あにつく2022レポート | 「シキザクラ」〜続・TVシリーズへの挑戦〜(サブリメイション)

9月23日(木)から9月25日(日)で開催された「あにつく2022オンライン」より、Day3の「「シキザクラ」〜続・TVシリーズへの挑戦〜」のイベント内容をご紹介します。


ウェビナー概要

「シキザクラ」〜続・TVシリーズへの挑戦〜

「ナゴヤからアニメを」をスローガンに発足した「ナゴヤアニメプロジェクト」。
その第1弾作品である「シキザクラ」は、地方でのアニメ産業の活性化への足がかりとなったのか?

地方密着のアニメ制作を目標に進められた「シキザクラ」における、地域連携と地方スタジオ設立を活用しながらの制作過程を解説。

また、放送前後の取り組みとその反響を通してみえてきた本プロジェクトの成果や利点、その課題について、中京テレビの河原氏の意見も交えつつひも解いていく。

 主催 :株式会社Too
 協賛 :オートデスク株式会社
 講師 :株式会社サブリメイション 黒﨑 豪(クロサキゴウ)氏
     株式会社サブリメイション 横田 一平(ヨコタ イッペイ)氏
     中京テレビ放送株式会社 河原 理雄 氏


概要紹介

登壇者紹介

まずは登壇者を紹介します。1人目は、株式会社サブリメイション(以下、サブリメイション)の黒﨑豪氏です。今回の『シキザクラ』では監督を務めました。

2人目は、シキザクラでプロデューサーを務めたサブリメイション所属の横田一平氏です。

3人目は、中京テレビの河原理雄氏です。シキザクラではチーフプロデューサーを務めました。

トークセッションについて

今回のトークセッションでは、「ナゴヤからアニメを」をスローガンに発足した「ナゴヤアニメプロジェクト」の第一弾作品であるシキザクラについて深掘りしていきます。地方密着のアニメ制作を目標とした地域連携と、地方スタジオ設立を活用した制作過程を解説します。また、放送前後の取り組みとその反響を通して見えてきた本プロジェクトの成果や課題、地方でのアニメ制作の本質も紐解いていきます。

株式会社サブリメイションについて

まずは簡単な会社紹介です。株式会社サブリメイションは、2011年7月に設立された従業員約120名の会社です。

本社は東京で、地方にも3つのスタジオがあります。名古屋市内にある塩釜口スタジオと金山スタジオの2つと、仙台にあるモデリング専門のスタジオの計3つです。

シキザクラとは?

次に、今回のメインであるシキザクラという作品について説明します。シキザクラは、全12話で構成されたオリジナルテレビアニメの作品です。本作品は、ナゴヤアニメプロジェクトの第一弾作品で、黒﨑豪氏の初監督作品でもあります。

舞台は名古屋を拠点とした東海エリアで、名古屋のスタッフを中心に制作しました。声優に関しても、東海エリア在住の方々を中心にオーディションしました。とにかく「名古屋づくし」と言える作品になっています。

まだ見たことがない人のためにPVを用意しました。こちらをご覧ください。

「ナゴヤアニメプロジェクト」とは?

では、ここで「ナゴヤアニメプロジェクト」について説明します。ナゴヤアニメプロジェクトとは、名古屋(東海エリア)でのアニメ制作を目標に、名古屋でのアニメ産業やアニメ文化の確立を目指すプロジェクトです。要するに、地方を題材にご当地アニメを作るのではなく、「ご当地”で”作ろう」ということです。2017年にスタートしたため、2022年で創立から5年になります。

本プロジェクトにより名古屋にアニメのアフレコとダビングが可能な音響スタジオが整備され、声優事務所も設立されました。名古屋に2つのスタジオがあるサブリメイションも、地方スタジオを盛り上げる目的も含めてプロジェクトに参加しました。

地元に根付く制作体制を作る

シキザクラは「名古屋でアニメを作る」というプロジェクトだったため、まずは地元に根付く制作体制を作る必要がありました。

シキザクラ制作の座組み

シキザクラの制作に関わった各セクションの企業名を、画像の通り一覧で並べました。あわせて、愛知と東京の企業の割合も載せています。

詳しい内訳の説明は割愛しますが、この画像からも愛知が占める割合の多さが伝わると思います。一般的にアニメ制作は全て東京になってしまいがちですが、本プロジェクトでは東京だけではなく、できる限り名古屋近辺の企業に協力してもらいました。

