MacBook Neoは仕事に使えるか?「MacBook Neo」vs 「第7世代Surface」実機検証!

2026年3月に発表されたMacBook Neo。
10万円を切る魅力的な価格ながら、A18 Proチップ・カスタマイズ不可の8GBのメモリと、今までのMacとは全く異なる異色の構成のデバイスです。
どこまで仕事で使えるのか?
気になっている方も多いのではないでしょうか。
弊社で業務デバイスとしての評価を、Surfaceと並べて検証してみましたので、結果をお届けします!
※検証内容は2026年3月に株式会社Tooが自社で実機を用いて計測した内容であり、様々な要因によって変動する場合がありますが検証内容に関して一切の保証をできかねますのでご了承ください。
目次
MacBook Neo以外のMacとWindows PCとの比較は、noteにも色々と公開しています!よろしければ合わせてご覧ください!
MacBook Neoの基本情報と検証ルール
デバイスについてはこちらのブログ記事で紹介しています!
MacBook Neoの基本情報
・Apple Store価格(税込) 99,800円〜
・A18 Proチップ搭載
・13インチ
・4色展開:シルバー、ブラッシュ、シトラス、インディゴ
・メモリ 8GB
・ストレージ 256GB/512GB
・Liquid Retinaディスプレイ
・ポートは3つ:USB 3(USB-C)ポート×1、USB 2(USB-C)ポート×1、3.5mmヘッドフォンジャック
・Touch ID:ストレージ512GBはTouch ID搭載、256GBは非搭載
・Apple Intelligenceに対応
・バッテリー最大16時間使用可能(※)
中でも気になるポイントは、
・iPhoneに利用されてきた「A18 Proチップ」で動くmacOSデバイスって動作性は良いの?
・8GBのメモリ(カスタマイズ不可)でどこまでの作業が可能?
というところではないでしょうか。
MacBook Neoはその構成から、今までMacBook Air・MacBook Proのパフォーマンスを活用してきたユーザ向けというより、PCにまだ慣れていない若年層・教育機関におけるタブレットからの移行や、10万円台のWindows PCを利用してきたビジネスユーザを主眼としているモデルではないか、と思われます。
とはいえ、仕事で日々利用するのにメモリ8GBは不安・・・と感じられるのもよくわかります。
MacBook Neoは業務デバイスとなりうるのか?
実際に、以下の実機で検証してみた結果をお伝えします!
検証デバイス
・A18 ProチップMacBook Neo(以下、MBN)
13 inch/メモリ8GB/ストレージ256GB/macOS Tahoe/標準販売価格99,800円(税込)
6コアCPU/5コアGPU
・第7世代Surface Laptop Copilot+ PC(以下、Surface)
13.8 inch/メモリ32GB/ストレージ 1TB/Windows11/標準販売価格378,180円(税込)
Snapdragon(R) X 12-core X1E80100 @ 3.40 GHz/Qualcomm(R) Adreno(TM) X1-85 GPU
※原則は上記2台での検証結果を掲載しますが、一部比較対象が欲しい内容ではM4 MacBook Air(16GB)・M5 MacBook Pro(16GB)などで同内容を実施したスコアを参考として掲載します!
MBNはストレージ最小の、Touch IDがついていない最安モデルを選定しています。
対するSurfaceは、最上位モデルではないもののメモリは32GB、価格ではトリプルスコアをつけられている中級以上のスペックです。
カタログスペックだけで見ると勝負にならない気もしますが・・・。
実際の実務に使うような想定で、どんな結果が出るか、みてみましょう。
基本の検証ルールは以下のとおりです。
・5回測定をして一番速い結果と遅い結果をスキップし、残りの3回の平均を実測データとする
・速さを比較する際はカメラを設定し、その処理時間を計測
・バッテリー計測の検証以外は常に80%以上で実施、80%を切ったら充電
・初期設定はSurfaceのみ自動スリープ3分→10分に変更、その他設定はそのまま(推奨設定)
・アプリの結果を確認する際は、他のアプリを開かない
・ブラウザの速度を確認する際は、都度キャッシュを削除する
利用したツール・アプリのバージョン情報
▼MBN
・Geekbench
バージョン:6.6.0
GPU Benchmark:GPU API OpenCL
・Microsoft製品 バージョン:16.107.1
・Zoom バージョン:6.7.7(76486)
・Slack バージョン:4.48.100
・Visual Studio Code バージョン:1.111.0
・Figma バージョン:126.2.5
▼Surface
・Geekbench
バージョン:6.6.0
GPU Benchmark:GPU API OpenCL
・Microsoft製品 バージョン:バージョン 2602/ビルド 19725.20190
・Zoom バージョン:6.7.8(32670)
・Slack バージョン:4.48.100
・Visual Studio Code バージョン:1.109.5
・Figma バージョン:126.1.2
検証スタート!
