「目印と矢印 - ビジュアルデザインのできること -」セミナーレポート | イベント・キャンペーン | 株式会社Too

Too主催の特別セミナー「.design surf seminar 2017 - デザインの向こう側にあるもの - 」が、2017年10月13日(金)に虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区虎ノ門、虎ノ門ヒルズ森タワー4F)で開催されました

昨年に続き第2回目となる今回も、デザインをビジネスの側面から捉えた9本のセミナーを行いました。

本レポートでは、日本デザインセンター 色部義昭さんがビジュアルデザインの特性について事例を交えて解説する「目印と矢印 - ビジュアルデザインのできること -」について紹介します。

スピーカー紹介

色部 義昭

株式会社日本デザインセンター グラフィックデザイナー/アートディレクター 原デザイン研究所の勤務を経て、2011年より色部デザイン研究室を開設。グラフィックデザインの技術と編集的な視点を軸に平面から立体、空間まで幅広くデザインを展開。銀座地区サイン実証実験やTOKYO PROJECTなどのプロジェクトに積極的に参画し、公共空間のインフォメーションデザインの機能と質を向上させることについて模索している。東京藝術大学非常勤講師。

グラフィックデザインの仕事内容を目印・矢印で提示し直す

オンスクリーンメディアによるコミュニケーションが発達したこともあり、グラフィックデザイナーの仕事の領域は広がっています。

ネット、デジタルの話題が語られることが多い昨今ですが、ブックデザインでいろいろな新しいことができるようになっているなど、印刷物も含め全ての面でビジュアルデザインの可能性は広がっているそうです。


「目印と矢印」などわかりやすい言葉でデザインについて伝えようとする色部義昭さん

人に説明しづらいというグラフィックデザインの役割と価値をわかりやすく伝えるため、色部さんは自ら手掛けたマーク、ロゴ、パッケージデザイン、サインなどの多岐にわたる事例を「目印」「矢印」に提示し直し紹介しました。

色が変化していくロゴなどのアイデアを解説


アイコンなどで映えるカラフルな国立公園統一マーク

環境省による国立公園のプロジェクトでは、インスタグラムなどオンスクリーンメディアで使われることを意識して、注目を集めるカラフルな「目印」(ロゴ)を作ったとの解説がありました。このロゴは園内サインとして使われる場合は単色のロゴとして使われています。


リキテックス公募展の穴の空いた表彰状

ずっと手掛けているというリキテックスの公募展のビジュアルアイデンティティの紹介では、パレットのように穴が空いた表彰状のアイデアは授賞式で手に持った姿をイメージして作ったなど、発想の生まれた理由を論理的に説明しました。その発想に感心するだけでなく、その意図の解説に刺激を受けた人も多いことでしょう。


食材の色によってロゴの色が変わるというアイデア

日本各地の食材をネットで販売する「旬匠(しゅんたく)」のデザインでは、ロゴの色を商品や使われるシーンによって変えています。中に入っている食材の色によってパッケージのロゴの色が変化していくというアイデアは新鮮でした。

美術館のサインを手掛けた事例や銀座のサイン実証実験


数多くの美術館のサインも手掛けています

美術館のサイン計画など「矢印」の事例の数々も紹介しました。「目印」と同様に、目的やイメージに合わせて、その場所のための「矢印」を作ります。

千葉県の市原湖畔美術館のリニューアルでは、シンボルマークや館内表示、関連グッズなどを統一的にデザインした事例を紹介。ピクトグラムや点線によって場と場をつなぐ誘導サインは、リノベーションしてラフな素材感の館内をグラフィックで肯定するように考えて作ったそうです。


銀座のサインの実証実験で作られた住所案内板

東京銀座で行った「銀座地区公共サイン実証実験」では、街のデザインを高め街の印象を作れるように、東京らしいフォントを作ってシミュレーションなどを行ったとのこと。スマートで環境負荷もなく街の印象を変えていけるということで、グラフィックデザインは有効という手応えを得たそうです。


豊富な事例を丁寧に解説していただきました

「目印」「矢印」という簡単な言葉でデザインをとらえ直すことで、デザインの役割をわかりやすく解説した本セッション。紹介していただいた事例の数々は、どれも使われるシーンに合わせてのアイデアがすばらしく、ビジュアルデザインの可能性を感じることができました。


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