Too主催の特別セミナー「.design surf seminar 2016 - デザインの向こう側にあるもの - 」が、2016年10月12日に虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区虎ノ門、虎ノ門ヒルズ森タワー4F)で開催されました。

これからの時代にデザインの業界はどのように動いていくのか、いまデザインビジネスの最前線ではどのようなことが重要なのか、それらの答えを見つけるヒントとなるセミナーを9本用意いたしました。

セミナー内容

●A-1「近未来のテクノロジーはメディアやコミュニケーションをどう変えていくのか。」
【スピーカー】尾原 和啓 氏/宇野 常寛 氏

●A-2「アイデアと汗と挑戦のインターネットテレビ局開設の裏側」
【スピーカー】株式会社サイバーエージェント

●A-3「会社規模を10年で30倍にするには」
【スピーカー】株式会社サンジゲン

●B-1「スタートアップから始まるデザイン改革」
【スピーカー】株式会社グッドパッチ

●B-2「IT管理における“創出”への貢献 - ゲームクリエーター/デザイナーをその気にさせる柔軟なIT管理とは - 」
【スピーカー】グリー株式会社

●B-3「伝統と革新が紡ぎ出す、キヤノンデザイン」
【スピーカー】キヤノン株式会社

●C-1「ブランドとはなんだろう?」
【スピーカー】サントリー食品インターナショナル株式会社

●C-2「コミュニケーションを軸にしたデザイン」
【スピーカー】株式会社日本デザインセンター

●C-3「子どもたちにクリエーティブの力で夢を与えたい」
【スピーカー】株式会社たき工房

本レポートでは、セミナーの様子を写真とともに簡単に紹介いたします。


A-1
トークセッション「近未来のテクノロジーはメディアやコミュニケーションをどう変えていくのか。」尾原和啓氏/宇野常寛氏

【スピーカー】尾原 和啓 氏(執筆家・IT批評家)/宇野 常寛 氏(評論家)

バリ島に在住する尾原さんは、iPadとロボットが合体したリモートマシンでの登場。リアルタイムにTwitterでの反応(ツイート)を混じえながら、宇野さん×尾原さんの自由なトークセッションが繰り広げられました。
VR、AI時代に最も重視されるのは「体験」、それも「Snapchat」のような一瞬で消える体験をいっしょにつくりあげる…そんな体験をデザインすることでは? など、これからのクリエイターやデザイナーへのメッセージ溢れる内容でした。


A-2
「アイデアと汗と挑戦のインターネットテレビ局開設の裏側」サイバーエージェント

【スピーカー】株式会社サイバーエージェント スタジオ運営センター 最高放送技術責任者 藤崎 智 氏

今年4月に開局されたインターネットテレビ局「AbemaTV」。開局から6ヶ月で、アプリのダウンロード数は900万を突破、1,000万ダウンロード目前の勢いです。開局にいたる、サイバーエージェントの6〜7年にわたるこれまでの動画事業変遷にまつわる紆余曲折のエピソードには会場中が湧きました。
約30チャンネルある中の生番組を4人のスタッフで配信する工夫や、スタジオ稼働率95%を可能にするスタジオ設計、また、人気番組だけではなく全チャンネルを観せる工夫や、番組表に隠された技術などAbemaTVの裏側を紹介しました。


A-3
「会社規模を10年で30倍にするには」サンジゲン

【スピーカー】株式会社サンジゲン 代表取締役 松浦 裕暁 氏/株式会社サンジゲン システム・開発部 部長 金田 剛久 氏

6名からスタートし、今や150名の社員を抱えるアニメ制作会社サンジゲン様。スタッフが増えたことによって、システム管理者の必要性が増したそうです。クリエイターがシステム管理業務に忙殺されないよう、また、内部からの情報漏洩リスクを減らすために根本から見直したシステム管理体制と導入した機器など、10年で会社規模を30倍にしたアニメ制作会社運営の裏側を紹介しました。


