
取扱説明書(マニュアル)の制作や改訂時の校正業務に多大な労力とコスト、さらには担当者に高い精神的負荷がかかっていませんか?この記事では改訂やページ数、さらにはバリエーションも多い取扱説明書の校正業務の効率化に役立つ方法を解説します。
取扱説明書(マニュアル)制作・校正のいま
取り扱い説明書の作業量の増加に伴う現場の負担増
取扱説明書(マニュアル)は、製品やサービスを正しく安全に使ってもらうための重要な文書です。操作手順や設置方法、安全上の注意、仕様変更などを正確に反映する必要があり、製造業からITサービスまで幅広い業界で、日々制作や改訂がされています。「ミスがあってはならない」という高い精神的負荷のかかる業務でもあります。
近年は従来の冊子(紙)に加え、PDF・HTML・動画などといった提供形式の多様化、さらには多言語への対応など、現場の負担は増す一方です。
取扱説明書制作・校正業務の課題
取扱説明書(マニュアル)の制作や改訂作業に、こんなお悩みはありませんか?
- 「ページ数が膨大、修正箇所が多くて、確認が大変…」
- 「多言語での展開や媒体の切り替えで、作業が煩雑に…」
- 「ちょっとした見落としが、大きなミスにつながりそうで不安…」
一連の作業の中でも担当者に最も負荷がかるのが、「修正指示が正しく反映されているか」を確認する作業です。業務の効率化が進んでいない現場では、多くの場合PDFを画面上で、もしくは紙に出力し目視で突き合わせてチェックする方法が取られています。
提供形式の種類が多岐にわたる中、たとえ一箇所の修正であっても影響が及ぶ他の箇所全てを確認する必要があり、作業工数は想像以上に膨らみます。
その結果、次のような課題が生じがちです。
ヒューマンエラー/目視の限界
修正作業には必ず人の手が入るため、意図しない箇所が変更されてしまい確認漏れが発生する場合があります。加えて、膨大なページを目視で突き合わせる作業はとても作業負荷が高く、ミスの見落としリスクも高まります。
確認工数の増大と作業時間の負担
1つの修正箇所を確認するだけでも、影響するすべてのページをチェックし直す必要があり、修正箇所や回数が増えるたび確認範囲や校正作業にかかる時間も雪だるま式に増えていきます。
さらに多様な提供形式への対応も加わり、作業時間だけでなく作業工数自体が非常に煩雑になっています。
作業の属人化
こうした膨大な確認作業は担当者の経験や判断に大きく依存するため、必然的に一部の熟練者に作業が集中してしまいがちです。
デジタルツール導入による課題解決の必要性
多くのページを要する取扱説明書を必要とする製品の場合、それは利用者にとってはとても頼りになる存在です。取扱説明書の信頼性は製品はもちろん、企業への信頼・ブランディングにもつながりますのでミスは極力減らしたいものです。
しかし、目視に頼ったチェック体制では作業時間が膨らみ、担当者の負担が増す一方で、ヒューマンエラーのリスクを完全には避けられません。現場のあるある課題は、従来の人力や目視の方法だけでは解決できないのです。
そこで校正(差分チェック)専用のデジタルツールで効率化し、作業時間を削減しつつ同時に精度を高めてヒューマンエラーを防ぐワークフローの構築が求められます。
こうした背景から、取扱説明書(マニュアル)の改訂・更新における効率化の手段として、多くのお客様に導入いただいているのがPDF比較ツールの「Proof Checker PRO」です。
Proof Checker PROは文字(テキスト)、図形、画像、レイアウト位置といったデザインを構成する要素を自動で分類し、それぞれを比較照合できる高度なPDF比較校正ツールです。