地元声優オーディション×音響スタジオの整備

ナゴヤアニメプロジェクトの発起人でもあるYo!Yo!YOSUKE氏を主導に、名古屋で大規模な声優オーディションを開催しました。オーディションには、500人を超える応募がありました。Yo!Yo!YOSUKEさんは、名古屋グランパスのスタジアムDJなども務める、地元の有名なタレントの方です。

その後、オーディションで選ばれた声優の卵たちを率いて、声優事務所「TYKプロモーション」を設立しました。配役オーディションは、シキザクラ制作のためにアフレコスタジオを設立した「東海サウンド」で行いました。なんと、本プロジェクトのためにスタジオ内に新しくアフレコブースを増設まで行ったそうです。このように、まずは地元の環境整備を進めていきました。

地元クリエイターの起用と育成

続いて、地元クリエイターの起用と育成についてです。名古屋の専門学校と連携し、本プロジェクトのために学生に向けて特別授業を実施しました。授業に参加した15名の学生に内定を出し、シキザクラのCG制作に加わってもらいました。

専門学校の協力と地方スタジオの設立によって、地元でもアニメ制作ができる地盤が構築できました。学生の方々がいなかったらシキザクラの制作ができなかったと言えるくらい、さまざまな面で手伝ってもらいました。専門学校との連携も深めながら、地元名古屋のクリエイターの方々の起用と育成を進めていきました。

地域連携1

地域との連携について、2項目に分けて紹介します。今回の「名古屋にアニメ産業を文化として根付かせる」という目的を達成するため、地域の方々と一緒に作ることを心掛けました。そのため、放送前から定期的にファンミーティングなどのイベントを開催していました。

地元の人しか知らない東海地方のネタ出しやシキザクラの世界観や設定を、ファンミーティングで一緒に考察しました。画像下部の※にも書いてありますが、「小原の四季桜」のネタもここで産まれました。ファンミーティングで出たアイディアは膨大な量でしたが、取捨選択をして今のシキザクラに落ち着きました。

イベントを通して、ファンの方々の「名古屋でアニメを作ること」への期待感や熱量の高さを強く感じました。

地域連携2

地域連携の2つ目は、ロケハンについてです。画像の大きい方が写真で、小さい方がシキザクラ本編の場面です。東海エリアのさまざまな場所でロケハンを敢行しました。

各市役所や観光協会と連携して、「ぜひアニメに出して欲しい」や「実在の場所はそのまま使ってください」というお話をもらえたため、そのまま作品の中に投影することができました。諸事情で断られたこともありましたが、観光地である岡崎城なども含め、基本的には「ぜひ使ってください。」と快諾してもらえました。

バトルアクション系のアニメだったため、「戦うと建物が壊れてしまいますが大丈夫ですか」という確認もしていました。理解を示してもらえて、「アニメの中であればいくらでも壊してください」と返答をもらうことができました。

地元アーティスト・著名人協力

また、地元アーティストや著名人の協力も得ながら進めていきました。シキザクラのオープニングを担当したのは、名古屋出身の亜咲花さんです。そして、エンディングを担当したMay’nさんも名古屋出身です。さらに、東海エリア出身の『東海オンエア』の方々や佐藤二朗さんにもゲスト声優として出演してもらいました。

YouTubeの番組告知動画には、地元出身のコスプレイヤーであるえなこさんが参加してくれました。アニメ本編には、他作品のキャラクターとして『八十亀ちゃんかんさつにっき』のキャラクターたちを出演させました。それ以外に、地元の人気アイドルグループ『BOYS AND MEN』の方々にも本人役で登場してもらいました。

中京テレビで繋がりのある方々にお願いしたところ、地元で作られるアニメに関心を持ってもらえて、協力を得ることができました。地元を愛する皆さんの協力があって、大きな反響を生むことができたと思っています。

イベント・宣伝活動

次に、イベントと宣伝関連です。東海地方のさまざまなイベントに声優陣やスタッフ陣が参加し、シキザクラの宣伝を各地域で行いました。また、ヒロイン役を演じた声優の茉白実歩さんは、地域の観光大使に就任しました。このように地元で愛される作品になるべく、声優陣とスタッフ陣が一丸となってさまざまな活動を行っていきました。

愛知県は、世界コスプレサミットを代表にさまざまなサブカルイベントが開催されています。その背景からも、地元のコンテンツの1つとして歓迎してもらえました。

こういった制作地盤の整備と宣伝活動を経て、アニメの放送が始まりました。

放送の反響

オリジナルアニメを地方から発信することは初めてだったため、関わったスタッフ全員がとても緊張していました。ここで、監督を務めた黒﨑さんから当時を振り返ってコメントをもらいます。