B-1
「スタートアップから始まるデザイン改革」グッドパッチ

【スピーカー】株式会社グッドパッチ 代表取締役社長 / CEO 土屋 尚史 氏

シリコンバレーを中心に最近世界で起きている、大手企業によるデザイン会社の買収や、デザイナーが共同創業者のスタートアップ企業の台頭といった事例を元に、なぜ今世界でデザインが注目されるのかを解説しました。日本は先進国の中でもデザインの価値が低く、日本人のデザインへの認識を変えていかないといけないという宣言が印象に残りました。


B-2
「IT管理における"創出"への貢献 - ゲームクリエーター/デザイナーをその気にさせる柔軟なIT管理とは-」 グリー

【スピーカー】グリー株式会社 情報システム部長 村上 智 氏

多くのゲームクリエーター/デザイナーが所属するグリーのIT管理の実情について、かなり詳細に紹介しました。MacとWindowsの混在、モバイルデバイスの利活用、クラウドの活用を、セキュリティと利便性の双方を踏まえ実装した事例は、ほかの企業のIT管理にも参考になる貴重な情報だったはずです。


B-3
「伝統と革新が紡ぎ出す、キヤノンデザイン」キヤノン

【スピーカー】キヤノン株式会社 総合デザインセンター所長 石川 慶文 氏

1957年に第1回グッドデザイン賞を受賞したカメラのエピソードや、各年代のチャレンジングなカメラやプリンターのデザインなど、最新製品まで脈々と受け継がれるキヤノンデザインの伝統と革新の変遷が紹介されました。セッション後半は最新プリンタPIXUSのデザインや、インハウスデザインの領域を広げるデジタルデザインの実践事例が紹介され、CADデータから高品質のプロモーション用CGやムービーをデザインするための制作プロセスと数々のノウハウが紹介されました。


C-2
「コミュニケーションを軸にしたデザイン」日本デザインセンター

【スピーカー】株式会社日本デザインセンター 大黒デザイン研究室主宰。アートディレクター、グラフィックデザイナー 大黒 大悟 氏

これからのデザイナーは領域を問わないデザインをやらないといけないという大黒さんが、最近手掛けた高尾山の地域活性化のための「TAKAO 599 PROJECT」、 北海道清里町が造るじゃがいも焼酎「北海道 清里」のリデザインの二つの事例をもとに、コミュニケーションを軸にしたデザインのアイデアが生まれた背景などを紹介しました。「高尾599ミュージアム」のクリエイティブは圧巻でした。


C-3
「子どもたちにクリエーティブの力で夢を与えたい」たき工房

【スピーカー】株式会社たき工房 専任部長/アートディレクター 藤井 賢二 氏/株式会社たき工房 執行役員/クリエーティブディレクター 國井 丈嗣 氏

たき工房 が「TAKI Smile Design Labo」として行っている、「子どもたちにクリエーティブの力で夢を与えたい」という活動を紹介しました。アフリカのマラウイ共和国で現地の子どもたちと行ったワークショップの様子や、帰国後日本でアフリカを支援するために行った活動はどちらも興味深いものでした。
すぐに仕事に役立つわけではないテーマのセミナーに、こんなにたくさんに人に集まってもらってうれしいと感激している藤井さんの姿が印象に残りました。


展示コーナーとToo OPEN OFFICE

また、セミナー会場横では、幅広いTooの取り扱い製品・サービスの展示とご紹介を行い、たくさんのお客様に立ち寄っていただきました。

さらに、セミナー会場から徒歩約3分のToo本社では、「Too OPEN OFFICE」を開催し、オフィスツアーやプリンター展示などを行いました。こちらもたくさんのお客様に来社いただきました。

大勢のお客様にご来場いただき、ありがとうございました。

各セミナーの詳しい個別レポートは、随時公開する予定です。今しばらくお待ちください。

.design surf seminar 2016のレポート一覧

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