PDF比較ツール「Proof Checker PRO」
Proof Checker PROは文字(テキスト)、図形、画像、レイアウト位置といったデザインを構成する要素を自動で分類し、それぞれを比較照合できる高度なPDF比較校正ツールです。カタログ、パンフレット、マニュアルなどの複雑なデザインレイアウトでも、ひと目でわかる差分表示で抽出できます。
Proof Checker PROの詳細を見る
Proof Checker PROの活用事例
まずは実際に導入されたお客様の活用事例をご紹介します。
事例1:200ページのマニュアル校正でも実力を発揮
- Proof Checker PROを広告やパンフレットに加え、200ページ近いマニュアル校正にも活用。
- 環境設定以外は、変更前後のファイルをフォルダに入れるだけのシンプルな操作なので、社内に早く浸透。
- コンプライアンス部門での審査では、人の目でチェックした上で「必要な修正箇所以外は変更していない」ことを証明するエビデンスとして検査結果を提出し、制作の早い段階でミスを減らすことができている。
事例2:多言語マニュアルの翻訳チェックも“社内で完結”へ
- 多言語対応は、グローバル展開を進める企業にとって避けては通れない重要課題。
- Proof Checker PRO導入前は翻訳会社への外注が一般的で、その分、多額の外注費が発生。
- 納品後も社内でセルフチェックをする必要があり、数百ページ規模のマニュアルでは、対応が現実的ではなく、最終的な品質は外注先に大きく依存せざるを得ない状況だった。
- 多言語での用語統一や翻訳の品質検証を自動化。自社内で効率的に検査・確認ができるようになったことで、外注費の削減と納期短縮を同時に実現。
- 翻訳品質を高く保ちつつ、スピードとコストの両面で優れた運用が可能になった。
事例3:見てわかる!すぐわかる!伝わりやすい取扱説明書作成に不可欠な【図表・画像】チェックの効果
- 取扱説明書の改訂作業では、「ページの配置変更」「図表の差し替え」「グラフの更新」など、図表や画像に関わる修正でミスが起こりやすくなる。
- ページ構成の変更により、一般的な画像比較ツールでは変更されていない箇所も指摘されてしまう。
- イラストの一部を修正したが社内共有が漏れていた。
- 数値を変更したにもかかわらず、グラフに反映されていなかった。
文字の差分を確認できるツールは多く存在しますが、ページ構成やオブジェクトの位置が変わっても、オブジェクト単位で比較し、画像や図表、さらにはレイアウトの違いまで自動で検出できるツールはほとんどありません。 Proof Checker PROは、まさにこの点で現場のニーズに応えています。
Proof Checker PROの導入効果
Proof Checker PROを活用すれば、ページ数の多い制作物の変更箇所のチェックが素早くできるようになります。
実際の取扱説明書の制作現場で直面しやすい代表的な3つの課題と、Proof Checker PROの導入効果をご紹介します。
課題:ヒューマンエラー/目視の限界
差分を見やすく可視化
修正前と修正後のPDFデータをアプリケーションにドラッグし、検証ボタンを押すだけで比較できます。文字・画像・レイアウトの変更箇所をわかりやすい独自のマーカで表示します。これにより、目視では見落としやすい細かな修正や意図しない変更も、ひと目で把握できます。
課題:確認工数の増大と作業時間の負担
時間の有効活用(確認対象を最小限に)
従来は全ページを通しでチェックする必要がありましたが、Proof Checker PROなら変更があった箇所だけに集中して確認できます。結果、確認対象を大幅に絞り込み、作業時間の短縮が可能です。
これまでの「修正指示をした部分が正しく修正されているか」「修正指示以外の場所に思わぬミスがないか」等の機械的な全ページチェックが一瞬で終わるため、チェックに膨大な時間を要していた“その時間”を判断や検討するための時間に活用できます。
課題:作業の属人化
誰でも同じ精度でチェック
比較設定を共通化するだけで、誰が使っても同じ精度で差分検出できます。担当者のスキルや経験による差がなくなり、経験者と新人でも同じ結果が得られ、作業の標準化が可能です。
課題:外国語の校正がやりにくい・外注任せ
外国語でも効率的な校正フローを構築できる
多言語対応のため翻訳業務を外注する場合や社内で翻訳依頼を出す場合、Proof Checker PROの結果を指示書として活用できます。特に改訂の場合、変更している部分だけを依頼できるのでコストを抑えられます。また、戻ってきた翻訳のセルフチェックも、Proof Checker PROにかければ改訂前と改訂後でどこが変更されたのか、さらにチェックしやすくなります。
課題:最終段階でも大きなミスが発見される
最終段階でのミス(修正漏れ) を“0(ゼロ)”に!
ただでさえ工数が多岐に渡り複雑化しやすい制作において、最終段階で発見される「ミス(修正漏れ)」ほど恐ろしいものはありません。納期が迫っているにもかかわらず、提供媒体全てを修正しなければなりません。これまでの作業をやり直す必要があり、作業はもちろん、担当者に精神的負荷がかかりすぎメンタルケアの面でも課題がでてきます。
上流工程でのチェック精度が上がれば、さらなる時短を実現できます。万が一制作工程の最終段階で「修正箇所」が発見されても、Proof Checker PROなら変更箇所のチェックだけで、影響の及ぶ範囲をすべてチェックし直す必要がなくなります。
だからこそ、多くの企業様で導入されており、大幅な時間短縮とミス防止を同時に実現できます。
取扱説明書制作にProof Checker PROが最適な理由
ここでは取扱説明書(マニュアル)制作におけるProof Checker PROのおすすめポイントをご紹介いたします。
PDFの検査精度が高く高機能
Proof Checker PROは、よくある「画像を重ねて比較する画像比較」とは異なります。PDFの内部情報をもとに差分をチェックするため、画像比較のように一行の挿入だけでその後すべてが差分として表示されてしまうことはありません。
変更箇所が「どのように変わったか」を正確に表示できるため、ページをまたいだ移動や修正も追跡して確認できます。 さらに、文字の変更だけでなく、取扱説明書に多く含まれる画像の画素数の違いや、イラスト・図面データの部分的な修正といった細かな変化にも対応できます。
例:PDFの文字の差分チェック
「修正箇所が移動してしまった場合」はどうなるでしょうか?