黒﨑監督:
シキザクラは、私が初監督であること以外にも初めて取り組むことが多かった作品だったため、名古屋の人に受け入れてもらえるのか不安がありました。CGディレクターとして関わってきたこれまでの作品とはまた違う感覚で、毎週緊張しながら観ていたことを今でも覚えています。

放送中の出来事

放送の反響としては、放送中にSNSの愛知トレンドで1位を獲得しました。結果として、放送時には毎週1位を取ることができました。地域との連携と放送前の宣伝が結果に繋がったと考えています。SNSでの反響もあったため、放送をきっかけにグッズ制作や原画展開催の依頼などをもらうことができました。

上の画像の一番下にも書いてある通り、放送中にもそれなりの反応はありましたが、実は放送が終了してからの方が依頼や協力の話は増えました。名古屋が舞台の作品も少ないですし、名古屋でアニメを作るのは初めてのことだったので、地元の企業も関わりたいと思っても関わり方が分からなかったところもあったと思います。

ここに関しても、黒﨑さんからコメントをもらいます。

黒﨑監督:
私の肌感としては、やはり関わり方が分からなかったことが大きかったと思っています。いくら地元でアニメを作ると言っていても、「本当にできるのか」という感覚も強かったんだと思います。私たちからしても挑戦の多かった作品でしたが、実際にテレビに流れたことで「名古屋でもアニメは作れる」という印象に変わり、反響に繋がっていったと思っています。

放送後の取り組み

次に、放送後の取り組みについて説明します。大きな取り組みは、ヒーローショーの開催でした。画像の真ん中左側の写真にあるように、プロの方にスーツを作ってもらいました。また、主人公を演じた声優の方とヒロインを演じた声優の方の2人にもショーに登場してもらいました。

それ以外にも「アニメ聖地88」への呼びかけなど、上の画像に列記してある取り組みを行いました。こういった放送後の反響もあって、中京テレビで夏休み期間の再放送が決定しました。初放送が深夜帯だったため、子供たちも見れる夏休みの午前中での再放送にはスタッフも喜んでいました。さまざまな反響がありましたが、文化を根付かせるという意味では1つの足がかりにはなれたのではないかと思っています。

ここまで、放送前・放送中・放送後の取り組みを見ていきました。

よもやま話

横田:
ここからは対談形式で進めていきます。河原さんはアニメ制作自体が初めてで、黒﨑さんは初監督作品でしたが、2人ともいかがでしたか。

河原:
中京テレビには53年の歴史がありますが、アニメ制作は初めての経験で本当に分からないことだらけでした。制作中は本当に完成するのかと思っていたこともありましたが、僕はとにかく楽しかったです。アニメの繰り返し見られることを前提とする作り方など、バラエティ番組の作り方と違うところもたくさんありました。細かいところにもこだわって作り込んでいて、東海サウンドで8時間以上ダビングをしたことなどには驚きました。

横田:
名古屋でダビングをやっていた関係で、終わらせないと一度東京に帰ってまた名古屋に戻ってくることになってしまうので、何としても終わらせようという思いがありました。東海サウンドの方々の熱量もすごかったですね。黒﨑さんはいかがでしたか。

黒﨑監督:
私の初監督作品というのもそうですし、周りの作画スタッフや音響スタッフ、CGの子たちにも初めてが多い作品でした。そのため、常に「大丈夫かな」という思いもありましたが、その点は熱量で支えきることができました。私自身は勿論ですが、地元名古屋の方々の熱量が「完成への最後のピース」になったと考えています。これは東京には無い地方ならではの感覚だと思います。

そういう点でも、地方でアニメ制作ができて良かったです。たくさんの苦労もありましたが、苦労の中にも面白さがありました。また機会があれば挑戦していきたいです。また、実際に地方で作ってみて、どうしても東京に集中してしまうという現実にも気付かされました。本作品は地方で作ることができましたが、設備面の他に人材面の問題もありました。

横田:
東京は常に人材の取り合いになっていますよね。

黒﨑監督:
正直な所、サブリメイションが地方にスタジオを出したのも、東京での人材が取り合いになっていることが要因の1つでした。そこで名古屋にスタジオを作って、地方でそのまま働ける環境を作りました。

東京には、案件はあるけど人が足りないという状況があります。そこが分散して、「地方が地方でアニメを作る」、もしくは「東京に向けて地方がアニメを作る」という体制ができたらアニメ制作はより面白くなると思っています。

