
各種コンテンツ制作において、表記の校正はなくてはならない作業です。コンテンツには社内に配布されるものから、外部向けのパンフレット、表記ミスの許されないパッケージなどさまざまですが、特に外部向けのコンテンツの校正には、多数の労力や時間が必要です。さらに担当される方はミスの発生を防ぐための、プレッシャーがかかっていて精神的負荷も少なくないでしょう。
そのような方におすすめなのがオンライン校正ツールです。
オンライン校正ツールとは?
オンライン校正ツールは、文字通りウェブベースのシステムでインターネットを使い校正業務がどこからでもできるようになるソリューションです。特別なソフトは必要なく、ウェブブラウザーがあればどなたでも校正業務に従事できます。
紙での校正指示のやり取りができないケースに対応
テレワークの普及も進み便利になった一方、校正業務がしづらくなってきているケースもあります。例えば以下のような課題をお持ちではないでしょうか?
- 紙での校正指示のやり取りができない
- 確認方法がバラバラで漏れが生じている
- 校正指示の取りまとめが在宅勤務でできない
- 複数人の承認作業がスムーズにいかない
- スケジュールを共有・管理することが困難
- 進行状況やステータスが把握できない
このような課題をお持ちでしたら、ぜひオンライン校正ツールの導入を検討してみてください。
オンライン校正ツールの導入メリット
オンライン校正ツールを導入することでどう変わるかをご紹介します。

一箇所に情報がまとまる
PDFにコメントを入れたファイルをメールやクラウドストレージでやり取りすることも、オンラインでの校正とはいえるかもしれませんが、情報が分散してしまうため実はとても作業負担の多いやり方です。オンライン校正ツールはその点、関係者の校正指示や進捗状況などを一箇所にまとめることができます。

テレワークに対応できる
校正が必要なファイルはクラウド上にあるので、テレワークや外出先でも校正作業ができます。また案件を見える化できるので、プロジェクトの進捗状況も把握できます。

