
プロモーション資材(クリエイティブ)などをはじめとする、制作の工程には進行管理やレビュー・承認といった業務が必ず発生します。どれも欠かせない業務ですが、それぞれ別のフローやツール、従来のレガシーな方法で運用されているケースも多く、タスクの重複や情報の行き違いが頻発していませんか?
この記事ではその原因と、現状を抜け出すための方法を、弊社スタッフの知見をもとに解説します。
制作進行でのお悩み
記事をご覧の皆さんも、このようなお悩みをお持ちではありませんか?
- 進捗管理方法が各人バラバラで、現状がすぐに分からない…
- 連絡ツールが多すぎて、 過去の情報を探す手間と労力がかかる
- タスクの進捗を口頭で毎回確認する必要があって作業が進まない…
- メールやExcelでの確認依頼が多く、指示内容や新旧情報が混在!
- 紙回覧は関係者が多くて確認に時間がかかる…
- 誰宛の指示かわかりづらく知らないうちにお見合い状態が発生!
制作の進行管理が煩雑になっている原因
レガシーシステムと複数ツールの共存
たとえば、進行状況は表計算ツール(ExcelやGoogle スプレッドシートなど)上で確認。その後のレビューでは、メールやチャット、PDF上のコメントでやり取りをするようなケース。この場合、誰がどこまで確認したのか、いつ承認されたのかが曖昧になり、対応漏れやスケジュール遅延の原因になりがちです。
このように、複数の独立したツールが混在することが属人化のリスクを招き、結果として仕事が煩雑になっているという悩みを抱え、弊社に解決法をご相談いただくケースは少なくありません。
制作での進行管理でのお悩み、混乱は大きく2つの原因に分けることができます。
情報があちこちに散在している
進捗管理はタスク管理ツール、レビューはメールやチャット、修正指示はPDFへの書き込み…といった具合に、情報が複数の場所に点在していると、チーム全体で状況を把握するのが困難になります。
誰が何を、いつまでにやるのかが不明確
責任の所在が曖昧なまま業務が進むと、手戻りや確認作業が増え、制作スピードが落ちてしまいます。
上記のような状況は、クラウド化が進む過渡期にある企業の現代病と言えるかもしれません。それでは制作業務を円滑に進めるための“最適な状態”とは、どのようなものでしょうか。
制作業務を遂行するチームの最適な状態とは?

各種業務がリアルタイムにチーム全体に可視化されている
ポイントは制作過程全体を把握するための進行管理(プロジェクト管理)と、制作物のレビュー・承認フローの効率化です。
進行管理
プロジェクトの進捗状況と各メンバーのタスクがリアルタイムで可視化されていて、誰がどの作業を担当しているのかが明確になっている状態です。関係者が同じ情報を見て、共通認識を持ったうえで動けることで、チーム全体がスムーズに連携できるようになります。
レビュー・承認
さらに、レビューや承認のやりとりも一つの場所で完結でき、過去の履歴も簡単に振り返れる環境であれば、確認漏れや修正ミスといったトラブルも起こりにくくなります。属人化やバラバラなフローから脱却し、チームが一体となって機能する状態――それこそが、クリエイティブチームにとっての理想の姿です。
「プロジェクト管理」と「制作物のレビュー・承認」をシームレスにつなげることがポイント
今回は、マーケティングや制作の現場で、「プロジェクト管理」と「制作物のレビュー・承認」を効率化してくれる代表的なツールとして、クラウドで利用できる「Asana」と「Ziflow」を例に解説します。
Asanaとは?
プロジェクトやタスクの進行管理に強みを持つワークマネジメントツールです。
さまざまなクリエイティブ業務の全体像を整理し、誰が・いつ・何をするかを可視化することで、チーム全体の動きを最適化します。

ワークマネジメントツール「Asana」
Asanaはタスクやプロジェクトを一元管理するためのワークマネジメントツールです。タスクの作成や追加、期日設定、担当割り当てなど使いやすいUIでチームや個人の生産性を加速します。計画、プロセス、ステータスをメンバー全員がクラウド上でリアルタイムに把握できます。ワークマネジメントの『プラットフォーム』として活躍します。
Asanaの詳細を見る
Ziflowとは?
オンラインでの校正・レビュー・承認に特化したオンライン校正ツールです。
画像、動画、PDF、HTMLなど、さまざまなフォーマットのクリエイティブに対して、Webブラウザー上でフィードバックを集め、修正依頼から承認までをスムーズに進めることが可能です。

