Mac上のAI利用、可視化できていますか?新機能「Jamf AI Governance」を解説!

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    Claude CodeやOpenAI Codexのように、Mac上でローカルに動作するAIツールの利用が企業の現場でも急速に広がっています。
    便利さの一方で、「社内でどんなAIツールが使われているのか」「それらが社内データへどうアクセスしているのか」「利用ルールは実際に守られているのか」などが把握できておらず、いわゆる「シャドーAI」に頭を悩ませているIT管理者の方も多いのではないでしょうか。

    本記事では、このような課題に応えるためにJamf社が2026年6月30日に発表した新機能「Jamf AI Governance」について、その仕組みと使いどころを整理していきます。

    (注)2026年7月7日の執筆時点では、Jamf AI Governanceは早期アダプター向けに順次提供が開始されており、Jamf Accountからウェイトリストに登録すると、後日Jamf担当者から案内を受けられる流れとなっています。

    実際に利用できるようになった際は本記事で改めてご案内できればと思います!

    なぜ今、AIガバナンスが必要なのか

    従来の企業向けAI対策は、Webアクセスの制限や、CASBやセキュアWebゲートウェイ(SWG)によるAIサイトへの通信の監視、といったネットワーク側での対策が中心でした。

    しかし、近年利用が増えているClaude CodeやOpenAI Codexなどはデスクトップアプリに加えてターミナルやIDE上での操作など、いずれもMac上でローカルに動作するものです。
    したがってネットワーク経由の通信を監視するだけでは、実態を捉えきれなくなっています。

    また、これらのツールはMac上でローカルプロセスとして実行され、Model Context Protocol(MCP)サーバを介して社内のデータやシステムへアクセスします。

    さらに、ファイルの読み書きやコマンドの実行といった操作を自律的に行える点も特徴でどこまでの権限を持つかは設定ファイルによって変わってきます。通信を監視しているだけでは「どのAIがどのデータにどこまでアクセスしているのか」までは見えてこなくなってきているのです。

    もっとも、AIツール側にも管理者向けの仕組みは整いつつあります。

    たとえばClaude Codeには、エンドユーザが上書きできない「マネージド設定」があり、MDMで配布して権限やMCPサーバの利用可否を組織全体へ強制することも可能となっています。
    ただ、ツールごとに設定は異なり更新も速いため、どのAIが使われているかの把握から、設定の保守や統制されていることの証明までを手作業で追い続けるのは容易ではありません。

    この発見・制御・証明をひとつの流れでまかなうのが、Jamf AI Governanceです。

    Jamf AI Governanceとは?

    Jamf AI Governanceは、Mac上で動作するAIツールを可視化するだけでなく、利用ルールを適用、監査証跡を残すためのAIガバナンス機能です。Jamfはこれを、「Discover(発見)」「Enforce(制御)」「Prove(証明)」という3つの考え方で説明しており、AIを見つけ、利用ルールを適用し、統制されていることを証明するまでをひとつの仕組みで実現することが可能です。

    また、AI GovernanceはMacネイティブの「AIコントロールプレーン」と位置付けられており、Appleシリコン上で動作するAIツールをOSレベルで管理できる点を大きな特徴として打ち出しています。

    Jamf AI Governanceの強み

    ①AIツールを一元管理できる

    Claude Code、OpenAI Codexなど、仕様の異なる複数のAIツールの設定を、Jamf上でまとめて管理できます。
    AIごとに管理画面を切り替える必要がなく、運用負荷を抑えられます。

    ②OSレベルでAIを管理できる

    ネットワーク通信だけでは見えない、ローカル実行やAIプロセス、MCP利用、設定状態までを把握できます。
    しかもポリシーは、ユーザが初めてAIエージェントにログインする前(day-zero)から、オフラインでも改ざん耐性のあるベースラインとして適用されます。これは、Mac管理に強みを持つJamfならではの特徴と言えるでしょう。

    ③ベンダー仕様の変化にも追随できる

    AIツールは更新頻度が非常に高く、設定項目が頻繁に追加・変更されます。
    Jamfはベンダーの設定変更を追跡し、ポリシーのカバレッジへ反映する仕組みを用意しているため、管理者が設定項目の差分を追い続ける負荷を軽減できます。

