多くの企業において、コミュニケーションを促進させるツールとして、ビジネスチャットの活用が進んでいます。メールよりも、ビジネスチャットのほうが便利で使用頻度が高いと感じているビジネスパーソンも多いのではないでしょうか?今回は、ビジネスチャットの概要やメリット・デメリットを踏まえ、おすすめのビジネスチャットサービスについてご紹介します。

ビジネスチャットの概要と機能

ビジネスチャットの概要や機能、メールとの差別化や利便性の違いなどについて解説します。

ビジネスチャットとは

ビジネスチャットとは、ビジネス利用に特化したコミュニケーションツールのことです。業務にパソコンが取り入れられて以来、情報伝達ツールとして主に活用されていたのはメールでした。しかしここ最近は、メールとビジネスチャットの併用が増え、企業によってはビジネスチャットをより積極的に使うところもあります。
ビジネスチャットはメールよりも即時性が高いこと、文章を簡略化できること、グループ間の情報共有に適していることなどが異なります。また、ビジネス向けと個人向けチャットとの相違点として、ビジネスにおける機能が標準搭載されている点やセキュリティ面が重視されている点などが挙げられます。
ビジネスチャットは、業務効率化や生産性向上、リモートワークへの活用など、「働き方改革」実現のためのひとつのツールとして注目を集めています。

ビジネスチャットの基本機能

ビジネスチャットには業務に役立つ機能が多数搭載されています。ここでは、具体的な機能を4つご紹介します。

チャット機能

基本となるのが、チャットでコミュニケーションをする機能です。メールと違い、挨拶や署名を簡略化した気軽なメッセージのやり取りが基本です。

グループ作成機能

部署ごと、プロジェクトごと、支社ごとなど、必要に応じてグループを作成し、1対複数のコミュニケーションが手軽に行えます。コミュニケーションの内容は時系列を追って一覧で確認できるため、スムーズに情報伝達できます。

ファイル共有機能

ワードやエクセル、パワーポイント、写真・動画データなどのファイルを添付してメンバー間で共有することができます。

タスク管理機能

タスクの内容や期日を自分自身やメンバー間で管理する機能です。納期や進捗状況が確認しやすくなります。外部のカレンダー機能と連携させてスケジューリングすることもできます。

ビジネスチャットの利用シーン

ビジネスチャットは、メールに比べるとややフランクな文章のやり取りになるため、社内でのコミュニケーションに用いられることが一般的です。しかし、ビジネスチャットの便利な機能や特徴を生かして、内定者や新入社員のグループを作りフォロー体制を整えたり、顧客に対する営業ツールとして活用したり、社外取引先との連絡ツールとして用いたり、在宅勤務スタッフとのコミュニケーションツールとするなどさまざまな利用シーンがあります。

ビジネスチャット導入のメリット・デメリット

ビジネスチャットを導入した場合、多くのメリットを享受できます。あわせてデメリットも解説しますので、導入の検討の際に役立ててください。

ビジネスチャットツール導入のメリット

コミュニケーションの効率化を図れる

用件を端的かつスピーディに伝えることができるため、コミュニケーションの効率化を図ることができます。また、出張や外出をしているメンバーとも、スマートフォンやタブレットを用いて簡便に連絡が取れます。

セキュアな通信が可能

個人IDを使いグループで情報伝達を行うので、送信の宛先間違いなどの人的ミスが起こりにくい点、暗号化などのセキュリティ対策が施されている点などから、機密保持にも優れています。また、個人のGmailやLINEのアカウントを仕事に使用してしまう「シャドーIT」を防止する効果も期待できます。

プロジェクトの進行がスムーズになる

即時性の高い情報伝達・情報共有が可能で、ファイルの添付や外部ツールとの連携が行えることから、プロジェクトの管理がスムーズに行えます。

コミュニケーション不足を解消できる

チャットツールを活用することで、社内やチーム内のコミュニケーションを活性化させる効果も期待できます。また、同報メールよりもチャットのグループのほうがチームへの参加意識が強まり、参加意識が生まれやすいという特徴があります。

多様な働き方を推進できる

例えば、在宅勤務であってもビジネスチャットであれば空いた時間に報告や相談などが簡単に行えます。離れた場所でもレスポンスの良いコミュニケーションをとることができます。リモートワーク従事者との距離を感じさせない仕事環境を整えることができ、「働き方改革」を推進することができます。

ビジネスチャットツール導入のデメリット

ビジネスチャットツールのデメリットについては主に下記の2点があります。

導入と教育にコストがかかる

ビジネスチャットの導入コスト、利用ランニングコスト、教育など適切な運用のためのランニングコストが発生します。教育コストを抑えるには、操作性に優れたビジネスチャットツールを選定することがポイントになります。

ツールによっては、後から情報が確認しづらい

ビジネスチャットは、即時性の高さがメリットですが、次々と新たなメッセージが入ると重要な情報が後から確認しづらくなってしまいます。したがって、ファイルやプロジェクトの管理機能が搭載されており、検索機能の優れたツールを選定することが重要です。

ビジネスチャットのおすすめツール4選

利便性が高く、業務の効率性やコミュニケーション強化を図れるおすすめのツールと、その特徴をご紹介します。

Slack

Slackはアメリカで開発されたIT系の企業に人気の高いチャットツールです。TwitterやDropbox、Skypeなど外部アプリやツールとの連携性が高く、カスタマイズの自由度が高い点が評価されています。Tocaroと同じく検索性に非常に優れており、すべてのチャンネルの中から一括検索をかけることができます。

Chatwork

Chatworkは操作性の良さに定評がある国内でもシェアの高いチャットツールです。音声通話やビデオ通話にも対応していて、社外のユーザーとコミュニケーションを取ることも可能です。使いやすいタスク管理機能がついているので、業務効率化を進めたいユーザーにおすすめのツールです。

Tocaro

伊藤忠テクノソリューションズが開発したTocaroは、情報の検索性に優れたビジネスチャットです。グループやメッセージの種類の垣根を超えて検索できる横断検索機能により、ビジネスチャットの弱点を解消しています。また、タスク管理機能、金融機関レベルのセキュリティ、ビデオ会議など、ビジネスに必要な機能が網羅されています。クラウドストレージサービスBoxにファイルを保存し、ひとつの画面ですべての情報が共有可能です。

LINE WORKS

LINE WORKSは個人向けのLINEと同様の操作で利用できる点が人気です。メッセージの未読・既読が確認できる点が特徴で、未読メンバーへの再通知も可能です。カレンダー機能、ドライブ(ストレージ)機能、アンケート機能などグループウェアとして活用できます。これらの機能をLINE WORKSのみで完結させられる点が強みです。

ビジネスチャット導入で迅速なコミュニケーションを!

業務効率化と「働き方改革」の推進が強く求められているビジネス環境において、迅速かつ安全なコミュニケーションを実現できるビジネスチャットを導入する企業が増えています。また、情報共有やタスク管理などのツールとして活用することも可能です。記事内で紹介したおすすめのビジネスチャットツールを参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。


次のアクション