新サービスApple Business登場!ABMからの変更点や新機能を解説

2026年4月14日提供開始のApple Businessには複数の機能が統合
2026年3月24日、Appleより企業向けの新しいオールインワンプラットフォームである「Apple Business」が発表されました。
内蔵のモバイルデバイス管理(MDM)などさまざまな機能が統合され、気になっている方も多いかと思います。
新機能によってどんなことができるのか、現在Apple Business Manager(ABM)をご利用中のお客様が準備しておくことがあるのかなど、現在わかっている情報をまとめてみましたのでぜひご覧ください!
(注)
本記事の初出は2026年3月25日時点でTooが調査した内容にもとづいています。
また、提供開始後4月20日時点で検証、確認した情報を追記しています。
目次
Apple Businessとは?
冒頭のとおり、Apple Businessは企業向けの新しいオールインワンプラットフォームであり、これまで個別に提供されていた下記3サービスが1つに統合された形となっています。
|
サービス名 |
主な機能 |
| Apple Business Manager | 自動デバイス登録・アプリやブックの購入・管理対象Apple Account |
| Apple Business Essentials | デバイス管理(MDM) ※海外でのみ提供されていた有償サービス |
| Apple Business Connect | マップやWalletなどのブランド管理 |
2026年4月14日(火)より日本を含む200以上の国と地域で無料のサービスとして提供が開始されます。現在Apple Business Managerをご利用中のお客様は4月14日(火)にApple Businessへ自動移行されます。
アドレスはこれまで同様、business.apple.com となっています。
(重要!)現在Apple Business Managerをご利用中の場合
現在Apple Business Managerをご利用中のお客様は、4月14日以降にアクセスすると、Apple Businessの利用開始に際して新しいサービス規約への同意を求められます。
Apple Businessを利用するためには規約への同意が必須となり、同意しない場合、自動デバイス登録など一部の機能が利用できなくなってしまいますのでご注意ください。
また、今回はサービス規約に多数の追加・変更点が含まれていますので、社内で事前に確認が必要な場合は下記の内容を法務の方にご連携いただくのが良いかと思われます。
Apple Legal - Platform Services - Apple Business
Apple Businessの機能
Apple Businessで利用可能な機能とサービスは以下のとおりです。現時点で一部の機能は日本向けに提供されないためご注意ください。
参考:Available services and features for Apple Business - Apple Support
| 日本 | アメリカ合衆国 | 該当する旧サービス |
| ・ブランドおよび所在地の管理 | ブランドおよび所在地の管理 | Apple Business Connect |
| ・ブランドのメール | ブランドのメール | |
| ・デバイス管理(MDM) | デバイス管理(MDM) | Apple Business Essentials |
|
★未提供 |
AppleCare+ for Businessを購入 |
|
| ★未提供 | iCloudストレージを購入 | |
| ・アプリを入手 | アプリを入手 | Apple Business Manager |
| ・ブックを入手 | ブックを入手 | |
| ★未提供 | メール、カレンダー、ディレクトリ | 新機能 |
| ・管理対象Apple Accountの管理 | 管理対象Apple Accountの管理 | Apple Business Manager |
| ・iPhoneのタッチ決済 | iPhoneのタッチ決済 | Apple Business Connect |
| ・ウェブ上の「ウォレットで確認」 | ウェブ上の「ウォレットで確認」 | |
| ・ゼロタッチ導入 | ゼロタッチ導入 |
Apple Business Essentials Apple Business Manager |
皆様がとりわけ注目されているであろうデバイス管理では、
・デバイス情報の取得
・リモートコマンドの送信
・構成プロファイルの適用
・アプリやブックの管理配布
など、MDMフレームワークにもとづく代表的な機能が提供されています。
また、ブループリントによって構成済みの設定とアプリでデバイスを簡単に設定することができるため、一貫性とセキュリティが保たれた状態で運用することが可能です。
(4/20更新)Apple Businessのデバイス管理でできること
Apple Businessでは、具体的にどのようなデバイス管理が可能なのでしょうか。主な機能をいくつかピックアップしてご紹介します。
① 構成プロファイルによる設定管理
管理画面から「構成プロファイル」を配布することで、デバイスの各種設定を遠隔で制御できます。
例えば、Macのセキュリティで欠かせないFileVault(ディスク暗号化)の設定も、Apple Businessで構成可能です。
設定には「事前に作成した証明書をアップロードしておく」という準備が必要になりますが、こうしたMDMとしての基本機能をApple純正サービスでカバーできるのは大きなポイントです。
② アプリケーションの配布
業務に必要なアプリケーションの配布も、Apple Businessで完結します。
・App Storeアプリの配布
ABMでも提供されていた「アプリとブック(Volume Purchase)」を利用して、App Storeアプリを組織として購入・配布できます。
・パッケージ(.pkg)配布
App Storeにない独自のアプリも配布可能です。
ただし、パッケージファイル自体はApple Business側にホストされず、別途お客様ご自身でご用意いただくストレージにアップロードしたURLを指定する必要があるため、ご注意ください。
【トピック:パッケージのホスト先について】
ちなみに、Boxをご契約中のお客様においてはBoxをパッケージのホスト先として指定することが可能です!
