初心者が覚えるべきWebマーケティングの基礎知識


Webマーケティングとは?

Webマーケティングはその名の通り、Webを中心に行うマーケティング活動をいいます。Webサイトに人を呼び込み、販売やブランディングを促進するための活動です。マーケティングの基本的な活動に加え、あえて限定的な言い方をすれば、Webでおこなうプロモーション活動です。最近は、スマートフォンのアプリなどのメディアの浸透に伴い、さらに幅を広げたデジタルマーケティングという言葉も広まっています。

なぜWebマーケティングが必要?

Webサイト運営の目的は実績を得ること

Webサイトを運営する目的は、何らかの実績(コンバージョン)を得ることです。ECサイトであれば、商品を売ること。ブランドサイトであればブランドを認知してもらったり、より良い印象を持ってもらうことなど。 ただ、世の中には、自社の運営するWebサイトと競合するサイトが多数あります。Webサイトを運営しているだけでは、実績は上がりません。

マーケティング視点で見たサイト運営上の重要ポイントとは?

サイト運営上の重要ポイントは様々ですが、代表的なものに以下のようなものがあります。

1. 商品・サービスを理解し、魅力を的確にアピールする
→ 攻めるべき方向、他社との差別化ポイントを理解しているか?
2. 良質なユーザーを呼び込む
→ ユーザーのニーズが自社の商品とマッチしているか?

上記を実践する上で必要となるのが、マーケティングスキルです。
例えば、自社の「強み」や「ポジショニング」を見つけて、顧客に提供できる「価値を明確化」します。そこからどう進めていくべきかの戦略を立てます。
そして、サイトに「適した」ターゲットを「効率よく」誘導し、「適切」なコンテンツ(商品)を見せます。
その結果、狙ったユーザーに「行動(購入などの目的を果たす)してもらう」ことができます。

効果判定がしやすい

Webマーケティングに注目が集まる理由は、アクセス解析・分析にヒントがあります。
結果をデータ(数値)として明確に出すことができるので、広告などのマーケティング施策の効果判定がしやすいということです。効果判定がしやすければ、効果が高いものにはもっと予算をかけられますし、効果が低い施策は取りやめて次の施策を打つといったことがスピーディーに行えます。
数値でのレポーティングもしやすいので、予算もつけやすくなります。

Webマーケティングの実際の業務

Webマーケティングのステップ

Webマーケティングの代表的な活動は以下のようなステップでおこなわれます。

  1. マーケティング戦略を立てる(フレームワークの活用
  2. 集客する(SEO/SNS/広告など)
  3. 体験させる(コンテンツなど)
  4. アクションをおこさせる(購入する/問い合わせなど)

適切な戦略を立てる

まずは、目標を明確にし、マーケティングフレームワークなどを活用して、適切な戦略を立てましょう。可能であればこのフォーズからデザイナーの方に入ってもらい、デザイナーならではの視点、考え方でアドバイスをもらいながら取り組めると理想的です。
重要なポイントとして、戦略立案の際は「誰に」という視点を忘れないようにしてください。
戦略を立てたら、まずはWebサイトに来てもらわなければなりませんので、集客します。この際、ただ多くの人を集めるのではなく、なるべく購入や問い合わせをしてくれそうな人を呼び込むことが重要です。
集客には、検索エンジンやSNSへの広告出稿、コンテンツにSEO対策を行って検索から流入させるなどの手法があります。

コンテンツの重要性

集客はできてもコンテンツが魅力的でないとすぐに離脱してしまいます。ユーザーが魅力的に思うコンテンツを用意しましょう。その際、「女性向けなので柔らかなイメージにする」など、単に見た目が綺麗なページを作ることだけを考えてはいけません。もちろん見た目は大変重要ですが、サイトとしては購入する体験をデザインすることが大切です。
第一にコンテンツ自体の魅力(価値)を高めること。ユーザー視点になって考えてみてください。自身でも何かを検索したことがあるはずです。その時に有用だったページはどのような構成になっていたか?、文字の大きさは?、文章の読みやすさは?記事に独自性があったか?など、意識してみてください。
その他には、決済方法を多種類用意する、購入ボタンの適切な位置への配置など、見た目以外の部分にも配慮しましょう。
また、入力フォームの使い勝手も重要です。入力欄が多すぎたり、狭かったりなど、ユーザーが途中で面倒に思わないようにしましょう。