地方でのアニメ制作で得られたこと

横田:
ここからは、「地方でのアニメ制作で得られたこと」について話していきます。1つ目は「文化として根付いたのか」という話です。地元企業の注目とその変化ですが、アニメが売れるだけではダメという感じでした。売れることも重要ですが、それ以上に地元企業へのアピールも重要です。いかに地元企業の注目を得られるかを考え、「アニメ産業には興味自体はあるけど手の出し方が分からない」という状況を変える必要がありました。

河原:
正直、東京の方が思っている以上に、地方はアニメとの接し方が分かっていません。しかしながら、「アニメで何かしたい」という思いはあります。ナゴヤアニメプロジェクトのように地元の意見を聞きながら一緒にアニメを作る機会が増えると、地方も活性化して、さまざまなことに広げられるのではないかと思いました。

黒﨑監督:
そういう意味でも、シキザクラの制作はいいモデルケースになったと思います。今は地方アニメでも、東京で作って地方に戻すという制作スタイルが多いです。地方がアニメに関心を持った後の、「東京に制作を頼む」という流れを変えていきたいです。

横田:
2点目は、地方スタジオの成長についてです。シキザクラの制作を通して得られたことは、名古屋スタジオの成長でした。黒﨑さんから見て、現在の名古屋スタジオの活躍ぶりはいかがですか。

黒﨑監督:
名古屋のスタッフもチーフなどの役職になってきて、任せられることが増えてきました。名古屋だけで仕事することも可能になってきています。設立から5年間でさまざまな作品を作ってきて、シキザクラの制作も経てここまで辿りつけたのかなという印象です。地盤がしっかりと出来上がってきているので、ここから地方スタジオの名古屋と仙台は盛り上がっていくだろうとは思っています。

横田:
「東京で働きたい」ではなく、地方のスタジオで働きたいという応募も毎年増えています。そこからも、地元で働きたいクリエイターの方が増えたのを実感しています。

黒﨑監督:
名古屋から東京に来ているスタッフもいますが、「一定の年齢を超えた時は名古屋に戻りたい」と話していました。名古屋のスタジオには、名古屋でずっと仕事をしたいと言っているスタッフも多いです。いろいろな地方で話を聞いて、地方で働けないことが原因でアニメ業界を諦めてしまう人がたくさんいる現実を知りました。

「クリエイターになりたいけど東京には行けない事情がある」、そういった理由でクリエイターを諦めてしまう人は思った以上に多くいるので、地方でもアニメの仕事ができる受け皿を用意してあげることが大事だと思っています。

横田:
人が足りないというアニメ業界の現状も踏まえて、地方のクリエイターが働ける環境づくりをしていく必要がありますね。

課題と反省点

横田:
シキザクラの制作を通して、地方のアニメ制作における課題と反省も出ました。その中の1つに、地方スタジオでの人材育成の難しさがあります。

黒﨑監督:
シキザクラにおいても、毎週のようにディレクターに名古屋に行ってもらっていました。基本的なやりとりはオンラインでしたが、手軽さの欠如や説明できる密度などの観点から難しいことも多かったです。そういった点からも、地方スタジオの人材育成は今後も大きな課題です。

横田:
往来の手間は問題でしたね。東京と名古屋は新幹線で1時間40分ほどですが、簡単に行ける距離ではありません。作品作りでは「少しだけ話したい」ということがありますが、ここまで離れていると簡単にはできません。シキザクラ制作時にも緊急でレンタカーで名古屋に行ったこともありましたが、体力面で負担にはなっていました。

黒﨑監督:
オンラインツールをうまく活用して、どうしても行かないといけない用事以外はオンラインで済ませる体制作りも重要だと思います。この辺りはもう少し改良の余地がある気がしています。

横田:
また、声優の方を含めた音響関連の問題がありました。どうしても、地方だと専門職や専門会社が不足している現状があります。

河原:
基本的に地方はアニメ産業自体がありませんからね。

横田:
東京に集中してしまっているのは避けて通れない問題です。今回のように、声優事務所と音響スタジオがある環境は通常ではありえません。ナゴヤアニメプロジェクトを続けていくのであれば音響は東海サウンドさんに再度お願いできますけど、他のセクションはどうするのかという問題が残ります。「地方に根付かせる」という意味では、まだ東京の力を借りないといけないのが現実です。