ファイルをアップロードした後に共有リンクを設定し、「リンクを知っている全員」が「表示およびダウンロード可能」に変更します。
その後、リンク設定からリンクの有効期限がオフ、共有リンクを知っているユーザーにこの項目のダウンロードを許可するがオンになっていることを確認し、「直接リンク」をコピーして使用します
※「共有リンク」は使用できないのでご注意ください。URLの最後が~〇〇.pkgのように直接ダウンロードへつながるものであることを確認してください。
参考:Intro to deploying packages in Apple Business - Apple サポート (日本)
③ リモート操作による紛失・盗難対策
万が一、デバイスを紛失したり盗難に遭ったりした場合でも、管理画面から迅速な対応が可能です。
・デバイスのロック
第三者が操作できないよう、遠隔でロックをかけます。
・デバイスの消去(ワイプ)
内部の機密データを保持したまま回収が困難な場合、遠隔で初期化を実行し、情報漏えいを防ぎます。
こうした「いざという時の安心」が標準で備わっている点は、これから管理を始める組織にとって非常に心強い要素となるでしょう。
(4/20更新)ABMで提供されていた機能の変更点
Apple Business ManagerからApple Businessに変更されたことで、Jamf ProやIruなど、サードパーティのMDMと連携を行っていた既存の設定箇所も変更されています。
① 自動デバイス登録
自動デバイス登録トークンの入手場所が以下のメニューへと変更になっています。
画面上部の「デバイス」メニュー > マネージメント > 該当のMDMサーバを選択 > 右上の「…」からトークンをダウンロード
② アプリとブック
自動デバイス登録と同じく、アプリとブックの管理配布に必要なコンテンツトークンの入手場所が以下のメニューへと変更となっています。
画面右上のアカウント名 > 設定 > お支払いと請求 > コンテンツトークン > 該当の設定からトークンをダウンロード
また、ABMでは「場所」と呼ばれていたメニューについては「組織のユニット」へと変更となっており、コンテンツトークンと同じく設定メニューの中へと移動となっているためご注意ください!
Apple Businessによる管理が適している企業
ここまでApple Businessの概要や機能について確認してきましたが、どういった環境や要件の企業がApple Businessによるデバイス管理が適しているのでしょうか?
現時点の情報を元にいくつかのパターンを考えてみました。
- Apple製品を導入したばかりで、これからデバイス管理を始める中小規模の企業
- スモールスタートで、シンプルなデバイス配布フローと基本的な設定管理ができれば十分な組織
- 予算が限られており、MDMによるデバイス管理コストをかけられない企業
- iPhoneやiPadが中心で、Mac向けの高度な管理は不要な環境
- Apple Business Connectを活用したい店舗・拠点を持つ企業
Appleデバイスの管理になかなか着手できていない、これからAppleデバイスを管理していこう…、といった状態の組織にとって、Apple Businessは第一歩を踏み出しやすいサービスであると言えるでしょう。
また、先日公開させていただいた「初期化を伴わないMDM移行」に関するブログにもある通り、今後の管理規模のスケールや要件に応じたMDMの切り替えが容易になりつつあることも追い風になりそうですね!
MDM移行が簡単に!ABM新機能を使ったMDMマイグレーションを解説します|Appleブログ|株式会社TooApple Businessによる管理が適さない企業
では逆に、現時点でApple Businessによるデバイス管理が適さない企業はどういった想定になるでしょうか。
- Macを細かく設定変更したい
- 設定の適用タイミングをコントロールしたい
- デバイスやユーザ情報にもとづく動的なグルーピングをしたい
- 外部サービスとの統合でアクセス制御したい
- Appleデバイス以外も一つのツールで管理したい
このようなことを望む場合は、Apple Businessは残念ながら不適です。
まず、カスタムスクリプトを用いてMacへの細かな設定変更を行いたい場合、Jamf ProやIru -Endpoint Managementなど、macOS向けに独自フレームワークが提供されている製品を検討する必要があります。
Apple Businessはあくまでも標準のMDMフレームワークで動作するサービスとなっています。
Jamf Proのポリシー機能のように設定の適用タイミングのコントロールなど詳細な制御は行えないことにも注意しておきましょう。
次に、デバイスやユーザ情報にもとづいた動的なグルーピングによって管理の効率化や自動化を検討されている場合も、Apple Businessでは実現が難しいと考えられます。
先述のブループリントに対してどのような形でデバイスを追加することが可能か、詳細については引き続き情報をお届けする予定です。
そして、Microsoft Entra IDによる条件付きアクセスやGoogle BeyondCorp Enterpriseなど、外部サービスとの統合による企業リソースへのアクセス制御についてもApple Business上では実装できません。
当然、WindowsやAndroid、ChromeOSなどAppleデバイス以外のマルチプラットフォームの管理も対象外となっているため、あくまでもAppleデバイスのみを標準的な構成で適切に管理するためのサービス、といった認識が望ましいようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Apple Businessは企業向けの様々なサービスがひとつに統合され、Appleデバイス管理の新たな選択肢になりそうです。
一方で、高度な管理・自動化が必要な場合はサードパーティMDMとの比較検討も引き続き重要となるでしょう。
Apple Businessの機能に関するご質問、MDMとの比較検討をご希望の際は、リリース後の日程で別途お打ち合わせも可能です。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
今後もAppleデバイス管理にまつわる最新情報やベストプラクティスをブログ、YouTubeを通じて発信していきますのでよろしければぜひご覧ください!
記事は2026年4月 2日現在の内容です。
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