検証①基本スペック
起動・再起動
まずはPCとしての立ち上がりの速さを確認すべく、シャットダウン状態からの起動と、再起動にかかる時間を比べてみました。
[実施内容]
MBN
①電源断状態から電源ボタンを押し、ログイン画面が表示されるまでの時間を計測
②左上メニュー「システム終了」→ポップアップから「再起動」をクリックし、ログイン画面が表示されるまでの時間を計測
Surface
①電源断状態から電源ボタンを押し、ログイン画面が表示されるまでの時間を計測
②左下メニュー→「再起動」をクリックし、起動時の時計が表示されるまでの時間を計測
結果は・・・・・
■MBN
シャットダウンからの起動:平均19.6秒
再起動:平均30.2秒
■Surface
シャットダウンからの起動:平均26.4秒
再起動:平均46.0秒
Neo、中々速いです。Surfaceを上回るスムーズな立ち上がりで、すぐに作業に入れそうです。
参考値として、M4チップ MacBook Airは起動の平均が13.5秒、再起動の平均が27.7秒でした。
AirとNeoでもしっかり差がつくことがわかります。
ちなみに、スリープからの復帰はどちらも1秒程度で差異はありませんでした。
シャットダウンをほぼせずに使う日々の運用ならいずれも優秀です。
MacもSurfaceも特に、業務ではスリープだけ(再起動は不具合時のみ)で使っている方が多いデバイスですね。
アプリの立ち上げ
続いて、業務で使う、色々なアプリを立ち上げてみました。
かかった時間は以下の通りです。
■MBN
Slack:3.4秒
Visual Studio Code:1.5秒
Figma:1.8秒
LM Studio:2.2秒
■Surface
Slack:4.4秒
Visual Studio Code:2.0秒
Figma:2.2秒
LM Studio:3.0秒
いずれのアプリも、2026年3月の検証実施時点の最新のverをインストールして用いています。アプリ内にデータは入っていない状態です。
MBNの方が全て気持ち程度早いですが、どちらも優秀で、アプリをサクサク開く事は問題なさそうです!
続いて、もう少し大きなデータを持ったファイルを立ち上げてみます。
[実施内容]
①100万行16列、容量114.9MBのExcelファイルをフォルダから開き、読み込んで操作可能になるまでの秒数を測る。
②50万行16列、容量57.6MBのGoogleスプレッドシートをChromeで開き、読み込んで操作可能になるまでの秒数を測る。
■MBN
①Excel:12.3秒
②Googleスプレッドシート:20.1秒
■Surface
①Excel:15.1秒
②Googleスプレッドシート:15.4秒
Excelファイルの起動はMBNの方がやや速い結果。
Googleスプレッドシートの読み込みは、Surfaceの方が速い結果となりました。
※Googleスプレッドシートは、いずれのデバイスでも10秒以内で開ける時もあれば1分弱かかる場合もあり、時間帯を変えてもブレが大きい結果でした。平均値が参考になりにくく検証には不向きだったかもしれませんが、あくまで実施した結果として記載するものとします。
検証②Officeアプリ
PDF出力
なんだかんだ、あらゆる職種で使うことが多いOfficeアプリ。ドキュメントファイルのPDFエクスポートを試してみます。
[実施内容]
①200ページのWord文書をPDFにエクスポート
設定は推奨のまま、フォルダに保存が完了するまでの時間を計測
②200ページのPPT資料をPDFにエクスポート
設定は推奨のまま、フォルダに保存が完了するまでの時間を計測
結果は・・・・
■MBN
①Word→PDFエクスポート:1.9秒
②PowerPoint→PDFエクスポート:2.1秒
■Surface
①Word→PDFエクスポート:8.4秒
②PowerPoint→PDFエクスポート:13.7秒
地味ですが、しっかり差異が出ました。
Surfaceも決してとても遅いわけではないのですが、Neoが早いですね!