上の画像の一番下にも書いてあるように、「そもそもビジネスとして成り立つのか?」という疑問もあると思います。この点において、河原さんはどうお考えですか。

河原:
相当難しい部分だと思っています。お金に関しては、制作費を集めるという問題があります。今回は名古屋でのアニメ制作に興味がある会社がいたこともあり、地方で製作委員会を組成して名古屋の会社に出資を募ることができました。しかし、それでも東京のように大きな会社が多くあるわけではないため、今回集まったからといって継続的にお金が集まるわけではありません。作品制作後のビジネス展開に関しても、地方には経験のある会社がありません。そのため、東京でアニメビジネスの経験がある会社と組む必要があると思っています。

アニメ制作と一緒で、全て東京の会社に任せればうまくやってくれるのかもしれませんが、それだと地方でやる意味が薄くなってしまいます。そこはバランスが大事で、地方の良さを活かしながら地方にとっても意味のあるビジネスにしないといけません。今回のシキザクラの制作を通して、東京の会社と一緒に取り組むことの大事さを実感しました。

横田:
お金の仕組みに関しては、今後プロジェクトを続けていくために試行錯誤が必要ですね。

名古屋サイドからの見解

横田:
名古屋サイドからの見解ということで、河原さんに名古屋から見た今回のプロジェクトについてお聞きしたいです。

河原:
そうですね、サブリメイションさんも名古屋にスタジオを持っているからこそ、名古屋でアニメ制作を勉強した方々が入社しているのは体感されていると思います。つまり、地方にもアニメ制作に関わる仕事をしたい人がいるということですよね。その受け皿を作れるのは、とても良いことだと感じています。

また、地方自治体や地方の会社も地方アニメに期待しています。たださきほどのお話の通り、最初のうちは関わり方が分からないため戸惑いがあります。その点も踏まえて、シキザクラ以降のアニメ作りの続け方が大事だと考えています。

横田:
ありがとうございます。この話を受けて、黒﨑さんはどうお考えですか。

黒﨑監督:
やはり、地方でアニメが作れるのは素晴らしい事だと思います。しかし、そこにはお金の問題などがあり、単純に作りたいという気持ちだけでできるものではありません。もう少し地方の会社と話を詰めて、全員がハッピーになれる座組を私たちから提示できることが理想です。今回は名古屋でしたが、九州でも北海道でもどこでもいいです。そういった地方で「ナゴヤアニメプロジェクトのように作れば、こんな面白いことができるんだ」と、日本中からアニメが作れるように今後も取り組んでいきたいです。

河原:
シキザクラができたおかげで、さまざまな企業から地方での取り組み方についてお問い合わせをいただいています。後はそれを形にしていきたいと思っています。

横田:
放送が終わってから、本当にたくさんのご提案をいただきました。放送が終わった後の反響の多さからも、シキザクラを作れて本当に良かったと感じています。

まとめ

横田:
ここからはまとめです。東京と名古屋の双方から見た解決すべき問題は多くありましたが、チャレンジしたからこそ気付けた部分も多かったです。今は在宅ワークも当たり前ですし、時代に合わせてアニメの制作も多様化していくべきかと思います。

今後の目標や展開は?

横田:
ではここで、お2人の今後の目標と展開についてお聞きします。

黒﨑監督:
私は、今後も監督として作品作りをしていきたいです。今回のシキザクラでも、多くの人に想いを届けたいという気持ちで取り組んでいました。今後も自分の好きなものや、皆さんが楽しめるものを作っていきたいです。

横田:
これからですよね。ナゴヤアニメプロジェクトもそうですし、地方でのアニメ作りで得られたものをもとに、継続的に続けていくことが大切だと思います。河原さんは、今後の目標や展開をどうお考えですか。

河原:
シキザクラのヒーローショーのお話もありましたが、まだ広げられる余地はあると思っています。せっかく作った作品ですので、地元の方々と一緒に盛り上げていきたいです。また、ナゴヤアニメプロジェクトの次の作品に、「継続」という意味でも取り組んでいきたいと思っています。続けていくことで僕たちがいい事例となって、名古屋以外の地方にも広げていければ理想的ですね。

Q&A

Q1.プロジェクトの成功を通して、第二弾は進んでいますか?

これだけで終わりたくないという思いもありますし、協力してくれる名古屋の企業も増えてきているため、第二弾は目指していきたいところです。

Q2.他の地方自治体から、同じような取り組みをしたいという相談などはありましたか?

シキザクラほどの規模ではありませんが、細かい案件の相談は届いています。

Q3.初の元請け作品として、制作現場で苦労したことや今後の課題などは何かありましたか?

苦労していないところが無いくらい、苦労の連続でした。しかし、苦労をしたからこそ成長できたと言い換えることもできます。今後の課題としては、シンプルにもっと良い作品を作れるよう、思考を止めず成長を続ける事だと思います。

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