コンテンツマーケティング

商品そのものの情報の他に、関連する情報を掲載しておくのも効果的です。商品購入を後押ししてくれるようなコンテンツです。これはコンテンツマーケティングと呼ばれ、サイトのテーマに関連し、かつユーザーにとって興味関心のあるコンテンツを用意します。そのコンテンツに検索エンジンから流入させることによって、間接的に商品ページに誘導する手法です。

キャンペーン

何らかの結果を得るために行う施策の単位は、キャンペーンと呼ばれます。キャンペーンという言葉は知らない人はいないと思いますが、この場合は、目的や実施時期別の施策の単位といったところでしょうか。
例えば、新製品が出た/年度末なので目標を達成したいなど、目的に応じて行う施策の単位がキャンペーンです。Google広告などのWeb広告を打つ際などは、このキャンペーンが一番上の階層で管理されますので、意味や使い方を覚えておきましょう。

コンバージョン

キャンペーンで行う具体的な行動は、下記のようなものが挙げられます。

  • コンテンツ制作
  • 広告
  • SEO
  • アクセス解析/分析・改善(PDCA)

キャンペーンは「コンバージョン」獲得を目的に行われます。コンバージョンとは、顧客がWebサイトで行った商品購入などの行動のことです。
代表的なコンバージョンの種類には以下のようなものがあります。

  • 商品の購入
  • 問い合わせ
  • 会員登録
  • メールマガジン登録

これ以外にも、キャンペーンの目的が「情報をなるべく多くの人に見せたい」というような場合には、ページの閲覧数をコンバージョンに設定することもあります。

アクセス解析

施策がすぐにうまくいくとは限りません。施策を打ったら、アクセス解析を行い、問題点を発見したり、良い部分を伸ばすなどの改善を行います。 アクセス解析を行うソフトウェアは「Google Analytics(以下GA)」が代表的です。無料で利用でき、豊富な機能があります。 GAで取得できる情報には、以下のようなものがあります。

  • ページビュー
  • 訪問(セッション)数
  • 直帰率
  • 回遊率
  • ユーザーの閲覧環境(端末やOSの種類など)
  • 流入経路

上記はあくまでも数値のデータですので、この数値を分析し、改善ポイントなどを発見して、次の施策につなげていきます。

目標を設定しよう

KGI・KPIとは?

マーケティングを行うには目標設定が必要です。
目標設定の指標には「KGI」と「KPI」がよく使われます。 KGIとは「Key Goal Indicator」の略です。日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。 経営課題が「売り上げの伸び悩み」だった場合、例えばKGIには「売り上げ120%アップ」といったように具体的な数値目標を立てます。
KGIを達成するには、それなりのハードルがありますので、目標にたどり着くには長い道のりです。 そこで目標達成に必要な途中経過にも「KPI」と呼ばれる目標を設定します。KPIとは「Key Performance Indicator」の略です。日本語では「重要業績評価指標」となります。途中経過であるKPIを達成していくことで、最終的にKGIを達成しようというものです。

わかりやすい例では、以下のようなものがあります。

KGI(重要目標達成指標)

  • 「売り上げ120%アップ」を達成するために

KPI(重要業績評価指標)

  • Webサイトへの流入を120%増やす
  • 会員登録数を5%増やす

分析・改善とレポーティング

結果をレポーティングして振り返る

施策は必ずうまくいくとは限りません。アクセス解析ソフトで取得したデータを分析して、仮説を立てながら改善していくことが重要です。
その際、施策の結果として、アクセス解析ソフトで取得したデータやコンバージョンの結果を、レポート用にまとめます。その際にはソフトウェアの操作スキルも必要です。マーケティング施策の結果のレポーティングには、Microsoft Excelがよく使われます。GAなどのログデータはcsv形式でダウンロードできます。そのデータから必要な要素を取り出しグラフ化するなどして、改善するべきポイントを可視化します。あらかじめ設定したKPIが達成されているかどうかも、レポートしましょう。また、Googleの提供するGoogle データポータルもお勧めです。GAのデータを書き出すことなく連携できますので、リアルタイムにデータを可視化できます。
レポーティングはその次に進むための資料として重要です。KPIやKGIを達成できているかなど、レポーティングすることによって、自身の振り返りに役立つのはもちろん、チームで課題を共有することができます。

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