
こんにちは!株式会社Tooのアドビスクール「Desi」の講師です。
2024年10月にリリースされた Illustrator 2025(Ver.29) では、テキストエンジンが刷新され、これまで以上に精密で安定した文字組みが実現しました。
一方で、従来バージョンで作成したファイルを開くと、改行位置や文字の配置が変わるなど、レイアウト崩れが発生する可能性が指摘されています。
この仕様変更はすでに知られていますが、今回お伝えしたいのは仕組みよりも「対策」です。「Illustrator 2024」がインストールされていない方は、今すぐインストールしておくことをおすすめします!
Illustrator 2025では、文字組み処理の構造そのものが新しくなったため、過去のデータを開くと内容の一部が再構築される形になります。
Illustrator 2023(Ver.27.7)〜2024で作成したデータは、2025で開いた際に「変更を確認」ダイアログが表示され、旧文字組みと新文字組みを重ねて確認・比較することが可能です。
しかし、Illustrator 2023(Ver.27.6)以前のデータはこの情報を保持していないため、変更内容を確認せずに開くしかありません。つまり、どこでズレたのかを把握できないまま修正するリスクが生じます。
そのため、過去データは必ずIllustrator 2024で一度開いて再保存しておくことが望ましいです。この手順を踏むことで、2025以降の環境でも安全に「変更確認」機能を活用できます。
アドビ製品は基本的に「最新を含めた2バージョン」までしかインストールできません。今後Illustrator 2026が公開されると、これまで通りIllustrator 2024は新規インストールができなくなる可能性が高いです。つまり今のうちに環境を整えておかないと、将来的に過去データの検証が困難になります。
また、Illustratorをインストールする際は、以下の点にも注意してください。
Adobe公式では、複数の旧データを一括で開いて再保存できるプラグインが提供されています。大量のファイルを扱う制作現場では、このツールを使用することで作業効率が大幅に向上します。
Illustrator 2025の文字組み改善や、複数バージョン間での注意点については、以下の公式情報もあわせてご確認ください。
Illustrator 2025の新しいテキストエンジンは、デザイン品質を高める大きな進化ですが、同時にバージョンをまたぐ制作データには一定のリスクを伴います。Illustrator 2024を確保し、過去データを再保存しておくこと。これが今後のアップデートに備えて制作環境を安定させる最も現実的な対策です。
そして「Adobe Creative Cloud 2026」がまもなく公開されます。本ブログでも11月に最新情報を発信予定ですので、ぜひ定期的にチェックしてみてください。
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ありがとうございました。
今後も最新情報やTIPSなど配信していきますので、ぜひご覧ください!
記事は2025年10月23日現在の内容です。