
文書の更新や改訂作業で、「どこが変わったのか?」を確認する作業に多くの時間を割いていませんか?そんなときに役立つのが、Adobe Acrobat Proに搭載されている「ファイル比較」機能です。2つのPDFファイルを並べて比較し、変更点を自動的に検出・表示してくれます。この記事では、Acrobat Proのファイル比較機能の概要と基本的な使い方をご紹介します。
Acrobat Proの「ファイル比較」機能とは?
PDFの表示や編集でAcrobat Proを標準アプリとして利用されている自治体も多いと思います。Adobe Acrobat Proに搭載されている「ファイルを比較」機能は、2つのPDFファイルの差分を自動で検出し、変更点を色付きで表示してくれる便利な機能です。取り扱っている文書をPDFに変換できれば、すでにお使いのAcrobat Proですぐに差分チェックを自動化できます。

■削除箇所:赤色 ■追加箇所:青色 ■置換箇所:黄色
実際の文書制作業務での活用法
文書制作はほとんどの方がされる一般的な業務ですが、Acrobat Proの比較機能は、特に以下のような媒体を取り扱っている部門や、関連する業務実施時に活躍します。
- 条例・規程類の改正時の変更箇所の確認
- 資料や契約書の改版チェック
- 文書の更新時に第三者レビューを依頼する前の内部チェック
- 他部署との文書のすり合わせ
Acrobat Proを使った差分チェックの流れ(例)
自治体では、公報や広報誌などを発行されることも多いかと思います。ここでは公報を想定したサンプルデータで差分チェックの方法をご紹介します。公報作成時にも何度も細かな変更がされると思いますが、PDFに変換して簡単に差分チェックができます。
1.比較したい2つのPDFファイルを用意

文書を制作したWordやデザインソフトなどから、新旧のファイルをPDFに変換します。
2.Acrobat Proの「ツール」から「ファイルを比較」を選択
2つのファイルをAcrobat Proで開きます。


「すべてのツール」タブ、もしくはPDFの左上にある「全てのツール」をクリックして表示します。「ファイルを比較」をクリックします。表示されていない場合は下にある「さらに表示」をクリックすると表示されます。
3. 古いバージョンと新しいバージョンを指定

開いてある2つのファイルが自動で設定されます。新旧が逆な場合は⇄マークをクリックして入れ替えできます。すでに何点かのPDFを開いていた場合は、ファイルを変更ボタンの右側の「…」ボタンで変更できます。
4.「比較」を実行

「比較」ボタンを押して実行します。
5.差分表示画面で内容を確認

比較結果の概要がわかりやすく表示されます。
6.結果をPDFとして保存

概要の次のページには具体的にどの部分が変更されているかが、マーキングされています。
このようにAcrobat Proを使えば、誰でも簡単に操作でき、差分チェックの作業スピードが格段にアップします。
Acrobat Proは第一歩。さらに専用ツールでDX推進を
Acrobat Proの比較機能だけでは足りないケースも?
Acrobat Proのファイル比較機能は、文書の差分チェックを効率化する上で非常に有効な手段です。新旧対照表の作成や改訂管理の第一歩として活用いただけるツールです。
優れた比較機能を備えていますが、文書の制作では複雑な変更が入る場合や、そもそも比較したいものが違う体裁をしているケースなども多々あります。例えば次のような業務では補助的な工夫や他のツールとの併用が必要になる場合もあります。
- WordやExcel形式での比較が必要な場合
- 大量ページの文書を比較したい場合
- より詳細な変更内容を確認したい場合
- 比較結果を対照表形式やCSVで出力したい場合
こうした場合、誤表記をなくすという目的に対する費用対効果の高さから、文書比較や新旧対照表作成に特化した専用ツールの導入を検討する企業や自治体が増えてきています。
より高度な比較や特定フォーマットへの出力など、実務に応じた柔軟な対応が求められる場面もあります。そうした場合は、専用の比較・対照表作成ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
おすすめの差分チェックツール(デジタル校正ツール)を紹介
新旧文書
新旧文書はWord/Excelで作成された重要文書の、あらゆる改訂作業の効率化と品質の向上を実現するソフトウェアです。作成に手間と時間がかかる、新旧対照表を自動作成できます。自治体にも導入実績があり、新旧対照表を自動生成することで作業時間が3分の1まで減少したという声をいただいています。
Proof Checker PRO
Proof Checker PROは文字(テキスト)、図形、画像、レイアウト位置といったデザインを構成する要素を自動で分類し、それぞれを比較照合できる高度なPDF比較校正ツールです。複雑なデザインレイアウトの広報誌や、カタログ、パンフレットをはじめ、約款・契約書などでもひと目でわかる差分表示で抽出できます。
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