オンライン校正ツール「Ziflow」
Ziflowとはあらゆる制作物のレビュー・承認フローを効率化する、オンライン校正ツールです。シンプルで誰でも使いやすいインターフェースながら、バージョン管理や差分チェック、共同作業など、校正業務に必要な機能が揃っています。詳細なワークフローやフォルダの設計が可能なため、現状の業務フローのオンライン化・自動化をスムーズに実現します。
Ziflowの詳細を見る
2つのツールの連携で得られる効果
つまり、Asanaは「全体の進行管理」を担い、Ziflowは「クリエイティブの校正・レビュー」を担います。それぞれとても便利なツールですが、制作業務としては1つの流れの中にあるプロセスですので、そのままだと情報が分断されています。両ツールがつながることで、前述した理想の姿を実現する一助になります。

それでは実際の詳しい挙動を詳しく解説していきます。
連携における用語集
具体的な連携の解説前に基本用語を紹介します。
Asana
プロジェクト
1つの案件=1つのプロジェクトとして管理できます。通常は、制作物の企画〜完成までを1つのプロジェクトで完結させていきます。
タスク
制作物の各工程における必要な作業を、タスクとして管理できます。
フィールド
タスクに紐づく情報(ステータスや優先度、カテゴリ、メモなど)です。マストで設定する必要はなく、自由にカスタマイズできます。
Ziflow
プルーフ
制作物をZiflowにアップロードするとプルーフとして登録されます。プルーフには制作物の各バージョンやレビュアー(校正者)が紐付き、制作物に対するレビュー・承認が可能となります。
ステータス
プルーフの承認の状況を確認できるのがステータスです。レビュアーの承認の結果に応じてプルーフのステータスが更新されます。初期設定では「ペンディング」「承認済み」「変更後承認」「変更を要求」の4段階で設定されます。
Asana × Ziflowの連携で得られる効果
ZiflowのAsana連携機能を活用すると、Asana上のプロジェクト・タスク管理と、Ziflow上のレビュー・承認プロセスがリアルタイムに連動します。
1. ZiflowでのアクティビティをAsanaに自動反映
Ziflow上で新しいプルーフが作成されるタイミングで自動的にAsana上にタスクを作成したり、プルーフのステータス変更をトリガーにAsanaのタスクを更新できます。これにより、校正作業の進捗もAsanaで一元的に把握できるようになります。
2. 校正ステータスの可視化で、プロジェクトの遅延を防止
Ziflow上のプルーフのステータスが「承認済み」「変更を要求」などに更新されたタイミングで、Asana上のタスクのフィールドを自動で変更したり、コメントを追加できます。これにより、レビュー状況が即座に共有され、次の作業へスムーズに移行可能になります。
3. タスクとレビューの重複管理からの解放
Asanaで進行を管理しつつ、Ziflowでレビューをする場合、何もしないとそれぞれのステータスを手動で同期させる必要があります。連携機能を活用することで、情報更新の二度手間や対応漏れといったリスクを大幅に削減できます。
活用シーン:マーケティングチームのクリエイティブ進行
たとえば、制作物のワークフローにおいては、次のようなシナリオが想定されます。
Asanaでプロジェクト全体を設計し、制作前後のタスクも一元管理
1.デザイナーが各制作物(バナー広告、動画、LPなど)をZiflow上にプルーフとしてアップロード。
各制作物に対するレビュータスクには、Ziflowの校正リンクを関連付けし、ブラウザ上でコメント・承認を取得。
2.Ziflow上のレビュー結果がAsanaに反映され、次のフェーズに進むべきタイミングを全員が把握。
このように、「Asanaで全体の進行を一元管理し、Ziflowでピンポイントにレビュー対応」という分業体制を築くことで、チーム全体の生産性が向上し、スピード感のあるクリエイティブ運用が可能になります。
連携の設定も簡単
ZiflowのAsana連携は、特別な開発やAPI連携の知識がなくても、管理者が数クリックで基本的な連携設定ができます。 また、必要に応じてより細かい条件指定や通知設定を加えることもでき、チームの運用ルールに応じた柔軟なカスタマイズが可能です。
進行管理をAsanaで一元化!レビューはZiflowで効率的に!
AsanaとZiflow、それぞれが持つ強みを活かしながら、連携によって情報の断絶をなくし、よりスマートなクリエイティブ業務を実現しませんか?この連携が、貴社のチームにも新しいワークフローの可能性をもたらしてくれるはずです。
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