「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」が2025年10月7日(火)から10日(金)までの4日間、東京ビッグサイトにて開催されました。食品・飲料・医薬・化粧品業界の生産・包装技術が一堂に会する包装業界を代表する総合展です。
株式会社Too(以下、Too)は、ブースにてパッケージ校正のDXによる課題解決を提案したほか、10月8日(水)には、株式会社Too DX推進部前澤良樹が登壇し、「パッケージ表示ミスのリスクを最小化!課題の本質とDXの第一歩」と題したプレゼンテーションをおこないました。
本レポートでは、出展当日のTooブースの出展内容と、プレゼンテーションの一部内容をお届けします。 


パッケージの原稿作成からプリプレスまで。
お客様の校正課題に沿った多様な解決方法をご提案  

Tooは、1919年の創業以来積み重ねてきたデザインワークフローへの理解と、20年の校正業務支援の知見を活かし、お客様に最適なソリューションをご提案するだけでなく、校正業務フローの整理、構築から伴走させていただくことが可能です。

ブースでは、「すべてのパッケージ制作現場にベストな答えを!」をテーマに、表示ミスの防止と業務効率化を叶える最適な業務フローをご提案しました。

校正業務の課題には、どの企業にも共通する点がある一方で、異なる点も多く存在します。例えば、パッケージ制作の環境やハウスルール、資材・商材の形態、回覧フローなどが挙げられます。そこでTooは、お客様ごとに異なる課題や予算、ワークフローにマッチする、最適な課題解決プランをご提案すべく、原稿段階からプリプレスまで、幅広い対応力がありつつも、それぞれの工程に強みを持つ4つの校正製品をご紹介しました。



出展製品

パッケージデザイン向け文字検版ソフトウェア「フォルトファインダープロ」

原稿とレイアウトの文字照合が得意で、アウトライン化や画像処理された文字でも比較が可能です。オプション「AIOCR」では、ビットマップ化された文字も認識し、照合できます。



社内ルールに合わせたセミカスタマイズが可能「sowaos」

クリエイティブワークに伴走してきたTooのノウハウをベースに独自開発したセミオーダー型のクラウド校正システムです。お客様ごとのルールや法規にあわせて標準機能をカスタマイズできます。



パッケージの印刷工程での高精度な検査を実現「Hallmarkerシリーズ」

版下データや青焼き、印刷物との照合検版が可能な画像検査ソフトウェアです。スキャン画像とデータの比較にも対応し、お客様の検査対象データや求める校正精度に合わせて検査レベルを細かくチューニングできます。納品前の「最後の砦」として版下から印刷工程までのパッケージ表示ミスを未然に防止します。



制作物の回覧・レビュー・承認をオンラインで完結「Ziflow」

制作物の回覧・レビュー・承認をオンラインで おこなえる校正ツール。 承認フロー設計、 チェックリスト、 バージョン管理、 進捗表示などの機能を備え、複数の担当者や部署が関わる校正ワークフローの効率化を実現します。



出展者プレゼンテーション「パッケージ表示ミスのリスクを最小化!課題の本質とDXの第一歩」

8日(水)におこなわれたTooの出展者プレゼンテーションは、Tooの前澤が約20年間企業の校正業務のデジタル化を支援してきた経験をもとに、校正ミスの根本的な要因とDXによる改善のヒントを語りました。事前受付の段階で満席となり、立ち見のお客様も出るほどの盛況ぶりでした。

プレゼンテーションの内容を一部ご紹介します。



商品パッケージは、企業の信頼やブランドの価値を消費者に伝える大切な存在です。一方で、表示ミスによるリコールやSNSでの炎上といった大きなリスクも抱えています。

食品表示法に基づく自主回収は3年弱で4,841件発生している一方、現場では依然として目視によるチェックが多く残る状況です。多重チェックをしてもなお、人の思い込みや不注意といった人的要因を避けられません。

前澤は校正ミスの原因を整理し、その課題を解決するために仕組みの再設計が必要だと説きます。校正業務フローを整理し改善するためのポイントとして、以下の点を挙げました。

  • 各部門のチェックすべき箇所、責任範囲を明確にする
  • 関係者が同じ情報を共有できる環境を整え、属人化を防ぐ
  • 進捗や承認、会話のやり取りを一元管理する
  • 現時点の最終バージョンを明確にし、先祖返りや手戻りを防ぐ
  • 校正結果を誰が見ても明確に理解できる形で共有する

上記のポイントを押さえた校正業務の実現方法としてデジタルチェックがあります。デジタルチェックを導入する際は、いきなり包括的な整備を目指すのではなく、目視でのチェックがむずかしい要素からデジタルチェックに移行するなど、デジタルが得意なところや、始めやすいところから段階的に整備することを提案。また、精度を最大限に引き出すため、原稿書式を統一することがデジタル校正への第一歩につながると述べました。

そして最後に、校正をデジタルに任せることで、表示ミスを減らすだけでなく、本来のクリエイティブに集中できる時間を生み出す成果も期待できるという言葉でプレゼンテーションを締めくくりました。



パッケージ制作全体の課題をまとめて相談できるToo

出展者プレゼンテーション後には、プレゼンをご覧いただいた多くのお客様にブースにお立ち寄りいただき、具体的な相談が相次ぎました。

「現在、ほぼ目視でおこなっているため、デジタルを少しでも取り入れ精度を上げたい。」
「突き合わせるPDFのアウトライン前のデザインデータの入手が困難。」
「各種法令、各社ごとのルールを事前に組み込んでデジタルチェックしたい。」

といった声が聞かれ、同じパッケージ校正でも、検査対象や工程、課題の多様性をうかがうことができました。



今後も、お客様の業務理解と課題に沿った多様な校正ツールの提供、導入から活用に至るまでの技術支援を通して、表示ミスの撲滅と、お客様がクリエイティブに集中できる制作環境の実現に貢献していきます。

パッケージ校正業務でお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。



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Tooではデジタル校正ツールの個別デモを定期開催しています。デモンストレーションはもちろん、校正業務に課題をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご参加ください。