修正前のPDF

修正後のPDF
例:PDFの文字の差分チェック
「ページが挿入された場合」はどうなるでしょうか?

修正前のPDF

修正後のPDF
誰でも使えるシンプルな操作
修正前と修正後のPDFデータをアプリケーションにドラッグし、検証ボタンを押すだけで比較できます。そのため、経験に左右されることがありません。新人でも誰でも、均一な検査結果を出すことができます。
誰でも使えるユーザビリティの高さは、システム導入において定着の成否に左右します。どれほど高機能なシステムであっても、現場のユーザーが直感的に操作できなければ、活用は進まず、結果として投資効果が得られません。
だからこそ、「誰でも使える」という視点は、単なるオプションではなく、システム選定における重要な基準です。「使いやすさ」が社内全体の定着を後押しし、導入後の成果にも直結しています。
大量ページも素早く比較!
表裏のパンフレットはもちろん、100ページを超えるようなマニュアルの差分チェックも高速に処理できます。ページが増えたり、修正箇所のページ位置が変わったりしても自動で認識し、正しく差分チェックができます。
差分がある場所だけ確認すればいい
たとえば、100ページに及ぶ比較結果をチェックする場合でも、どこに違いが出たのか、最初のページから1ページずつ、すべてのページをくまなくチェックする必要はありません。
差分があるページには、ページタブに下線のマークが表示されるため、変更箇所をすぐに見つけることができます。
ナビゲーションウィンドウで漏らさずチェック
変更箇所はページに見やすくマーキングされますが、小さなマーキングを見落とさないように、「ナビゲーションウィンドウ」に表示された変更箇所一覧で確実にチェックできます。
マルチランゲージ対応
取扱説明書(マニュアル)の多言語対応が増えるなか、「他言語でも比較できますか?」というお問い合わせを多くいただいています。
たとえば、「中国語のドキュメントにおいて、簡体字を使うべき箇所が繁体字になっていた」といったご相談いただくケースがよくあります。
「一部分の変更だから」「原稿をページに流し込む作業のついでに」といった理由で、修正作業者自らがテキストの打ち直しをしてしまった場合、入力や変換ミスが発生することがあります。その言語を理解していないと文字を画像として見比べることになるため、似たような文字だと見落されやすいケースです。このような、 “思いもよらないミス(事故)”を防ぐことができます。
サポートしている言語は以下の通りです。
日本語、英語、イタリア語、オランダ語、ギリシャ語、スペイン語、タイ語、ドイツ語、トルコ語、フランス語、ベトナム語、ポルトガル語、マレー語、ロシア語、韓国語、中国語(簡体)、中国語(繁体)(あいうえお順)
自動あおり機能が視覚的にわかりやすい!
取扱説明書(マニュアル)の制作では、テキスト以外に機器の図面などもあります。この「自動あおり機能」を使用することで、画像の差分が視覚的にわかりやすくなります。
導入いただいたお客様から以下のようなお声をいただいています。
「修正前後のPDFを比較する際、「自動あおり機能」で新旧のデータをパラパラ漫画のように表示できるうえ、合っている部分は薄く表示されることから、視覚的にとてもわかりやすい。人間の目で何回も確実に校正をすることが難しい場面で、とても役に立っています。」