ミスを防げる(差分チェック)
差分比較の機能を使うことで、見落としがちな細かな部分もチェックできます。

制作工数を削減できる
校正紙の郵送〜回覧などの手間がなくなることより、時間や制作工数を大幅に削減できます。
3つの校正業務
一口に校正といっても実際には、大きく以下の3つの作業があげられます。(従来の方法)
まずは、校正業務のどの部分に課題があるかを確認し、それが得意なツールは何かを確認してみてください。
赤入れ
制作物の間違い箇所に修正指示をする作業です。一般的に印刷された紙面に赤色のペンを使い手書きで修正指示をします。最終の印刷物に近いので、扱いやすいという面もあります。
差分チェック
赤入れ後に制作者に修正指示を出したものが、修正されているかを確認する作業です。修正前と修正後の紙面を並べ、修正前の赤入れ指示を見ながら、それが修正後の紙面に正しく反映されているかの確認を目視でおこないます。あおり校正という、修正前後を重ねて一方を素早くめくって違いをわかりやすくするといったテクニックもよく使われます。
回覧
修正後のデータを複数の人に、同時、または順番に確認してもらう作業です。通常、印刷された紙面を担当者で順番に回し読みするような形で、回覧されます。確認する人や部門が多くなると、確認終了までにかかる日数や、依頼自体の手間も多くなります。
3つの校正業務における、オンライン校正ツールの導入効果
赤入れ
ウェブブラウザー上でチラシやカタログ、ウェブページ・動画に直接修正指示を入れられます。疑問点もコメントとして投稿でき、同じ箇所で回答を得るなどスムーズにコミュニケーションが取れます。
差分チェック
デジタルデータレベルで修正前と修正後を比較できます。変更された箇所は明確にマーキングされますので、目視による作業よりも信頼性が高くなります。また、変更箇所は全て差分として表されますので、修正作業時の意図しない変更も見落としなく確認できます。
ページ数が多かったり、比較したい内容によっては、別途差分比較専用のアプリケーションを組み合わせて運用するケースもあります。
回覧
データをクラウドで一元管理できるため、複数の担当者が同時に内容を確認し修正指示ができます。回覧の待ち時間がなくなり、確認作業もスムーズになります。ツールによっては大規模な組織での回覧ワークフローの設計も可能です。例えば、まず制作チームで回覧して、OKになってから営業チーム、さらには管理部門に回覧してもらうなどのワークフロー設計が可能です。誰がOKを出して、誰が未作業なのかも把握できます。
オンライン校正に求められるものは?
オンライン校正ツールの導入を検討する際に、必要なチェックポイントをご紹介します。
簡単に赤入れ・比較・修正指示ができる
特別な利用スキルが不要
特別なハードウェアが不要かつ、インターネット環境とウェブブラウザーのみで利用できることが求められます。操作は画面をある程度見ただけで、直感的に使えるようなユーザーインターフェースである必要があります。ボタンの大きさや位置、画面遷移の方法などユーザーエクスペリエンスが配慮されて設計されていることが重要です。
複数人で校正でき、ファイルの履歴管理ができる
チームで共同作業
チームメンバー間でおこなう修正指示などのコミュニケーションを、ストレスなくできることが必要です。社内外問わず複数の関係者が校正に参加でき、取りまとめができる機能が求められます。
また、似たようなファイル名をつけてしまうなどで、データの取り違いがおこらないようにファイルのバージョン管理は必須です。
暗号化やアクセス制限、ユーザーを管理できる
高いセキュリティ
通信は強固に暗号化される必要があります。クラウドそのものはもちろん、ファイルやユーザーごとにもアクセス制限もかけられることが求められます。
負荷や遅延のないやり取りができる
スムーズなコミュニケーション
だれが修正を指示したのかをファイル上で確認でき、リアルタイムのコミュニケーションをとれることが必要です。校正指示のほか、質問や確認事項、フラグ・タグ付けなどの機能があると便利です。
進捗・スケジュール管理・案件を見える化できる
案件管理
ファイル管理だけでなく、案件ごとに人とスケジュールを設定できるので、案件状況を把握しながら制作をすすめられます。
ファイルを共有するだけでなく、各案件ごとのステップやスケジュールを俯瞰してみることができたり、ガントチャートを作成して校正の進捗を確認できます。
オンライン校正ツールの導入時の注意
ツールの導入にあたっては、以下の項目の確認を忘れないでください。
自社にとって最適なツールか
将来に渡り安心して利用できるツールかは投資効果において重要です。予期しないツールの入れ替えが発生すると、ワークフローの見直しやツールの操作方法の習得などといった余計なコストが発生します。また、OSやウェブブラウザーのアップデートに対応してくれるかも重要です。
また、導入前にトライアルをして、自社にとって有効なツールであるかを確認してください。
赤入れや差分チェックが機能的目的を果たせるかを確認してください。ただし、オンライン校正ツールだけでは要件が満たせない場合、他のツールと組み合わせて運用することも可能です。
セキュリティはしっかりしているか
利用者が多くなると、アカウントの管理やアクセスコントロールなどオンラインツールならではのセキュリティ面での課題が発生します。特に機密事項を扱うような制作物の場合は十分な配慮が必要です。例えば以下のような機能があると安心です。
- ゲストユーザーへのワンタイムパスワード
- SSO(シングルサインオン)対応
- 認証アプリを利用した二要素認証
- IPアドレス制限
リアルで会える担当者がつくか?
困った時に頼りになる窓口があるかを確認してください。メールでの受付は可能でも返信がなかなか来ない。テキストだと気軽に相談できないなどのケースもあります。デジタルの時代といえども、相談は人に乗ってもらうのが一番です。
アフターフォローはできるか?
不具合時の対応などが素早いことは欠かせません。
請求書払いができるか?
オンラインで申し込みや決済まで完結するようなサービスは手軽で良い面がある一方、トラブル時のサポートや関連する課題の相談等の対応が不足するかもしれません。特に、ツールが海外製だったりすると、クレジットカード決済のみだったり、ドル払いしかできないなどのケースがあり業務上の手間になります。
ワークフロー全体の改善の相談に乗ってくれるか?
校正業務は制作業務全体の中の一つの作業です。他の業務との連携を考慮しワークフロー全体で提案できるような会社を選択してください。校正業務だけの視点で導入ツールや企業を決めてしまうと、業務の上流・下流での課題解決や、他の業務との連携が発生した場合、対応できない場合があります。
まずは、自社の校正業務にあったツールを選択し、導入に際してはサポート等を含め、運用を伴走してもらえる企業を選択することが重要です。
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2005年からデジタル校正ツールを取扱っており、数多くの導入実績がございます。各種トライアルや校正ツール専用の個別デモ、相談会も定期開催しています。
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