    ④監査対応にも活用できる

    AI利用状況やポリシー適用履歴をレポート(Executive AI Posture Reportなど)として出力できるため、「AI利用ルールを定めている」だけでなく、「実際に統制されている」ことを証明しやすくなります。

    Jamf AI Governanceを構成する2つの機能

    ① AI Visibility(可視化)

    まず、AIの利用状況を可視化する機能です。
    ダッシュボードでは、利用されているAIアプリ、利用状況や利用頻度、AIコマンドの実行状況、カスタムタイムラインなどを確認できます。

    「Claude Codeがインストールされている」だけでなく、「実際に利用されているか」まで把握できるのが特徴です。
    さらに、MCPサーバの利用状況も見えるため、「どのAIが社内データへ接続しているのか」という点まで可視化できます。

    ② AI Policies(ポリシー)

    Visibilityで発見したAIに対して、利用ルール(ポリシー)を適用する機能です。
    特徴は、AIツールごとの設定をJamf側があらかじめテンプレート化していることです。

    たとえばClaude Codeであれば、利用するモデル、テナンシー(利用アカウント)、ネットワークアクセス、ファイルシステムへのアクセス、MCPサーバの利用可否、そのほかベンダー固有の各種設定などをポリシーとして定義できます。
    ポリシーはJamf Accountで作成し、Jamf ProのBlueprintを通じて対象のMacへ配布します。

    流れとしては、次のような構成になります。

    1. Jamf AccountでAIポリシーを作成する
    2. Publishしてバージョン化する
    3. Jamf ProのBlueprintへ割り当てる
    4. BlueprintをMacへ配布する
    5. Jamf Protectのエージェントを通じて、端末上でポリシーが適用・監視される

    つまり、AIポリシー自体はJamf Accountで管理し、実際の配布はJamf Proが担当するという役割分担になっています。
    ポリシーにはバージョン管理と変更履歴があるため、どの設定がいつ適用されたのかを追跡できる点も安心材料と言えます。

    その他のJamf製品との関係

    Jamf AI Governanceは単独製品ではなく、Jamf for Macなどのスイート製品に含まれる機能として提供されます。
    (詳細は、後述の「利用条件」をご参照ください。)
    その上で、AIツールの挙動をデバイス上で捉える基盤として、Jamf Protectのエージェントを前提としています。

    そのため、AI利用ログやポリシー適用状況、検出イベントといった情報をJamf Protect経由で収集できます。これらの情報はSIEMとの連携も想定されており、企業の監査基盤へ送ることも可能です。

    なお、AI Governanceを利用するには、最新バージョンのJamf Protectが展開されていることが前提となっているためご注意ください。

    利用条件

    Jamf AI Governanceの利用には、以下のライセンス・環境が必要です。

    ■対応プラン
    Jamf for Mac /  Jamf for Mac(高等教育機関向け) / Jamf Business プラン(既存契約中のみ) / Jamf Enterprise プラン

    ■そのほかの主な要件
    最新版のJamf Protectを展開していること
    Jamf ProでOIDC認証(Jamf Account経由のSSO)が有効であること
    Jamf Account上でAI Governanceに関連する権限が付与されていること
    Jamf Pro上でAI Governanceに関連する権限(Blueprintの作成や更新など)が付与されていること

    導入前には、ライセンスだけでなく、Jamf AccountとJamf Proの連携設定や権限設計まで確認しておくと安心です。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか?
    AIは、「使えるかどうか」を議論する段階から「どう安全に管理するか」を考える段階へと移りつつあります。

    Jamf AI Governanceは、AI利用の可視化、AI設定の標準化、AI利用の統制、そして監査証跡の取得までを、Macネイティブで実現する新しい管理基盤です。とくにClaude CodeやOpenAI CodexといったローカルAIを活用している企業にとっては、従来のネットワークベースのセキュリティだけでは補えない部分をカバーするソリューションとして注目されそうです。

    今後、対応AIツールの拡充や一般提供の本格化にも期待したいところです。
    Appleデバイスの管理運用だけでなく、業務でのAI利用におけるセキュリティ対策で現状抱えている課題、その他気になることがございましたら、ご提案・サポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

    記事は2026年7月 8日現在の内容です。

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