参考値として、M4 MacBook Airでは同データのWord書き出しは1.6秒、ブログ筆者のM3 MacBook Pro(16GB・経過年数やセキュリティソフトや持っているデータなどの要件が異なるデバイスです)での同データのWord書き出しは2.1秒でした。
Macはエクスポートなどの処理が得意で、MBNもその得意分野はちゃんと引き継いでいるようです。
なお、ここまで差が出るとそもそも処理の仕組みが違う(同条件の検証になっていない)可能性も考えられますが、実務においてはエクスポートなどの処理がすぐ終わる方が、やはり利便性が高いですよね。
検証③バッテリーの持ち
外出先での会議、持ち歩きを踏まえると、バッテリーの持ちは業務デバイスとして重要なポイントです。以下の検証をしてみました。
※検証③のみ単回測定の結果を記載しています。ご了承ください。
[実施内容]
カメラON・マイクON・背景ぼかしON・画面共有ONでアプリケーションを用いてZoomを接続し、Chrome50タブ・Word・Excel・PowerPointを開いた状態で1時間経過した時の残バッテリー量を計測。
また、充電が20%まで減るまでの時間を計測。
[Chromeの情報]
▼MBN
Chromeバージョン:146.0.7680.164(公式ビルド)(arm64)
メモリセーバー:OFF
アーキテクチャ:ARM64版
▼Surface
Chromeバージョン:146.0.7680.155(公式ビルド)(arm64)
メモリセーバー:OFF
アーキテクチャ:ARM64版
結果は以下のようになりました。
■MBN
1時間経過時のバッテリー量:85%
充電が20%になるまでの時間:4:04:16
■Surface
1時間経過時のバッテリー量:80%
充電が20%になるまでの時間:4:07:30
1時間のリモート会議では、そこまで大きなバッテリー消費量の差は出なかったですね。一応、MBNが優勢です。
充電が20%になるまでの時間は、Surfaceがやや優勢。
MBNは少ないメモリで大量の処理を回させることになるので結構差がついてしまいそう…と思っていましたが、大きな差は生じませんでした。
いずれも半日ほど外で使う想定では問題なく使えそうです。
検証④リモート会議負荷試験
続いて、リモート会議をしながら仕事をするという想定で、少し重めの負荷をかけて動作検証をしてみます。
[実施内容]
カメラON・マイクON・背景ぼかしON・画面共有ONでChromeを用いてGoogle Meetを接続。
そのままChromeで100個のタブを開き、50万行のGoogleスプレッドシートを5つ開き、そのうち一つをソートし、処理完了までの時間を計測。
■MBN
ソートが反映されるまでの時間:4.3秒
所感:操作できなくなるエラーは出なかったものの、動きは重く、50万行のスプレッドシートを5つ開いた状態だとクリックが反応するのに数十秒かかりました。
■Surface
ソートが反映されるまでの時間:1.7秒
所感:反応速度はそこそこで動きますが、100タブ開こうとする間に「ページが応答しません」のポップアップが6回出現。
充電している状態でも4%バッテリーが減り、機体はかなり熱い状態となり消耗が見えます。
いずれのデバイスも高い負荷がかかっていることがわかります。
MBNは動きが一気に重くなり、操作感も悪化しました。
Surfaceは動くものの、負荷によるエラーが発現。バッテリーや熱処理に消耗が現れました。
参考までに、同じ実施内容で新品M4 MacBook Air(16GB)のソート処理時間は0.9秒。操作感は少しもたつくものの、比較的スムーズにファイルを開け、操作も可能でした。
新品M5 MacBook Pro(16GB)ではソート処理時間は1.9秒と少しかかりましたが、操作中のスクロールなどはもたつき感なく操作でき、一番ストレスが少なかったです。
MBNもSurfaceも、メモリやCPU・GPUに複合的な負荷がかかる作業は苦手そうです。