取扱説明書(マニュアル)の制作に課題をお持ちでしたらご相談ください
多様な取扱説明書に合わせたツールをご提案
取扱説明書(マニュアル)には、1ページ両面程度の小規模なものから、数万ページに及ぶ大規模なものまで、さまざまな種類があります。

また、仕様書の内容を反映させるケースや、頻繁な改訂対応が必要なケース、ゼロから新規作成するケースなど、その制作過程も多岐に渡ります。
さらに、工程によっては文字情報が含まれないデータを扱う場合もあり、こうした状況に応じて適切な校正ツールを選定することが大切です。
そのようなニーズに対応するために、以下のデジタル校正ツールもご用意しています。
新旧文書
- 改訂履歴の管理のための「新旧対照表」を自動で作成できます。
- 社内のマニュアルや規定/規約管理の他、社外へ提示する資料作成に対応可能です。
※Microsoft Officeのアドインソフトウェアです。
Collate Pro
- 文字の差分チェックに特化!組版の前後でレイアウトが大幅に違ってもチェックできます。
- 契約書・操作説明書・仕様書等の、原稿とPDF電子文書の「違いを見つけたい」「同じであることを確認したい」というニーズに対応できます。
フォルトファインダープロ
- 画像化された文字列の照合や、原稿とレイアウトの照合に対応しています。
- 1枚ものの組み立て説明書なども検査可能です。
Ziflow
- 取扱説明書(マニュアル)制作には、多くの部署が関わって制作フローが組まれています。
- 作成した内容チェックや承認にオンライン校正ツールをご活用ください。
- 承認作業だけではなく、動画やWebサイトの修正指示にも活用いただいております。
校正業務の課題解決は株式会社Tooにお任せください
取扱説明書(マニュアル)の作成に便利なツールのご提案をいたします。どのツールを導入したらいいかわからない、実際にどのように使うのか見てみたいなどございましたら、個別デモ会を定期開催しておりますのでぜひお申し込みください。 疑問点などのご質問、お見積もり依頼などは随時承っておりますので、フォームよりお気軽にお問い合わせください。

PDF比較ツール「Proof Checker PRO」
Proof Checker PROは文字(テキスト)、図形、画像、レイアウト位置といったデザインを構成する要素を自動で分類し、それぞれを比較照合できる高度なPDF比較校正ツールです。カタログ、パンフレット、マニュアルなどの複雑なデザインレイアウトでも、ひと目でわかる差分表示で抽出できます。
Proof Checker PROの詳細を見る

校正ソリューション個別デモ会
複数の製品を同時に体験できる個別デモ会です。デジタル校正ツールの機能やご活用方法はもちろん、御社ならではの課題に対応可能か?など、深いご相談が可能です。
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