の変更漏れなどを確認し、確実に正しい名前で登録されるように管理しています。 Jamf Proを基盤に、全国約1,000店舗に散らばるiPadを効率的に管理できる体制を構築できたことは大きな効果だと思います。
特定の条件下にあるデバイスを瞬時に検索。検索結果に対してプロファイルを適用できることも便利
坂本:
Jamf Proは取得できるデバイス情報が多く、インベントリの検索機能が優れていることが非常に便利です。一般的なMDMでも情報は取れますが、検索条件を細かく設定できず、本当に必要なデバイス情報だけを取り出すのが非常に難しいですが、Jamf Proは細かく条件を指定できるため、詳細に絞り込むことができます。
白樫:
該当のOSバージョンにあるデバイスを絞り込んで、どのデバイスを新しく買い替えるかを確認するなど、資産管理する上でもデバイスの詳細な情報を取得できることはありがたいです。
坂本:
さらに、時々刻々変化するデバイスのインベントリ情報をもとに対象デバイスをグルーピングできる「スマートグループ」機能で、条件に合致するデバイスに対して構成プロファイルを適用したり、アプリを配布したりすることもできます。店舗や従業員からの要望を受けて、デバイス環境を柔軟にカスタマイズできるようになりました。今までのMDMだとデバイスの柔軟なグルーピングはできなかったので、 Jamf Proに変えていなければ、今でも特定のデバイスグループだけにコマンドを送るのに苦労していたと思います。
日本でJamf製品を導入するならTooというイメージ。導入前後のフォローも安心感があった

坂本:
ネットで検索したり導入事例などを読んだ中で、日本でJamf製品を入れるのであればTooさんに任せるのが安心だろうと考えました。導入時にはサポート担当者が同席し、質問に対して丁寧に回答してくれるなど、導入前後のフォローでも安心感がありました。
白樫:
iPadを活用する場面は徐々に増えています。Jamf Proによるセキュアなデバイス管理を基盤に、引き続きお客様が安心して店舗やサービスを利用できる体制を整えていきたいです。
※記載の内容は2025年8月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。