特にMBNはメモリの少なさが影響している印象ですね。
リモート会議が多く、カメラをつけながら画面共有など作業も行うような想定の業務では、MBN・Surfaceだとパワー不足な場面が出そうです。MacBook Air/Proの処理能力の高さを感じられる領域と言えます。
検証⑤Geekbench計測
最後に、CPU/GPUの性能を計測するベンチマークツールの計測結果も置いておきます。スコアが高いほど処理能力が高いです。
こちらも、5回実施の平均値を取っています。
[実施内容]
電源に接続していない状態で、CPUシングル/CPUマルチ/GPU のスコアを計測。
■MBN
CPU シングル:3593.3
CPU マルチ:9123
GPU:19804
■Surface
CPU シングル:2301
CPU マルチ:8814.7
GPU:18705.7
こちらも参考までになりますが、MacBook Airでは以下のようなスコアでした。
■M4 MacBook Air(メモリ16GB)
CPU シングル:3700
CPU マルチ:15357
GPU:35970
スコアの数値を見る限りだと、MBNは苦手領域であるマルチコア / GPUによる処理においてもSurfaceを超えるスコアを出すことができ、シングルコアによる処理ではMacBook Airに近く、Surfaceを大きく上回る性能を出せることが分かります。
※今回、SurfaceのCPUマルチの計測が事前の想定より低く出てしまいましたが、日を変えて検証をしても変化がありませんでしたので、このまま記録しています。
まとめ
MBNの処理能力はカタログスペック以上に高く、得意な領域ではサクサク業務をこなせそうである、と実感できました。
むしろ、遥かに価格差・スペック差のあるメモリ32GBのSurfaceとも、並ぶどころか超える結果が多かったことは正直驚きました。
特に文書ファイルの取り回しに関しては、シングルタスクでこなす分には全く通常のPCと遜色ないといえます。
8GBのメモリ、iPhoneで利用されていたチップ、といった不安要素を感じさせない動きを見せてくれました。
一般的な事務・ブラウザと文書アプリで完結する業務・店舗や工場やイベントなどの現場では、MBNは最適ではないでしょうか。
今まで10万円前後のレンジで検討していたPC・タブレットの選択肢の世界が変わりそうです。
一方で、GPU(画像/動画)処理を多く行うタスク・マルチタスクは苦手と言え、同時に検証を行なったMacBook Air・MacBook Proとは差が分かりやすい結果になりました。
また、アプリ立ち上げの試験でLM Studioを利用しましたが、MBNはローカルAI利用に関してはスペック的にはほとんどのモデルで推奨されていません。
外部ローカルAIモデル(約5B以上のサイズ)は開けないと思った方が良いでしょう。
PCをAI領域で使いたいという方は、MBNを選ぶことはないと思いますが……。
そうした先進領域も明確に、スペック不足ゆえに苦手分野と言えそうです。(macOSに搭載されているApple Intelligenceや、ブラウザで利用するChatGPT・Geminiなどはもちろん問題なく利用できます。)
今までMacBook Air・MacBook Proで業務を行っていた方が切り替えるには、業務内容によっては慎重になるべき場面もありそうですので、ぜひTooまでご相談ください。
今回の記事では載せきれなかった検証や、他Macシリーズとの比較、ThinkPadとの比較など、今後も色々な検証を行なっていく予定です。
note「業務デバイス検証ラボ by Too」でも色々発信していますので、よろしければ合わせてご覧ください。
もし自社で検証を行いたい、という場合にもお見積もり依頼やご相談をお待ちしております!
記事は2026年3月19日現在の内容です。
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